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ミステリの祭典

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失楽の街
建築探偵シリーズ

作家 篠田真由美
出版日2004年06月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 4点 nukkam
(2014/08/25 13:20登録)
(ネタバレなしです) 2004年発表の桜井京介シリーズ第10作で作者がシリーズ最大の異色作と評価した作品です。確かに風変わりなプロットで、連続爆弾事件を扱い犯人グループの直接描写が何度も挿入されています。ハードボイルド小説向きの犯罪ですが、この作者ならではの繊細な心理描写はハードボイルドのドライな雰囲気とも異質に感じます。相変わらず桜井京介はやる気を見せず(笑)、本格派推理小説的な謎解き要素は希薄です。世間が騒然となる事件なのにパニック描写はなくサスペンスはゆっくりと醸成されます。あと本筋とは関係ないのですが蒼と香澄の名前が入り乱れる場面は過去のシリーズ作品を読んでいない読者はわけがわからないと思います。

No.1 5点 初老人
(2014/04/17 22:13登録)
巨大都市-東京を舞台に起きた連続爆破事件に、建築探偵桜井京介が挑む、といった内容のシリーズ第2部完結巻。 何か初期のシリーズに見られた、特殊な建築物を事件に絡めて展開させていく、といった趣向からどんどんかけ離れたものになっている気が(本作でも一応朋潤会アパートが登場するが)…一連の事件の背後に潜む黒幕の正体も、まぁ想像通りだった。あと相変わらず探偵の腰が重いのが気に入らない。

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