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ミステリの祭典

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OZの迷宮

作家 柄刀一
出版日2003年06月
平均点6.57点
書評数7人

No.7 7点 青い車
(2018/12/09 14:20登録)
 個々の短編というより全体の構想に感心した作品集。偶然が多かったり、根拠に乏しかったりなどの詰めの甘さも散見されますが、魅力的な謎を提示する作者の腕は確かです。よけいな遊びのない文体にも好感が持てます。好きなのはユニークな犯行の『逆密室の夕べ』です。

No.6 8点 nukkam
(2016/06/17 18:35登録)
(ネタバレなしです) 8つの短編を収めて2003年に発表された短編集です。「ケンタウロスの夕べ」のように100ページを越す中編から40ページに満たない短編まで多彩な作品が揃っていますがいずれも本格派推理小説としての謎解きに真っ向から取り組んでおり、しかもトリックに工夫を凝らした作品が多いのはこの作者ならではです。驚くべきなのは個々の作品の書かれた時期はばらばらなのに連作短編集として仕上げられており、「本書必読後のあとがき」に至るまでの大胆極まりない全体構想は衝撃的でさえあります。個人的には「あとがき」は蛇足ではと思いますが。あえてお勧めを1つ選べと言われれば「絵の中で溺れた男」ですが、これは全編通して読むべき短編集だと思います。

No.5 6点 いいちこ
(2015/03/20 17:10登録)
各短編の骨格はしっかりと本格なのだが、作り込みが細かすぎる点、随所に強引な力業が散見される点で、犯行のフィージビリティや真相判明時のカタルシスとしては弱い。
ただ連作短編集ならではの趣向に意外性と面白さがあるのは間違いない

No.4 7点 ボナンザ
(2014/12/28 15:42登録)
斬新な内容の傑作短編集。
名探偵の入れ替わりだけではなく、個々の出来も上々。

No.3 5点 yoshi
(2010/05/04 12:36登録)
探偵役の人間が次々と変わっていくのは斬新だった。それにしてもあいかわらずこの人の文章は読みにくい。登場人物の誰が誰なのか、何度も戻って確認しないと先に進めないので、読書が苦行でした。

No.2 7点 isurrender
(2010/04/29 16:12登録)
ユニークな連作短編ですね
一つ一つは小粒な感が否めませんが
全体としてみれば良作の部類に入ると思います

No.1 6点 シーマスター
(2009/07/26 23:46登録)
タイトルに惹かれて何気なくアマゾン1クリしてしまったが、本文2ページ目の密室の図を見た瞬間、「この人の短編を何かのアンソロジーで読んだことがある」ことと同時に「それがやたらと理屈っぽくて退屈だった」ことを思い出してしまい、少々重い気持ちでこの短編集の幕を開けることになってしまった。

・『密室の矢』・・・「世界短編傑作集」とかに出てきそうな古臭いトリック。
・『逆密室の夕べ』・・・土日祭日が休みのスポーツクラブはないだろう・・それはともかく、この密室も焼き直しだし、ダイイングメッセージは屁理屈の鎧を幾重にも装甲していて作者以外の人間が解けるものではない。(まぁ、ミステリのDMは大抵そうだけどね)
・『獅子の城』・・・これも屁理屈満載だが、意外と意外な展開だったりする。
・『絵の中で溺れた男』・・・ミステリアスなタイトルを演出するために・・エッチラオッチラ
・『わらの密室』・・・これも屁理屈っぽさが鼻についたり、化石のようなネタが入っていたりするが、凝った構成でミスリードも巧い。ラストも予想外。
・『イエローロード』・・・事件の起承も探偵役の情報収集・推理もムリムリだが、彼が犯人に迫る方法、過程は面白い。
・『ケンタウロスの殺人』・・・ヘリクツ星人とムリムリ仮面のコラボ以外の何物でもない。
・『美羽の足跡』・・・ミステリとしては無茶苦茶だが、○○○(これは「あとがき」で明かされる)のエピローグのつもりらしいから読み流せばいいだろう。(しかし終わりの方の女児の話のような類にはマジで弱い)

本作の探偵役は実にユニークで、読み始めに予感したほど楽しめなかったわけではなく、作者が曲者であることもよく分かったが、全体的に文章が素人臭くて何ともギクシャクぎこちない。情景描写も独り善がりの感が強く、多くの読者にとってはハンプにしかなっていないと思う。少なくともこの人の長編を読む気にはなれんな、自分は。

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