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ミステリの祭典

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ボナンザさんの登録情報
平均点:5.21点 書評数:1644件

プロフィール| 書評

No.364 4点 補遺篇「達磨峠の事件」
山田風太郎
(2014/06/27 12:38登録)
補遺篇ということもあってこれまでのシリーズに収録されない作品が詰まっている。
パート1はミステリだが、下山事件などの実在の事件を扱っているのも興味深い。
パート2はショートショートであり、山田の人間描写が映える。
パート3は受験小説等の子供向けが主。このような受験のとらえ方は今では必ずしも賛成されまいが・・・。


No.363 6点 鳴風荘事件
綾辻行人
(2014/06/24 01:32登録)
読者への挑戦状付き。おそらくは館シリーズ以上にこだわって書いたのではなかろうか。
充実した作品だとは思う。


No.362 5点 予告殺人
アガサ・クリスティー
(2014/06/20 02:27登録)
マープルものの最高傑作とされるが、やや他の代表作と比べると・・・。
いつも思うけどクリスティーは人間入れ替え過ぎだろ。


No.361 6点 凄愴編「棺の中の悦楽」
山田風太郎
(2014/06/16 16:28登録)
山田風太郎の作品の中でも特に残忍な作品を集めた傑作選。
どの作品も美しいものを汚してしまいたいというサディズムが見られ、それも乱歩のように幻想的ではなく、あくまで現実的ないやらしさを伴う。
わが愛しの妻よなどはそれなんてエロゲ?とでも言いたくなる内容で驚かされる。
棺の中の失楽は決して残酷な内容ではないが、皮肉なラストがすごい。
どれも人間を描く山田ならではの傑作だ。


No.360 4点 魔法飛行
加納朋子
(2014/06/12 02:18登録)
どの短編も日常の謎を扱っているが、ややインパクトには欠ける。
最後のハロー・エンデバーでそれまでのつながりを見せるが、山田風太郎の同一傾向作品とは比べものにならないほどとってつけたよう。


No.359 7点 殺しの双曲線
西村京太郎
(2014/06/10 14:44登録)
西村京太郎異色の名作。当然先にそして誰もいなくなったを読んでおく必要はある。
大胆不敵なトリックの数々。隠し方がややぬるいと思わされる部分もあるが、それでもなお名作と呼ぶべき内容であろう。


No.358 7点 検察側の証人
アガサ・クリスティー
(2014/06/07 23:42登録)
言わずと知れた脚本。
犯人は最初から一人しかいないわけだが・・・。
ラストのどんでん返しなど、屑男の本性が出て、クリスティらしい。
でも、彼女としては旅行の話を法廷で聞いた時点でおかしいと思わんかったのかな?


No.357 5点 ユーモア篇「天国荘奇譚」
山田風太郎
(2014/06/07 01:26登録)
トップバッターの天国荘奇譚が痛快なユーモアミステリ。
それ以降の作品も皮肉が効いていて面白い。地に足がついた傑作揃い。
最後の青春探偵団は少年ものといえなくもないが、どれもしっかりしたミステリに仕上がっているのはさすがである。


No.356 4点 犬はどこだ
米澤穂信
(2014/06/04 13:55登録)
二つの事件を合わせたといっても古文書の方は事件ですらないじゃん・・・。
おそらくこのアイディアが先にあったのではなく、どうやって二つの事件を合流させる作品を書くか知恵を絞ったのではなかろうか。
つながりに必然性が乏しい。
テーマ自体は米澤流七人の侍ってとこかな?


No.355 6点 法月綸太郎の新冒険
法月綸太郎
(2014/05/31 22:45登録)
冒険ともどもかなり高水準にまとまっている。
かなり前に読んだが、最近読み返しても面白い。


No.354 5点 少年篇「笑う肉仮面」
山田風太郎
(2014/05/31 22:38登録)
絶版になっていた山田風太郎の少年ものを集めたマニア垂涎の一冊。
多くの作品は大人向けの作品でトリックが使われているが、子供向けの心躍るストーリーがそれらをまたひと味違った味わいに引き立てる。
トップバッターの水葬館からかなりハイレベルで、子供の頃に読んでいれば、と思わずにはいられない。


No.353 4点 罠に落ちた女
カトリーヌ・アルレー
(2014/05/31 01:01登録)
わらの女に比べるとやや劣るか。
最後は実はバッドという解釈もあるらしいが・・・。


No.352 7点 煙の殺意
泡坂妻夫
(2014/05/29 22:13登録)
流石に泡坂の短編集だけあって高密度。
どれもアイディアはもちろん、あっといわされるような展開に満ちていて楽しい。


No.351 4点 セックス&ナンセンス篇「男性週期律」
山田風太郎
(2014/05/26 14:15登録)
ミステリとしてはいまいち。というよりこれミステリ?
小説としてはいつも通り山田風太郎のブラックユーモアがあふれた名作集といえる。
日本人というものに対する鋭い批判が光る。


No.350 4点 春期限定いちごタルト事件
米澤穂信
(2014/05/23 00:43登録)
謎に心惹かれるものがない。
ストーリーは相変わらず斜に構えたような青春ものだが、氷菓から入るとそのダークさに驚くかも。


No.349 5点 終物語
西尾維新
(2014/05/23 00:41登録)
なんだかんだで終わった。
最後くらい戦場ヶ原に見せ場があったり、なんだかんだでハッピーエンドだったりとおおむね満足。
花物語で事前ネタバレがされてなければなお良かった。


No.348 3点 零崎双識の人間試験
西尾維新
(2014/05/23 00:39登録)
うーん。当然ミステリではない。話もひねりが無く、このシリーズは全体通してかなり微妙。


No.347 4点 暦物語
西尾維新
(2014/05/23 00:38登録)
セカンドシーズンの作品に比べれば西尾維新らしい小気味よさが戻っている。
ミステリとしては・・・。


No.346 6点 古墳殺人事件
島田一男
(2014/05/14 01:20登録)
機械的トリックは斬新だが、結末はややあっけない。
それでも暗号や古事との結びつきなど作者なりの努力の跡が伺える秀作ではある。


No.345 6点 サスペンス篇「夜よりほかに聴くものもなし」
山田風太郎
(2014/05/12 00:59登録)
山田風太郎のサスペンス作品を収録した珠玉の短編集。
どの作品もアイディアは眼中の悪魔や十三角関係に及ばないが、実に人間模様が秀逸に描かれている。奈落の底への転落は自然に、避けようもない。
表題の連作もやるせなさに満ちた傑作だ。
それでも。
俺はこの作品集をミステリとして高評価するわけにはいかぬ。

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