海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ 短編集(分類不能) ]
ローズガーデン
村野ミロシリーズ
桐野夏生 出版月: 2000年06月 平均: 5.33点 書評数: 3件

書評を見る | 採点するジャンル投票


講談社
2000年06月

講談社
2003年06月

No.3 5点 レッドキング 2021/08/11 11:54
女探偵ミロシリーズ短編集
 *「ローズガーデン」・・タイトル作だがミステリではないので採点対象外。
 *「漂う魂」・・水商売女とオカマだらけのマンションに現れる自殺した女の幽霊の正体は?・・3点
 *「独りにしないで」・・超美人中国人ホステスに入れ込み殺された冴えない青年の事件のツイスト&ホワイ・・7点
 *「愛のトンネル」・・SM女王バイトでひと財産築いた「天使の様な」女学生の事故死を巡るフー・ホワイ・・4点 
で、全体で、5点。 ※探偵含めて汚れた世界を這いずりまわる鼠達の話って心地よい。

No.2 6点 HORNET 2021/01/17 17:21
 表題作は、ミロの死んだ夫が主人公の話で、村野ミロの知られざる背景が見られてシリーズを読んでいる人なら楽しめるだろう。まったくミステリではないのだが、ミロの亡き夫・博夫が回想する高校時代のエピソード内でミロが話していたことは果たして本当なのか、フェイクなのか?そういう意味ではミステリアスだ。
 他の短編もなかなか面白い。一番私立探偵小説らしいのはラストの「愛のトンネル」かな。「独りにしないで」は、結構予想外の真相で面白かった。

No.1 5点 2020/11/13 23:14
4編を収めたミロシリーズの中短編集ですが、ハードボイルドらしいというと、中国系やくざもからむ『独りにしないで』ぐらいのものです。この作品は、ミロに調査依頼をしてきた男(ミロは依頼を断ります)が殺され、中心となる謎はその動機という話です。
冒頭の表題作は、ハードボイルドどころかそもそも全くミステリではありません。シリーズ番外編とでもいうか、ミロの夫である河合博夫の視点から書かれたものです。彼が仕事で赴任しているインドネシアの川を遡りながら、高校時代ミロと出会ったころから一緒に生活し始めるまでを回想していくというだけの話ですが、一番気に入りました。表題はミロの家の荒れるままに放置された庭のこと。
一つだけ短い『漂う魂』はミロの住むマンションで起きた幽霊騒ぎの顛末。最後の『愛のトンネル』は雑誌発表時の『天使のような私の娘』を改題したそうですが、これは元題の方がよかったように思えました。


キーワードから探す
桐野夏生
2021年10月
砂に埋もれる犬
平均:6.00 / 書評数:1
2020年09月
日没
平均:7.00 / 書評数:1
2019年03月
とめどなく囁く
平均:6.00 / 書評数:1
2017年03月
夜の谷を行く
平均:7.00 / 書評数:1
2011年09月
緑の毒
平均:5.00 / 書評数:2
2009年05月
IN
平均:6.00 / 書評数:1
2008年05月
東京島
平均:5.33 / 書評数:3
2005年09月
冒険の国
平均:5.00 / 書評数:1
2004年11月
I’m sorry、mama.
平均:6.00 / 書評数:2
2004年02月
残虐記
平均:6.67 / 書評数:3
2003年06月
グロテスク
平均:5.00 / 書評数:4
2002年10月
ダーク
平均:4.00 / 書評数:1
2001年08月
ファイアボール・ブルース2
2000年06月
ローズガーデン
平均:5.33 / 書評数:3
1999年04月
柔らかな頬
平均:6.00 / 書評数:6
1997年11月
錆びる心
平均:5.33 / 書評数:3
1997年07月
OUT
平均:7.17 / 書評数:23
1995年10月
水の眠り 灰の夢
平均:6.20 / 書評数:5
1995年01月
ファイアボール・ブルース
平均:5.00 / 書評数:2
1994年07月
天使に見捨てられた夜
平均:6.33 / 書評数:6
1993年09月
顔に降りかかる雨
平均:6.40 / 書評数:15