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ミステリの祭典

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公開処刑人 森のくまさん
森くまシリーズ

作家 堀内公太郎
出版日2012年08月
平均点5.50点
書評数6人

No.6 6点 パンやん
(2016/06/09 08:36登録)
つかみは抜群、テンポよく、どんどん読ませてくれるものの、少しずつトッチラかってきて、エンディングに驚きは無い。ミステリーとしての旨みは薄いが、テーマは重く、文章は軽いという、この泥臭さが魅力でもある。エピローグの余韻もそこそこに、続編へ?

No.5 5点 まさむね
(2015/10/24 19:45登録)
 導入部からテンポが良く、ストレスなく読み進められます。(後半はちょっとクドイ印象もありますが。)
 でも、犯人は分かりやす過ぎたなぁ。逆に何かあるに違いないと疑いたくなるような展開。きっと、多くの方が「そのままかい!」と突っ込むことになるでしょう。
 ソコも含めて、楽しめはしたのですが。

No.4 6点 ia
(2015/08/27 16:09登録)
犯人がわかりやすすぎる。普段ミステリー読まない人でもわかる。
しかも中盤くらいで犯人が決定的にわかってしまう。
その後で○○が犯人だったドーンとされても、そう・・・としか思えない。
残りページ数からみて、もうひとひねりあるのかと思っていたら
何も無かった。
後半は同じようなシーンが連続してて飽きやすい。

ほどよく読めてイヤな感じの人物描写は良いと思う。
序盤中盤と先が気になってページを進めたくなるテンポの良さはある。

No.3 6点 名探偵ジャパン
(2014/07/17 20:26登録)
最近の流行りなのか、メルカトル氏も指摘されているように、三人称でありながら一人称のような、特定の人物の内面描写だけがされる文章が気になった。
もうおなじみの例のトリックを使っているのだから、誰の主観視点なのかをはっきりさせて、複数の人物の一人称で構成したほうがよかったのでは。
これがデビュー作ということで、今後に期待。

No.2 5点 虫暮部
(2014/05/07 10:58登録)
現実ではなく小説である以上、“一見関係ないけれど実は関係がある”事柄がピックアップされて並べられているわけで、どうしてもそのこと自体が伏線になってしまうという問題がある。
 本書の場合、真犯人になり得るポジションの登場人物が限られているので、登場人物の視点では意外な犯人なのだが読者としてはそうでもない、という状態になっている。シリアル・キラーものだから止むを得ないかもしれないが、それを補えるほどの別の売りがあるかというとやや物足りない。ラストの嫌な余韻は良い感じ。

No.1 5点 メルカトル
(2014/04/10 22:34登録)
ふざけたタイトルに多くの方は「どうせロクなもんじゃないだろう」と思われているか、或いは無関心かのどちらかだろう。しかし、これが案外悪くない。私自身も、怖いもの見たさで読んでみただけだが、意外な拾い物をした気分である。
ストーリーはB級の匂いがプンプンする、どこか勘違いした正義の味方を気取った殺人鬼が、ネットを通じて「処刑」の対象を選び、次々と残虐な方法で殺害していくというもの。ありがちなパターンで、これといって新味はないものの、まずまずツボを押さえた力作に仕上がっているのではないだろうか。
無論、問題点もある。最も気になるのは、ところどころ三人称の文章なのに、視点が一人称になっている部分である。どちらとも取れる文体は、ややもすればミステリの作法に則っていないとのそしりを免れないのではあるまいか。これが本作最大の瑕疵だと思う。読者によってはルール違反であるとか、アンフェアと言われかねない。他にも、イマイチ登場人物に魅力がないとか、描写が足りないとか、背景などがほとんど無視されている、文章が素人っぽくプロの域に達していないなどが挙げられる。
だが、そんな欠点を考慮しても、一読の価値はあると思う。B級サスペンスがお好きな方は読んで損はないのではないだろうか。

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