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ミステリの祭典

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kanamoriさんの登録情報
平均点:5.89点 書評数:2467件

プロフィール| 書評

No.47 3点 贋作『坊ちゃん』殺人事件
柳広司
(2010/03/11 20:43登録)
赤シャツ自殺事件の謎を追って、坊ちゃん再び松山へ。
タイトルから楽しいパロデイを想像するが、極めてメッセージ性の強いブンガク志向の問題作。
こういった暗い小説は趣味でないので、採点は厳しくなります。


No.46 5点 失踪
松本清張
(2010/03/11 18:58登録)
未文庫化作品集<1>
清張も叙述トリックを書くのかとビックリさせてくれた中編「草」が質・量ともに編中のベスト。
というか、過去の作品の落ち穂拾いのようなラインナップで、清張はたいてい読んだという人が手を出す作品集。


No.45 7点 雪に花散る奥州路
笹沢左保
(2010/03/11 18:46登録)
どんでん返しの見事さで定評のある笹沢の時代小説短編集。渡世人を主人公にした4編を収録。
ノンシリーズなので、予定調和を排した、よりスリリングな展開を見せてくれてます。
編中では「峠に哭いた甲州路」が、時代小説、ハードボイド、本格ミステリとして傑作だと思いました。終盤までは主人公が木枯し紋次郎でもいい展開ですが、意外な真犯人を提示した後の二度目のサプライズはノンシリーズならではのものです。


No.44 5点 半落ち
横山秀夫
(2010/03/10 22:20登録)
直木賞は完落ち。
警察小説の短編集のほうは、「臨場」など本格系のものも多々あり好きな作家なんだが、これはラストがピンとこなかった。読解力の問題かもしれません。


No.43 7点 さらば長き眠り
原尞
(2010/03/10 21:16登録)
私立探偵・沢崎シリーズ長編第3作。
「さらば」「長き」「眠り」。タイトルからしてチャンドラーへのオマージュですか。ギャグかもしれませんが。
前2作と比べて文体の緊密度が下がった感じは受けますが、その分読みやすくなっています。ミステリとしても満足いく出来だと思いました。


No.42 7点 銅婚式
佐野洋
(2010/03/10 20:52登録)
第1短編集。
50年以上ミステリを書いている作家だから短編集も相当数ありますが、この最初に出した作品集を超えるものがないというのは皮肉です。表題作は有名ですが「不運な旅館」も相当なもの。トリッキイな作品が満載ですね。


No.41 6点 繭の夏
佐々木俊介
(2010/03/10 20:34登録)
夏休みに姉弟探偵が遭遇する過去の眠れる殺人。
いわゆる「回想の殺人」テーマのオーソドックスなミステリ。
さきに「模像」を読んでいただけに、あまりの作風の相違にちょっとビックリした。
新人賞応募作にしては、目新しい趣向はありませんが、仁木悦子ファンであれば満足いく作品だと思います。


No.40 6点 ゾルゲの遺言
伴野朗
(2010/03/10 20:25登録)
太平洋戦争前夜を舞台背景にした国際謀略サスペンス。
物語はタイトルで想像されたとおりです。スパイ(裏切者)は誰かというテーマは犯人当てミステリそのもので、本格として読むことが充分可能。「三十三時間」と並んで本格色の強いサスペンスです。


No.39 7点 時鐘館の殺人
今邑彩
(2010/03/10 20:15登録)
本格ミステリ短編集。
この人は時に凡作やホラー系の作品も書いていますが、初期の端正な本格ものは見逃すのはもったいない。
短編集ではこれが一番かな、表題作ほか「生ける屍の殺人」「黒白の反転」等どれもよかった。


No.38 6点 粘土の犬
仁木悦子
(2010/03/10 18:56登録)
ミステリ短編集。
どの作品もいいですが、「黄色い花」「かあちゃんは犯人じゃない」なんかが好きですね。
子供が主人公のミステリを書かせたら彼女が一番でしょう。


No.37 6点 佐渡金山殺人事件
中町信
(2010/03/10 18:44登録)
氏家周一郎シリーズの第1作。相変わらずベタなタイトルです。
専業作家になってから却って作品の質が落ちてしまいましたが、これは久々にトリックが決まったまずまずの作品ではないでしょうか。(どの作品も設定がよく似ているので自信はありませんが)


No.36 7点 修道士の首
井沢元彦
(2010/03/10 18:34登録)
歴史ミステリ連作短編集、織田信長推理帳シリーズの第1作。
「六点鐘は二度鳴る」「裁かれたアドニス」など本格度が非常に高い。著者の短編集ではベストでしょうね。
シリーズ2作目以降は長編となり、そのぶん本格度は落ちたように思います。


No.35 8点 逃がれの街
北方謙三
(2010/03/10 18:21登録)
今や忘れられた感のある北方ハードボイルド。男の矜持とか生きざまとかは当世流行らないんだろうなあ。
一般的には「眠りなき夜」「檻」とかが代表作なんでしょうが、マイ・フェイバリットはコレです。パーカー「初秋」に感動した人なんかは、ド真ん中の逸品だと思います。


No.34 7点 呪いの聖域
藤本泉
(2010/03/09 22:18登録)
東北地方の謎の村集団をテーマにした「エゾ共和国」シリーズ第1作。独特の雰囲気のある土俗伝奇ミステリです。
主人公が下北半島近くの雪花里村へ到着したあたりの、なんともいいようのない恐怖感は読後も消えることがない。文章表現は荒削りな感じがするが、初期の坂東真砂子に似た印象を持った。
シリーズ第2作の乱歩賞「時をきざむ潮」は、より本格風味を加味したものになっていると思います。


No.33 7点 昆虫探偵
鳥飼否宇
(2010/03/09 21:57登録)
昆虫の世界の本格ミステリ。
被害者が昆虫なら探偵も昆虫、名探偵・熊ん蜂シロコバ氏が難事件を解決する連作ミステリ。
設定はバカミスだが、トリック自体は昆虫の生態を活かしたまっとうな本格編で、実に面白い。


No.32 7点 初恋よ、さよならのキスをしよう
樋口有介
(2010/03/08 20:17登録)
せつない探偵・袖木草平シリーズ第2弾。
 「パパ・・・」
 「なんだ」
 「今の女の人も宿命なの?」
初恋の女性の死の謎を追い求める大人のハードボイルド小説。
ルポライター袖木と娘の加奈子の会話がたまらなくいい。袖木草平に宿命は、いったい何人いるのか・・・。
 「パパも苦労するよね」 


No.31 6点 ゴールドういろう
東郷隆
(2010/03/08 18:20登録)
殺人許可書を持つ丁稚。
なにわの秘密情報部員・定吉七番シリーズ、スパイ・アクションコメデイの第4弾。
今回の任務は、伝統和菓子の壊滅をもくろむ名古屋の悪の首魁から小豆のインゴットを取り戻すこと。スベリ気味のギャグもますます快調でなによりである。
「定吉七は丁稚の番号」「太閤殿下の定吉七番」ともどもお薦めです、ホント。


No.30 5点 パドックの残影
海渡英祐
(2010/03/08 17:57登録)
競馬新聞記者・栗本を探偵役にした連作ミステリ。
馬主・騎手・調教師など競馬界の周辺で起きた殺人事件を正攻法で描いている。海渡の連作短編集というと軽妙でトリッキイなものが多いが、この作品は本格度はそれほど高くない。
中編の「出馬表は語る」がダイイングメッセージや毒殺トリックを絡めた犯人当てミステリで、終盤に「読者への挑戦」を挟んでもおかしくない作風になっているのが却って異色。


No.29 6点 赤い帆船(クルーザー)
西村京太郎
(2010/03/08 17:38登録)
初期の「海の十津川警部」もの第1作。
東京ータヒチ間のヨットレースを絡めた雄大なアリバイトリックが冴えた本格ミステリ。のちのトラベルミステリものと比べてこの時期の作品は重厚・緻密さがあり、読み応え充分。
海洋ミステリものでは「消えたタンカー」と並ぶ秀作だと思う。


No.28 7点 五声のリチェルカーレ
深水黎一郎
(2010/03/06 13:59登録)
殺人を犯したある中学生の動機の謎(「生きていたから殺した」)と誰を殺したかという謎、この二つの謎を解くミステリかと思っていたら、とんでもない方向から一撃をくらった。一読即再読を強いられる騙し絵ミステリ。
諸々のネタバレ書評でも、色々分析されており、みなさん相当入れ込んでます。いまのところ本格マニアにとって今年一番の話題作ではないでしょうか。本当に意地の悪い作家だ。
なお、併録の短編は独立したもので、本作との関連はないというのが正解のようです。根拠は日本シリーズの背番号3にあるんだとか。

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