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ミステリの祭典

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黒い睡蓮

作家 ミシェル・ビュッシ
出版日2017年10月
平均点5.57点
書評数7人

No.7 5点 じきる
(2022/05/22 09:20登録)
うーん、ミステリの大ネタはアンフェアギリギリなのに読者が容易に察してしまうものなので……。
スリラーとしては中々面白かったです。

No.6 6点 八二一
(2022/02/04 20:29登録)
ノルマンディーの小さな村を舞台に、モネの名画をめぐって起きる殺人を、警察署長とその部下が捜査にあたる。ツイストのきいた心理スリラー。

No.5 5点 ボナンザ
(2021/01/09 15:59登録)
彼女の件については途中で薄々気づいたが、ラストにあ、そっちもかとなったのが意外といえば意外。

No.4 6点 蟷螂の斧
(2019/05/29 21:24登録)
フェアかアンフェアか?。完璧にアンフェアです(笑)。2004年の浜名湖花博で見学した「モネの庭」をイメージしながらの読書。ラストがよかったという書評が多いが、さて・・・。

No.3 5点 HORNET
(2019/05/02 21:37登録)
 ジヴェルニー村はかの印象派画家の巨匠、クロード・モネが生涯を過ごし、『睡蓮』を描き続けた有名な村。モネの死後100年を経ようとするこの村は、今では世界中から睡蓮の池、モネの家を見るために人が集まってきている。

 そんな村である朝、地元では名士となった眼科医・ジェローム・モルヴァルが死体となって発見された。捜査にあたったローランス・セレナック警部は、妻がいながら幾人もの女性と関係をもっていたジェロームの女性関係に目をつける。そのうちの一人、ジェロームが必死で口説き落とそうとしていた小学校教師・ステファニーは男なら誰でも惹かれてしまう美女で、ローランス警部も一目で心を奪われてしまう。ステファニーの夫、ジャックは嫉妬深いことで有名で、ローランスはジャックに嫌疑の目を向け、捜査を展開するが―

 ・・・・・・この真相はかなり賛否両論でしょう。トリックとしては面白かったが、騙し方がフェアかと言われれば・・・うーん・・・。実際私も、何度も各章のタイトルになっている日付と年号を見直したし・・・。
 愛憎劇が組み込まれていて、長さが苦にならないぐらい面白く読み進められたのは〇。でも仕掛け方としては「気持ちよく騙された」というより「本当に騙された」という思いが残るものだった。

No.2 6点 猫サーカス
(2018/04/13 19:36登録)
舞台は、仏ノルマンディー地方のジベルニー村。印象派の画家クロード・モネが死ぬまで過ごし、睡蓮を描き続けた家と庭は、現在でも保存され、観光スポットになっている。この村で眼科医が殺され、警部が部下を連れて捜査にやってくるが、決定的な証拠がみつからないまま、別の殺人がほのめかされ、警部自身も命を狙われる・・・。このへんはミステリのお約束みたいものだけど、謎の中心にモネを据えたところが面白い。そのうえミステリとしても出来が良く、後半に差し掛かって何となく全体像が見えてきたかと思ったら、ルール違反ぎりぎり(ルール違反かな?)の予想外の展開に、びっくりさせられる。そして最後の最後にひとひねりが見事に決まっている。「モネが決して使おうとしなかった色」として「黒」をタイトルに入れ、さらに謎と絡めているところも憎い。

No.1 6点 人並由真
(2018/01/09 10:24登録)
 日本でも話題になった秀作『彼女のいない飛行機』のあとに紹介された作品(原書での刊行はこちらが先らしいが)だけに期待した
 結果は、まあおおむねソツなく全編面白く読めた(&ミステリとしてのポイントが明確だった)『彼女』に比べ、こちらは悪くないがもうちょっと・・・という感じ。

 とはいえ大きな仕掛けが早々に何となく見えてしまいながら、あるミスディレクションを用意してそんな読者の疑念を封じにかかる辺りは好感が持てる。それでもそのミスディレクションそのものの意味にも気づく人もいるかもしれないが。
 画家モネについてのトリヴィアの提供と、多数の登場人物を書き分けていく流麗な筆致という意味で、小説としては面白かった。

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