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ミステリの祭典

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転迷
隠蔽捜査4

作家 今野敏
出版日2011年09月
平均点6.50点
書評数8人

No.8 7点 take5
(2022/05/21 18:25登録)
皆さん書いていらっしゃる通り、
主人公の思考が気持ちよく、
個人的にスラスラ読めて読破にたった100分、
ある種のヒーロー物ですね。
8か7か、評価に悩みました。
深みは……あまりないですが最後胸熱です。

No.7 6点 VOLKS
(2018/06/25 20:50登録)
社会人であれば、竜崎のように振る舞うことはまず難しいし、総スカンを喰らう危険性も考えられるし、だからこそ竜崎ファンとなるか、はたまた「有り得ないだろう」と受け付けないか。
でも、自分がなれないまでも、もしもこんな上司がいたら…と思うと、やっぱり竜崎の振る舞いは気持ちがいい。
3つの事件を絡めた締め括りはうまいと思った。

そういえば、ドラマを見た記憶がある。
テレビ朝日版とTBS版があったけれど、記憶にあるキャストは杉本哲太と古田新太だったので、TBS版だったらしい。
読んでいる最中、何度も竜崎の台詞が杉本哲太の声で聞こえてくる気がした(笑)

No.6 7点 haruka
(2016/01/16 05:03登録)
大森署近辺で事件が同時多発するが、竜崎視点で描かれているため、本来ならば相当難解なプロットもすらすら頭に入ってきて、臨場感を味わえる。天才的な推理力ではなく、竜崎の情報収集能力や組織マネジメント力によって真相に近づいていく過程も面白い。竜崎ファンとしては、警察庁に返り咲いてほしいような、大森署長のままでいてほしいような。

No.5 6点 E-BANKER
(2014/10/12 12:32登録)
大人気警察小説シリーズ「隠蔽捜査」。シリーズも第四弾に突入(スピンオフ企画の「初陣」は別にして)。
大森署署長・竜崎伸也は今度こそ原理原則を貫けるのか・・・(「疑心」では散々だったからね)

~大森署署長・竜崎伸也の身辺はにわかに慌ただしくなった。外務省職員の他殺体が近隣署管内で見つかり、担当区域では悪質なひき逃げ事件が発生したのだ。さらには海外で娘の恋人の安否が気遣われる航空事故が起き、覚醒剤捜査をめぐって厚生労働省の麻薬取締官が怒鳴り込んでくる。つぎつぎと襲いかかる難題と試練・・・闘う警察官僚竜崎は持ち前の頭脳と決断力を武器に、敢然と立ち向かう!~

これはもう「警察小説」というより、ビジネス書で言う「組織論」や「マネジメント書」だな。
作中では、相変わらず警察内での縦割りや組織の歪み、果ては外務省や厚生労働省まで絡んでのパワーバランスや組織のしがらみが竜崎に襲いかかる。
これは何も“警察ならでは”という現象ではなく、一定規模以上の企業や組織内にはそこかしこに存在するものだ。
かくいう私自身も普段、組織内のしがらみや訳の分からない風習(?)という奴に翻弄されている口なのだが・・・

まったく竜崎の思考回路には恐れ入る。
ここまで効率的に、全てのしがらみを破壊したような考え方&行動ができればなぁーと誰もが羨むのではないか?
(普通はできないよねぇ)
まぁ上司というか、トップとしての考え方にも感心しきり。
こういうトップなら部下はついてくるんだろうねぇ・・・何しろ優柔不断さがカケラもないのだから。

何だかミステリーの書評ではなくなってきたけど仕方ない。
もはや中身は二の次で、竜崎がどのように考え、行動&発言するのかが本シリーズの楽しみ方だろう。
個人的には竜崎をうまい具合に操っている(?)伊丹が好きになってきた。
次作も楽しみ。
(「疑心」での優柔不断さは何だったんだ? きっと読者からクレームが出たんだろうなぁ・・・)

No.4 6点 蟷螂の斧
(2014/05/20 10:17登録)
シリーズ3は恋の苦悩物語らしいので飛ばして本作4へ(笑)。スピード感、スッキリ感を味わえますね。縄張り争いに相変わらず重点が置かれています。事件そのものはシリーズ2の方がよかったような気がします。

No.3 6点 kanamori
(2013/10/12 18:40登録)
まるで前作「疑心 隠蔽捜査3」のアノ事がなかったかのごとく、原理原則を貫く男、大森署のスーパー警察署長・竜崎が帰ってきた。
今回は、国の縦割り行政なんのその、外務省や厚労省、公安までが絡む複数の事件を、粛々とハンコ押し作業を続けながら一纏めに解決に導く。刑事部長・伊丹の竜崎への対応をはじめ、組織として「ありえねぇ〜」とツッコミを入れながら読むのが楽しい。
また、ラストの竜崎の決意がカッコイイ。
しかし、シリーズ・タイトル”隠蔽捜査”というのは、ほとんど内容に合致しなくなってきている気もするが。

No.2 6点 こう
(2012/10/21 01:15登録)
てっきり3と多少つながりがあるんじゃないかと読む前は心配でしたが元に戻ったようなストーリーで満足です。
 扱っている事件についてはどうでもよくて3以外の様な感じでストーリーが進めば多分自分は満足すると思います。
 何気に変人竜崎の家族との会話、触れ合いが気にいっているのですがこの作品でも随所にあらわれていて良かったです。

No.1 8点 HORNET
(2011/12/03 22:03登録)
 前作「疑心」の竜崎が恋に揺らぐ様はちょっと見たくなかったが、久しぶりに「原理原則」に則って迷いなく突き進む竜崎らしい竜崎を見て快感だった。降りかかる4つの困難を、一貫した姿勢で対処していく姿に胸がすく。楽しめた。

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