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ミステリの祭典

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汚れた手をそこで拭かない

作家 芦沢央
出版日2020年09月
平均点5.80点
書評数5人

No.5 5点 take5
(2024/02/10 15:56登録)
息子が友達に進められて読み
私も読みましたが
これ小学生が読む本ではないでしょうw
前2つはまぁまぁ反転ミステリで
後ろの方はイヤミスです。

No.4 6点 まさむね
(2024/01/27 17:33登録)
 短編集。濃淡はあるけど、人の心の絶妙な悲哀を感じて、ホラーとは違った「怖さ」を感じることができます。でも、好き嫌いはあるでしょうねぇ。爽快な気分になれるものでもないですし。
①ただ、運が悪かっただけ:過去の自分に悩む夫。末期癌の妻が解き明かす真実は。嫌な奴も登場するけど、読後感は悪くないかも。
②埋め合わせ:社会問題と言ってもいい、学校のプールの水問題。教師に賠償請求するのは社会的に正しいのかねぇ…。で、この作品の主人公が悲しいほどにダメ。それに輪をかけて…
③忘却:アパートの隣人が熱中症で孤独死した。原因は…。温かさと怖さと。
④お蔵入り:色んな人が色々とダメ。嫌な気分になれます。
⑤ミモザ:元カレもダメだけど、料理研究家の主人公もねぇ…。これも嫌な気分になれます。

No.3 6点 よん
(2023/11/27 12:41登録)
収録された5編はいずれも、クレーマーや老老介護など、昨今の社会問題とオーバーラップする状況下で繰り広げられる。特に秀逸なのは、小学校教諭がマスコミ沙汰や弁償を恐れてある偽装を思いつく「埋め合わせ」。
本書の凄みは、後ろめたさを抱えた者の視点で語られていくサスペンス感と、ねじれた因果応報となる後味の悪さにある。

No.2 6点 HORNET
(2021/05/09 14:14登録)
 無理を言う客に、工務店がしぶしぶ譲った脚立で起きた転落死亡事故。うっかりミスでプールの水を流出させてしまい、その隠蔽に奔走する小学校教師。間違って来ていた「電気料金督促」の葉書、それを本人に渡せないうちに、電気代未納によりエアコンを付けず熱中症で亡くなった隣人……。
 一般人の日常(全作ではないが)から面白い着眼点で「怖さ」を生み出し、一編に編み上げる巧さはさすが。特に「埋め合わせ」(プールの水流出)は、軽微なミスを何とかうやむやにできないかと苦悩する人の葛藤や焦りが非常にリアルに描かれていて面白かった。

No.1 6点 sophia
(2020/11/07 23:06登録)
●ただ、運が悪かっただけ 5点
●埋め合わせ 7点
●忘却 6点
●お蔵入り 6点
●ミモザ 4点

各短編の核になるアイディアは悪くないのですが(最終話を除く)、ストーリー運びが淡泊ですし、真相が分かってからのオチがいまいちです。同じようなことは「許されようとは思いません」でも感じました。ただ、この方の作風は好きなのでもう一皮剥けることを期待します。

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