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ミステリの祭典

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Rのつく月には気をつけよう

作家 石持浅海
出版日2007年09月
平均点5.40点
書評数10人

No.10 4点 青い車
(2018/11/22 18:34登録)
 恋愛にまつわる謎に酒と美味しいおつまみを無理なく絡めた点は面白いものの、解決の納得度(そしてそれ以上に魅力度)が低いのは大きな難点です。石持短編の悪い癖である似たような読み味ばかりで飽きが来る所、最後のサプライズが多くの読者に空振りに終わってしまったであろう所も評価しがたく、ぎりぎり5点に届かない4点とします。

No.9 5点 ボナンザ
(2016/10/16 11:58登録)
それぞれの短編は恋愛がらみですが中々面白い。食べ物と絡めてるのがとっつきやすいですな。
最後のオチはまあ・・・。名字的には男っぽいかな。

No.8 6点 ayulifeman
(2014/04/05 20:31登録)
よくそういう細かいところを気に留めるなぁと感心します。
予想があってるからいいものの、ちょっと悪意を混ぜるとミスリードできないかな?
なんてふんわり読み進めていたもので最後のドカンはかなり来ました。
全然気づかなかった。。。

No.7 5点 E-BANKER
(2013/08/31 22:45登録)
湯浅夏美と長江高明、熊井渚の三人は、大学時代からの飲み仲間。毎回うまい酒にうまい肴は当たり前。そこに誰かが連れてくるゲストは、定番の飲み会にアクセントをつける格好のネタ元。今晩も、気持ちよく酔いが回り口が軽くなった頃、盛り上がるのは何といっても恋愛話で・・・

①「Rのつく月には気をつけよう」=登場する料理は生ガキとシングルモルトウィスキー。カキといえば「食当たり」ネタが定番ですが、本編もそう。ただし、この食あたりには秘密があった・・・
②「夢のかけら 麺のかけら」=食材はなんと「チキンラーメン」。酒の肴にチキンラーメンをそのまま食べるとうまいということなのだが・・・そんなこと知ってるわ!って人が多そう。
③「火傷をしないように」=今回はチーズフォンデュと白ワインがテーマ。ホワイトデーになぜか「固くなったパン」を贈られた女性が悩みを三人に打ち明けるのだが・・・普通こんな回りくどいことするか?
④「のんびりと時間をかけて」=本編は豚の角煮と泡盛がテーマ食材。日本~アメリカの超遠距離恋愛に悩む恋人どうしになぜか豚の角煮の謎が立ち塞がる・・・って何だかなぁ。
⑤「身体によくてもほどほどに」=今回はぎんなんと日本酒のコンビ。これはうまいよなぁ・・・絶対! 長江が解き明かす謎そのものはもはやどうでもいい。
⑥「悪魔のキス」=パンケーキとブランデーが本編の酒と肴。今回、初めて夏美が婚約者である冬木を飲み会に連れてくるという設定。このコンビネーションというのはちょっと想像できないけど・・・
⑦「煙は美人の方へ」=最後はスモークサーモンとシャンパーニュのコンビ。本編では、いつものようにゲストが持ち込む悩みのほかに、本作全体に仕掛けられた趣向が明らかにされる・・・まぁバレバレだけど。

以上7編。
飲み会にゲストが謎を持ち込む、という趣向は、ずばりアシモフの「黒後家蜘蛛の会シリーズ」がモチーフになってるんだろうなぁ。
「謎(或いは悩み)」そのものは実に何てことないというか、恋人や友人どうしでそんなに分かりにくい伝え方するか?? っていう感が拭えない。
本作はそんなことより、酒と肴の絶妙なコンビネーションをヨダレをダラダラ流しながら読むというのが正しい楽しみ方だ。

ということで、酒の飲めない方は本作を楽しめないのではないだろうか、と危惧する。
(①から⑦までほぼ同水準。軽~い気持ちで読める)

No.6 5点 まさむね
(2012/02/11 11:28登録)
 大学時代からの3人の飲み仲間。最近は,誰かがゲストを連れてきて,一緒においしい酒と肴を囲もうという趣向。そこでゲストの語る恋愛話が突然ミステリー風味を帯びたり…っていう,まぁ,軽い安楽椅子モノですね。最終盤の一捻りは…微妙かなぁ…。
 ミステリとしての側面よりも,酒と肴のシーンが楽しめましたね。我慢できずに,牡蠣を大人食いしちゃいました!

No.5 4点 いけお
(2010/09/20 00:48登録)
短編ごとは微妙だが、全体のまとまりと構成で多少救われている。

No.4 8点 美来
(2010/04/02 12:50登録)
美味しいお酒と食べ物で、よもやま話ってシチュエーション有りでよいと思う。あっさり楽しくていいですね。

No.3 4点 なの
(2009/02/11 12:25登録)
相も変わらず、変人が思い込みと言い掛かりで勝手に決着つける話
なんつーか、こいつらと食事は絶対したくないなぁと

〈以下ネタバレ〉

ラストの大ネタですが、ぶっちゃけバレバレです
第1話時点から読めてました
熊井という苗字で、やたらと「熊さん」を強調、
しかし性別やルックスに関する描写が無し・・・そりゃ分かりますって

No.2 8点 VOLKS
(2008/08/23 19:48登録)
まず、装丁がオシャレ。
そして、中身もそれに負けずオシャレな短編集だと感じた。
三者三様の主人公達がいい。
美味しいお酒が飲みたくなった。

No.1 5点 こう
(2008/05/21 23:46登録)
 学生からの飲み仲間三人の所にゲストが一人加わりゲストが抱えている悩みを三人のうちの頭脳明晰な一人が解き明かすプロセスを仲間の一人称視点で語られるスタイルの短編作品集です。
 謎が提示された時点では読者に真相はわからず主人公が解き明かすところを読んで楽しむ形でしょう。厳密に唯一無二の正解とは限らないと思いますがプレゼンテーションがうまいのとゴールが決まっていて他の答えを会話で消しこんでゆくスタイルなので模範解答を見せられている感じもします。
 最終話にちょっとしたトリックが仕掛けられておりますがはじめからしっかり読んでいれば十分気付ける書き方をしておりますし注意して読んでいなければ慌てて前を読み直すことになると思います。
 読者が謎解きでカタルシスを得られるとすれば最後のトリックくらいかなと思います。

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