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ミステリの祭典

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さむけ
リュウ・アーチャーシリーズ

作家 ロス・マクドナルド
出版日1965年01月
平均点7.43点
書評数28人

No.8 8点 isurrender
(2010/12/01 02:35登録)
まるで昼ドラのような展開ではあったが、内容は良かったと思う
トリックも非常に驚いた
ハードボイルドであり本格でもある
さすがに高評価されている作品なだけはありました

No.7 8点 kanamori
(2010/07/18 21:34登録)
「東西ミステリーベスト100」海外部門の24位というのは意外と評価が低いですね。
私立探偵のアーチャーが尋問マシーンの如く行動するのは、たしかにハードボイルド小説の形態なんですが、本格ミステリもびっくりの真相が用意されていた。最後の一行はタイトルに呼応して読者を震撼させるものがあります。
事件が現在・過去の3件ある上、いつも通り人物関係が錯綜しているので、途中の交通整理が大変でしたが。

No.6 6点 りゅう
(2010/05/25 19:40登録)
 ハードボイルド作家の作品だが、本格ミステリよりの作品とのことなので読んでみた。人間関係が非常に複雑。表の関係だけではなく、裏でつながっていたりしてややこしい。この人とこの人はどういう関係だったかなと悩むことしきり。登場人物の多くが隠し事をしているため、真相がなかなか見えてこない。このような複雑な設定を考える作者に感心すると言うべきか、あきれると言うべきか。ストーリーの進行は地味で、面白い結末を迎えることができるのか危惧したが、ラストは評判どおりに意外なものだった。でも、やっぱり本格ミステリ作品ではありませんね。

No.5 8点 あびびび
(2009/08/12 05:55登録)
物語の流れで途中でなんとなく犯人は分かってしまったが、
気づかなければ本当に「さむけ」がするかも。

映像化ならさらにその効果あり…と思うが。
「ウィチャーリー家」の女より、こちらの方が意外性があると思う。

No.4 6点 りんちゃみ先輩
(2009/06/15 21:54登録)
探偵小説、推理小説、ミステリ・・読み続けて何十年、なかなかハードボイルドには手が伸びませんでしたが、評判の高い「さむけ」を選んで読んでみました。1人称で淡々と進み、構成にも変化がなく退屈な感じが否めません。雰囲気及び犯人の意外性は良かったです。

No.3 8点 Tetchy
(2009/05/17 19:43登録)
浅い、と思った。ブラッドショーの苦悩、トム・マギーの苦渋、ドロシー・マギーの狂気、そのどれもが響かなかった。
最後の4ページで一気呵成に暴かれる真相に唖然とさせられたせいで、まだ頭の中が整理されていないのかもしれない。だが結末で憶えた戦慄は『象牙色の嘲笑』の方が上。
今回はドロシー・マギーの失踪に始まった人物相関が完全に遊離してしまったのが残念。
マクドナルドは、ロイ・ブラッドショーをテリー・レノックスにしたかったのかもしれない。

No.2 9点 とめ
(2009/03/15 02:04登録)
評判どおりの面白い作品でした。
犯人探しの面白さを久々に味わいました。

No.1 10点 こう
(2008/07/06 23:33登録)
 私立探偵リュウ・アーチャーを主人公とした作品ですが作風もハードボイルドというよりほとんど本格ミステリといってよい作品だと思います。サプライズエンディング系と言ってよい衝撃がありました。
 新婚旅行初日に妻が失踪した男が依頼人で捜索の過程で簡単に妻は見つかるが夫の元に戻ることを拒否、数日後発見されたときは半狂乱で血まみれになり殺人容疑者にされて、というストーリーが最初の100ページ程度で書かれ、そこから話が展開してゆきます。
 私立探偵とはいえ作中の謎を考え、解いていくスタイルなので本格ミステリの名探偵と変わりません。逆に純粋なハードボイルド好きには面白みはないかもしれません。
 容疑者とされた人物もヒロインというわけでもなく主人公がみる周りの一人物として淡々と描写されているのが特徴です。その主人公本人の描写も淡々としておりそういう意味では影が薄いかもしれません。
 犯人は1960年代の作品であることを踏まえれば非常に意外な人物でした。後発作品で類型のものがありますし新本格作品にもあるかもしれませんが40年以上前の作品であることを踏まえれば衝撃的だったと思います。
 ロスマク作品はいわゆる家族というか血筋がキーポイントになっている作品が多いため何作か読んでいると見当がつきやすいですが個人的にはこの作品とウィチャリー家の女がベストです。
 犯人は結局何人も殺しますが、そこまでばれずにすむものかどうか、また私立探偵にみな素直に証言するわけですが医者が守秘義務を越えて患者の話をする場面もありいくらアメリカの話でもおかしいかな、と思う所もありますが犯人像の部分だけでも最高です。おそらく後発例はあっても先例はないと思われます。

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