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ミステリの祭典

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八二一さんの登録情報
平均点:5.75点 書評数:439件

プロフィール| 書評

No.439 5点 復讐は芸術的に
三日市零
(2025/12/22 18:36登録)
「復讐は合法的に」の続編。
悪質You Yuberや犬の虐待などに関わる四つの物語において、復讐手段の妙と短編としてのツイストが愉しめる。


No.438 6点 熾火
アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ
(2025/12/22 18:32登録)
幻想と怪奇、エロティシズムとサディズムといった要素で濃密な作品を構築する作者の代表的な短編集。
なかでも結晶体の妖しいエロティシズムと幾何学的美の世界が華麗に描かれている「ダイヤモンド」が唯美主義的幻想作家の名に恥じぬ出来映え。


No.437 5点 光る君と謎解きを 源氏物語転生譚
日部星花
(2025/11/30 13:34登録)
就活中の女子大生が「源氏物語」の登場人物である紫の君に転生し、光源氏と共に平安の都で起こる謎めいた事件を推理する。
源氏物語、転生もの、謎解きミステリという三つを掛け合わせた奇抜さが魅力。


No.436 6点 十二人目の陪審員
B・M・ギル
(2025/11/30 13:30登録)
妻殺しで告発されたテレビキャスターが、真犯人なのか無実なのかという興味と、裁判中に明らかにされていく被告や陪審員たちの家庭事情。最後には意外性も控えている。


No.435 6点 サイバーテロ 漂流少女
一田和樹
(2025/11/15 17:12登録)
サイバーセキュリティコンサルタントの君島を主人公とするシリーズ2作目。
インターネットを駆使してテロを企てる子供たちと君島の対決を描いたサスペンス。サイバー犯罪の未来を予見したような内容には非常に驚かされる。


No.434 5点 樹海戦線
J・C・ポロック
(2025/11/15 17:09登録)
元グリーベレーの戦士とKGB工作員との山岳や森林でのグループによるゲリラ戦を、実戦さながらのタッチでリアルに描いている。そのゲーム的展開が面白い。


No.433 6点 1947
長浦京
(2025/10/26 19:36登録)
紙一重である生死の狭間で芽生えた狂気と殺意。疑心暗鬼の犯人探しで人間の内面が抉られた正義が揺らめく。
血塗られた時代の匂いと不穏な闇に包まれた空気を完全凝縮。終わらぬ戦争の悲劇と虚しさを再現した恐るべき物語。


No.432 5点 きこえる
道尾秀介
(2025/10/26 19:26登録)
五つの謎で構成された短編集で、物語のどこかに二次元コードが記載されており、核心部分が音声で再生される。
核心であって、正解が聞こえるわけではない。あくまでも読者が推理する余白は残されている。


No.431 5点 奇妙な絵
ジェイソン・レクーラック
(2025/10/03 21:39登録)
少年の描き散らす絵の中に、次第に不気味なものが入り込んでくるという絵画ホラー。ストーリーが定番だが、絵そのものがふんだんに挿入され、不気味さと推理欲をそそる。展開も捻りが効いている。


No.430 4点 七つの欺瞞
ウィリアム・P・マッギヴァーン
(2025/10/03 21:35登録)
スペインを背景に米英独仏その他各国の流れ者が、生存あがきと闘いを繰り広げるこのドラマは、すでに出尽くした陳腐な風俗ものに終始している。


No.429 5点 深層地下4階
デヴィッド・コープ
(2025/09/17 19:50登録)
地下深くで眠っていた菌が蘇り、地価に蔓延して人を襲うバイオホラー。
歓喜に震えるような爆発場面が臨場感あふれる筆致で描かれていて、このディテールがいい。


No.428 5点 奪われた家/天国の扉
フリオ・コルタサル
(2025/09/17 19:47登録)
仲睦まじい兄妹の変哲もない緩慢な日常が、次第に非現実的なものに侵犯され、緊張をはらんでいく過程が巧みに語られる。
古典的幽霊屋敷ものの変種であると同時に、閉じられた空間の至福と恐怖を描いた近親相姦ホラー。


No.427 8点 災厄の紳士
D・M・ディヴァイン
(2025/08/29 21:03登録)
クライムサスペンスがフーダニットに転じるストーリーテリング。
その変遷を見るだけでも楽しいし、古典と現代をつなぐ素晴らしいミッシングリンク。推理は堅実だし読みやすい。


No.426 7点 GOTH リストカット事件
乙一
(2025/08/29 20:59登録)
主人公の少年が、リストカットの過去を持つ同級生の少女とともに数々の事件を経験してゆく。素直でありつつ歪んだ世界観に支配されており、実に刺激的。


No.425 6点 悪魔が目をとじるまで
デイヴィッド・リンジー
(2025/08/14 16:03登録)
父親譲りの刑事根性に燃える殺人課の女性刑事パーマの造形から、ユング心理学を縦横に駆使した犯人像の描き方、さらには事件の舞台となるヒューストンの上流社会の捉え方が優れた倒錯心理もの。


No.424 5点 教祖の作りかた
真梨幸子
(2025/08/14 15:57登録)
世の中は矛盾だらけ。この矛盾がまた新たな恐怖を生む。
過剰な愛と歪んだ正義ほど恐ろしいものはない。イヤミスの女王が禁断の領域に踏み込んだエンタメ性が高い作品。


No.423 7点 ゴメスの名はゴメス
結城昌治
(2025/07/27 19:25登録)
六〇年代初めの南ベトナムの不安定の政治情勢の中で失踪した商社の社員を追う物語。
人間に対する鋭い洞察力を持つ者が錯綜する政治結社同士の熾烈なスパイ戦争に巻き込まれる。複雑な政治のメカニズムを捉えるばかりでなく、理想と現実に引き裂かれる人間の混沌とした欲望を象徴的にすくい上げている。


No.422 7点 スカイジャック
トニー・ケンリック
(2025/07/27 19:22登録)
元夫婦の弁護士のベレッカーと秘書のアニーが活躍するドタバタスリラー。
ジャンボジェット機が乗客とともに消えてしまった事件を依頼され、捜査に乗り出すことになる。秘書のアニーは、おかしなへまばかりやるのが笑わせる。飛行機と乗客消失のトリックもなかなか巧みなものがあるユーモアミステリ。


No.421 5点 丸太町ルヴォワール
円居挽
(2025/07/10 20:06登録)
論理や証拠だけではなく、空気をコントロールしたり根回しすることも、「判決」に影響する。
現代社会における「世論」が判決に影響するような状況の隠喩であると解釈できる。


No.420 5点 作者の死
ギルバート・アデア
(2025/07/10 20:04登録)
意表をついた知的ミステリとして興趣をそそる。
ディコンストラクショニズムを地でいく展開なので、特に文学論が好きな人におすすめしたい。

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