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ミステリの祭典

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月をのせた海

作家 陳舜臣
出版日1964年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2016/02/06 23:57登録)
(ネタバレなしです) とてもミステリーとは思えないような美しいタイトルですが、1964年発表の本書はアリバイ崩しの本格派推理小説です。徳間文庫版で250ページに満たない短さのためか好都合過ぎな展開で犯人にたどり着いている感じを受けますが、謎解きよりも人物描写の妙が印象的な作品でした。自身の容疑を晴らすために恋人同士の男女が探偵役となるプロットですが、特にヒロイン役の小夜子の芯の強さは強烈な個性となっています。ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか微妙な幕引きも作品の個性だと思います。

No.1 6点 kanamori
(2010/02/28 21:43登録)
比較的初期のノンシリーズ長編ミステリ。
中国大陸での過去の秘密が現在に陰を落とす、例によって「草は枯れても根は生きていた」パターン。
(以下ネタバレ)
写真によるアリバイトリックはちょっとアレですが、最後に描かれた逆転の構図はお見事。操りミステリとして及第点かな。

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