恋文 |
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作家 | 連城三紀彦 |
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出版日 | 1984年05月 |
平均点 | 6.14点 |
書評数 | 7人 |
No.7 | 5点 | ボナンザ | |
(2021/11/19 22:22登録) 直木賞受賞というのも頷けるしんみり沁みる短編集。 |
No.6 | 8点 | じきる | |
(2021/06/20 00:48登録) 直木賞受賞作。五木寛之氏の選評での「造花の美が時には現実の花よりリアリティを感じさせることがある」という言葉が、この作品を言い表していると思います。作り物のお話なのに、感情だけでなく五感にまで迫ってくるような素敵な味わいでした。 ミステリの要素は薄いですが、私は大いに支持します。 |
No.5 | 8点 | take5 | |
(2017/08/10 19:34登録) 後から真相が明らかになるものあり、 真相は藪の中のままのものあり、 人の心や生き様がミステリーなのだから、 これは下手なトリックを読むよりも、 ずっとずっとミステリーの採点が高くて当然かと思います。 主観ですが。 |
No.4 | 5点 | ALFA | |
(2017/03/06 10:17登録) 連城三紀彦「恋文」・・・字面を見るといささか気恥ずかしいが、中身は上質でやや薄味の人情噺5編。ミステリではない。 評点は「恋文」5、「紅き唇」6、「十三年目の子守唄」4、「ピエロ」5、「私の叔父さん」5 フェイバリットは「紅き唇」。謎解き(らしきもの)もあって後味はいい。 いずれにも読み手の予想を超えた「無私」の人物が登場する。 世の中に100%「無私で善意の塊」という人間はいないのだから、彼、彼女らを「無私」たらしめている「何か」がキモになると思うのだが、「紅き唇」以外はそれが希薄であるか、または無理がある。 「ピエロ」に至ってはそれが全く描かれていない。したがって読後はただむなしさだけが残る。 その「何か」が描かれれば深い話になると思うのだが。 ピエロもメイクを落とせば生身の人間になるはずだから。 |
No.3 | 6点 | 臣 | |
(2016/12/07 14:14登録) 歪んだ情愛系・ミステリーもどき作品集。 『恋文』タイトルだけがミステリーか?ごくフツーの出来だった。 『紅き唇』ちょっと良い話。ちょっとミステリー。悪くはない。 『十三年目の子守唄』愚痴っぽい独白スタイルが利いている。連城らしくない感もあるが、反転は連城らしい。これがベストだが本編だけが浮いている。 『ピエロ』こういう夫婦がいてもいいが、それがどうしたという感じ。そもそも共感できない。もっと強烈なオチをつけてくれればいいのだが。 『私の叔父さん』大叔父と姪孫(まためい)の関係だけでも興味深いのに、さらにちょっとした背景があるから、なおおもしろい。締めくくり方はすこし透け気味。話としては好みだが、後半がクサい。それに最後の数行は俗っぽくて好みではない。 以上、短編らしい短編、5編。 切れ味するどいとまではいかないが、十分に楽しめた。著者の数々のミステリー名編とくらべて遜色なし。ミステリー性が低くても問題ない。 が、得られる喜びは刹那的で、読後何も残らない。話の筋は読後10分で忘れてしまいそう。 |
No.2 | 5点 | まさむね | |
(2016/03/12 18:22登録) 昭和59年の直木賞受賞作品。ミステリーというよりも、そういった味付けも一部ある恋愛小説といったところでしょうか。 ①恋文:正直、男の心情も女の心情もよくわからない。私が未だにお子ちゃまだからなのだろうか。ともに身勝手なような気がするのだが。 ②紅き唇:なかなか沁みます。何年か前の某作家の作品って、この作品にインスパイアされたのかな? ③十三年目の子守唄:個人的に最も作者らしさを感じた短編。反転の妙ですね。 ④ピエロ:女性登場人物の心理が分かるようで、よく分からない。身勝手なような気がするなぁ。ひたすら、哀しいなぁ。 ⑤私の叔父さん:うーん、よく分からない。結論はこれでいいのだろうか?男も女も身勝手すぎると思うのだが…。 ③と②は良かったかな。他の3編は、なんだか、難しくてよく分からん。身勝手なような気がするのですがねぇ。 |
No.1 | 6点 | isurrender | |
(2010/09/19 02:38登録) 推理小説ではないです でも、さすが推理作家というべきか随所にミステリ的要素を含んでいます 小説として大満足の一冊でした |