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ミステリの祭典

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初老人さんの登録情報
平均点:6.80点 書評数:130件

プロフィール| 書評

No.10 5点 失楽の街
篠田真由美
(2014/04/17 22:13登録)
巨大都市-東京を舞台に起きた連続爆破事件に、建築探偵桜井京介が挑む、といった内容のシリーズ第2部完結巻。 何か初期のシリーズに見られた、特殊な建築物を事件に絡めて展開させていく、といった趣向からどんどんかけ離れたものになっている気が(本作でも一応朋潤会アパートが登場するが)…一連の事件の背後に潜む黒幕の正体も、まぁ想像通りだった。あと相変わらず探偵の腰が重いのが気に入らない。


No.9 10点 僧正殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2014/04/17 20:40登録)
マザーグースの童謡にのせて静かに、そして着実に進行する連続殺人、というプロットも魅力だが、この作品の肝はなんと言っても読者と探偵をミスリードする手法だろう。自分は初読時完全に作者の罠にはまり、鮮やかに一本取られた。 今でもなお色褪せる事のない、必読の名作。


No.8 6点 法隆寺の殺人
篠田秀幸
(2014/04/17 15:10登録)
海外の古典的な本格ものの良いところを合わせたような作品。海外の本格ミステリを読み込んでいるひとであれば、犯人指摘の場面でまず間違う事はないでしょう。 聖徳太子が絡んだ歴史上の考察は正直どうでも良かった。


No.7 7点 魔女のソナタ 伊集院大介の洞察
栗本薫
(2014/04/17 07:30登録)
殺人(と言えるのだろうか)方法の不完全さやあからさまな遺書の存在など、さまざまな瑕疵があるにも拘らずこの本を支持してしまうのは何故だろう。おそらく性に対する個人の格差や人間とはランキングを付けられたがる生き物、という作品内での指摘が当時の私の痛い部分を正確に突いていたから、という気がする。


No.6 9点 仮面舞踏会 伊集院大介の帰還
栗本薫
(2014/04/16 20:37登録)
この作品を読んだのはもう10年以上も前の事だが、真相の意外性、ネット社会の闇、そして課題を浮き彫りにしていると いう点により今でも強く印象に残っている。


No.5 5点 さむけ
ロス・マクドナルド
(2014/04/16 17:56登録)
本来であればこのような表現は使うべきではないのかもしれない。だが、あえて書いてしまおう。 ミステリとしても、ハードボイルドとしても中途半端。


No.4 8点 隠蔽捜査
今野敏
(2014/04/16 02:51登録)
竜崎と伊丹の小学生の頃から続く因縁、そして二人が全く正反対のキャラクターという設定がまず良かった。おそらく竜崎は伊丹の事を心のどこかでは許している。だからこそ家 族の問題が持ちあがった際真っ先に相談したのが伊丹だったのではないか。組織の危機管理という重いテーマを扱いながら読後感が爽やかなのも好印象。


No.3 7点 暗黒大陸の悪霊
マイケル・スレイド
(2014/04/16 02:20登録)
犯人探しの一点のみ、最後の一行で犯人が明かされるという極悪サイコミステリ。自分は分かったとか無粋な事をいうつもりはないが、ミスリードが非常に上手く、その点に関しては素直に感心させられた。


No.2 7点 白夜行
東野圭吾
(2014/04/16 02:03登録)
ネタバレあります。


凶器の点から真犯人にたどり着くことはそれほど難しい事でないし、雪穂と被害者の間に何があったか察する事も可能だが、その事だけを持ってこの作品の価値を落とすような事にはならず、主人公ふたりの外からの描写により、存在感が増している。





No.1 10点 絡新婦の理
京極夏彦
(2014/04/16 01:40登録)
誰が何と言おうとこの作品が京極夏彦の到達しえた最高傑作の1つである、という点は否定出来ない。

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