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ミステリの祭典

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キマイラの新しい城
石動戯作シリーズ

作家 殊能将之
出版日2004年08月
平均点6.79点
書評数14人

No.14 7点 八二一
(2023/08/04 20:31登録)
石動戯作のコスプレ姿に笑い、カー顔負けの密室談議に唸り、ロポンギルズにおける大アクションに喝采し、堅牢なロジックに脱帽し、最後に用意された島田荘司ばりの大トリックに腰を抜かす。バカミス好きにおすすめな作品。

No.13 6点 Kingscorss
(2020/08/29 12:32登録)
殊能将之さんの大ファンです。点数は超々甘めです。

石動戯作シリーズ五作目(樒/榁を抜くなら四作目)にして最終作。。。悲しすぎます。もう石動戯作を二度と読めないなんて。。。(ノД`)シクシク

今作も割とぶっ飛んだ設定で、中世の騎士が現代に精神だけタイムトリップ?してきます。なんと中世で起こった事件を現在の日本で石動戯作が捜査するというトンデモ事件。この設定だけ見たら完全なバカミスっぽいので、またか。。。と黒い仏を思いだす人が多いでしょうが、きちんとした裏付け、理由、動機と今回は真面目に本格ミステリーしてます!

…とはいえ、石動戯作シリーズはユルさが売りなので、相変わらずのらりくらり真相に近づく過程がダルい場面、冗長なシーンも多く、テンポもそんなに良くないので全体的に完成度は高くないと思います。。。ただ、今回も登場の元名探偵の水城さんはやはりキレキレでカッコいいし、殊能将之さんのセンスを味わえる作品なのでファンは必読ですね!

個人的にはあまりファンタジーやSF要素が好きではないので他の石動戯作シリーズよりは評価が低いです。でも水城さんが出てきたのでおまけで+1点です!

No.12 4点 メルカトル
(2014/09/04 21:45登録)
残念ながら、どこが面白いのかさっぱり分からなかった。私の読者としての読解力が足らないのか、総合的に評価の高い書評家のみなさんの鋭い批評が的を射ているのか、多分両方だと思うが、いずれにしても私のレベルの低さが露呈した結果になったようだ。
エドガーが憑いた江里が、自動車やバイク、テレビ、六本木ヒルズを目の当たりにして、とんでもない感慨を抱く辺りはかろうじて面白かったが、ミステリとしての魅力にいささか欠ける気がしてならない。どうでもいい描写が長くて、肝心の殺人事件に関する記述があまり詳述されていなかったりして、肝の部分がおろそかになってはいないだろうか。
迷探偵の石動も相変わらずのらりくらりの推理を繰り返すばかりで、どうにも本格ミステリとして、締まりがなさすぎる気がする。
私も一書評家として、この作品はミステリ読みの方々にお薦めできない。それはわずかに残っている己の矜持が許さないのである。本作が絶版になっているのも、それなりの理由があってのことのような気がしてならない。

No.11 7点 アイス・コーヒー
(2013/12/30 15:52登録)
欧州の古城を移築したテーマパークの社長に、中世の騎士の霊が憑りついた。探偵の石動戯作は750年前の殺人事件を推理することになるが…

大胆なメイントリックや。ロポンギルズでのアクションが面白く、異色作でありながらもそれなりに楽しめた。多重解決や亡霊の登場などは複雑で特殊なものだが、そこまで敷居は高くない。
ただ、ミステリとしては伏線や証拠といったものが一通りそろってフェアな戦いとなるため、文句はないし、ハチャメチャな展開は笑えてよかったが、全体としてのまとまりが悪い。物語の必然性が薄いのだ。もう一工夫が欲しいところではある。石動の似非密室講義や謎の薀蓄もあったが、話と直接の関係はない。
一方で終わり方は何とも言えない良さがあった。これはこれで良いと思う。今年亡くなった殊能さんのご冥福を祈りたい。

No.10 7点 TON2
(2012/12/10 17:05登録)
講談社NOVELS
 このシリーズは、オカルト・伝奇・SF的要素があり、名探偵というよりも迷探偵石動のとんちんかんな行動の面白さがたまりません。

No.9 9点 smile66
(2011/06/28 18:12登録)
素直に面白い小説だ!
殊能将之の作品はあっさりした文章で、比較的誰にでも書けそうに感じちゃうけど、
その後ろでは恐ろしいほどの知識量だったり、綿密な取材によってその舞台背景などががっちりと組まれている。
こんな作品は殊能将之しか書けないんじゃないかな。

ミステリーの部分は賛否両論っぽいが、伏線もしっかりとしていたし、根拠もある程度しっかりしていると感じたので、全然OK。

過去の事件の真相については、あまりに昔の事過ぎてどんな名探偵だって真相をずばり言い当てられないと思います。

No.8 6点 touko
(2010/02/05 23:22登録)
ミステリとしては弱いけれど、擬似的に中世の騎士が現代日本に蘇えることによって起こるドタバタ喜劇の部分はよく書けていたので、癖のある、人を選ぶ作品が多いこの作者にしては万人向けの、安心して楽しめる作品になっているんじゃないかな?

No.7 7点 dei
(2008/05/14 21:36登録)
相変わらず読む人を選びそうな作品

No.6 7点 おしょわ
(2008/05/05 22:29登録)
思いのほか楽しめました。
ただ「美濃牛」以降の流れを把握してないとちょっと辛いかも。

No.5 7点 VOLKS
(2008/05/02 20:57登録)
殊能ワールドのどこが好きなのか? と、問われたら答えるのに窮するが、しいて言えば「現実味の薄いふざけた設定」だろうか。のらりくらりの薀蓄も嫌いではない。
チラリと覗くアントニオの魅力がいい。

No.4 6点 ぷねうま
(2007/09/28 01:28登録)
城の秘密が推理の過程で明かされるのだが、驚きはあるのだがどう考えても蛇足でどうでもいい。
ストーリーはコミカルで面白い。一作ごとに作風が違うのが作者の特徴だと思っていたが、今までの作品の中では最も普通。(他の作者と比べたらそうでもないが)

No.3 8点 rosso
(2004/11/01 22:57登録)
殊能将之の作品!としか言えない作品。だから、そんなに目くじら立てて怒っちゃ駄目なんだってば。読み物として楽しめる人にお奨め。最後の最後でミステリになってるので、手前で怒って投げつけるのはやめてねー。

No.2 7点 しゃんテン
(2004/09/28 18:34登録)
現代の会社社長の体に宿った中世騎士の語りや、また彼の活躍が面白い。現代の事柄に関しての騎士ならではの解釈が素敵。思わずにやりとできる場面も。奇想天外の真相らしきものもそれなりに良い味を出しているのではないか。

No.1 7点 ekleryle
(2004/09/26 10:02登録)
ミステリとしては微妙だったけど、それなりにストーリーは楽しめました。

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