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ミステリの祭典

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死角に消えた殺人者

作家 天藤真
出版日1976年01月
平均点5.88点
書評数8人

No.8 5点 虫暮部
(2021/03/09 12:08登録)
 この事件に対してこの真相では捻り過ぎで却ってつまらない。また、各人のキャラクターが悪い方向のツボに嵌まって、読み進むにつれてどんどんイヤな感じに。
 集団自殺と言う概念が一度も出て来ないのは時代ゆえ。吉川父娘のエピソードが胸に残った。

No.7 5点 ボナンザ
(2018/03/11 22:58登録)
天藤作品らしいどこかコミカルな作風と相次ぐどんでん返し。
でも出てくるキャラクターがことごとく嫌な奴とかそれにホイホイ引っかかるヒロインで辟易することも。

No.6 6点 nukkam
(2015/07/05 22:35登録)
(ネタバレなしです)  1976年発表の長編第7作(鷹見緋沙子名義の「わが師はサタン」(1975年)もカウントすれば第8作)の本格派推理小説です。互いの関連性を見出せない4人の被害者の誰が狙われたのかというユニークな謎解きが特色で、この種のプロットでは笹沢左保の「死人狩り」(1965年)という前例もありますが本書は(登場人物の1人が指摘しているように)「世間知らずの温室娘で、することなすこと頼りなくて、そのくせ気だけは強くて自分のすることが全部正しいと思いこんでる」女性を主人公にしているのが個性になっています。他の登場人物もかなりクセのあるキャラクターが多く、読者の好き嫌いは分かれそうですが彼らが衝突したり協力したりを繰り返していく展開は読み応え十分です。

No.5 6点 itokin
(2012/01/20 14:23登録)
物語の発想又謎解きとしては評価できるが、終盤の主人公の変異についていけない感じがした。並みの作家と違う天童氏の作品としては平凡。

No.4 7点 E
(2010/06/12 22:20登録)
全く接点の見えない人達が同じ車の中で死んだ。
この関係から推理していく、というのは結構目新しい事だと思いました。
真相もどんでん返しありで退屈しない展開!!
被害者とその遺族にスポットライトが強い作品。

No.3 5点 江守森江
(2009/10/08 22:46登録)
純真なミステリ読者だった初読時には、タイトルから真っ当なフーダニットだと思いミスリードされた。
ヒロインに感情移入できず、天藤作品では珍しく癒されない。
どんでん返しな謎解きは素晴らしいが、それは天藤作品に求める本質ではない。
中だるみもするので採点は辛くした。

No.2 6点 こう
(2008/08/02 02:11登録)
 全く個人的つながりのない4人を乗せた自動車の転落事故から始まる設定は良いと思いますが直観的なヒロインの視点で語られる作品なのでどうものめりこめませんでした。
 そのため犯人、犯人の動機など一ひねりがあり水準作だと思いますが、採点が低めになっています。

No.1 7点 Tetchy
(2008/02/03 22:05登録)
今回の主人公令子にどうしても感情移入できなかった。
この令子の探偵ごっこにつき合わされている感じがどうしても拭えなかった。
とはいえ、冒頭の、関係のない4人の転落死、その事件を解決すべく結成される遺族会、そして一癖も二癖もあるいかがわしいそのメンバー、結末直前のどんでん返し、そして4人が同乗して死に至った経緯のコミカルさ、など正に天藤ワールドのエッセンスが詰まってはいる。

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