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ミステリの祭典

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密室キングダム
南美希風シリーズ

作家 柄刀一
出版日2007年07月
平均点8.14点
書評数7人

No.7 10点 密室とアリバイ
(2023/05/01 23:11登録)
これはオールタイムベスト級の作品ではなかろうか。なぜミステリ界隈で騒がれなかったのか今でも不思議だ。

No.6 8点 レッドキング
(2022/12/28 00:06登録)
密室の、密室による、密室のための、密室。  ・・・「虚無への供物」へと、捧ぐる美酒も数滴、ほんの数滴・・・

No.5 8点 zuso
(2021/11/10 22:41登録)
作中に五つもの魅力的な密室を配しつつ、それらをトリックではなく、論理によって解体してゆく過程はまさに圧巻。そしてこの論理の応酬が結末に至って暴く、驚くべき真犯人の姿には鬼気迫るものがあった。

No.4 7点 nukkam
(2018/08/04 22:42登録)
(ネタバレなしです) 2007年発表の南美希風(男性です)シリーズ第3作の本格派推理小説で、光文社文庫版で1200ページを超す超大作です。本の厚さに手を出すのをためらう読者も少なくないと思いますが、キングダム(王国)というタイトルが決してはったりに思えないほど充実の内容で無駄にページを水増ししている感はありません。次から次へと突きつけられる不可能犯罪の謎を説得力の強い推理で解いていく美希風、しかしそれさえも犯人の計算の内、それどころか犯人にミスリードされているのではという疑惑がつきまとい謎は深まる一方です。怒涛のトリック連打もさることながら謎解き論理の積み重ねも圧巻です。それにしても最終章で明かされる大仕掛けにエラリー・クイーンの(どちらかといえば評価の低い)某作品のネタを使ってくるとは驚きでした。

No.3 9点 ロマン
(2015/10/20 20:03登録)
伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が、そのまま最初の事件…三重密室へと繋がり。そこから冗長さの欠片もなく次から次へと事件が起きる。密室、密室、そして密室。その全てが一つの舞台のように装飾的。機械的に密室トリックを崩せば、同時に心理的なトリックに陥る。真犯人に関してはチラッと頭を過っていたのだが、著者の目眩ましにまんまと嵌ってしまった。伏線もキッチリ回収してあり大満足な一冊。密室モノ好きさんには全力でオススメしたい。

No.2 10点 monya
(2013/06/26 18:17登録)
私的にはオールタイムベスト級の作品です。
本格ミステリ、特に『謎と論理』に重点を置く人々にとっては、堪えられない程の傑作でしょう。

『キングダム』の題名通りの、恐ろしい程のページ数。密室で大長編といったら笠井潔の『哲学者の密室』なのでしょうが、あちらが密室殺人は二件のみなのに対し、こちらは五件!
大マジシャンがマジックショウの途中で殺される第一の密室が一番派手で、トリックやロジックも煮詰められていることは誰もがうなずく通りですが、他の密室四件もそれだけで長編にしても良いくらいの趣向が凝らされていて非常に楽しませてくれます。

本作の第一の特徴は、なんといっても『密室に意味がある』ことでしょう。
名探偵、南美希風は密室の作成方法のトリックについてはそれぞれ早い段階で見破ってしまいます。
しかし、犯人はどうしてそんな密室を作ったのか? という謎が立ちふさがり、解決には中々迫れません。
つまり、これは――西澤保彦の『念力密室!』と同様に――ハウダニットよりもホワイダニットに重点が置かれた密室ものなのです。
それを解決するのは鮮やかなアクロバットなロジック!
特に第一の密室と第五の密室の『意味』には唸らされます。

また、密室とは別のところで仕掛けられたトリックも注目に値するでしょう。
ハードカバー発売時の帯に『本格ミステリは時代から逃げない』という言葉があった様に思いますが、まさにその言葉通りで、
『この時代には通用しないんじゃないの?』といったトリックが現代に蘇らせている点は驚愕です。

全体に流れる『昭和の犯罪』というテーマも印象的ですし、自らの体をなげうってまで事件の解決に挑む美希風の姿には胸を打たれます。
そうしたノスタルジイも含め、柄刀一の集大成といった大傑作といえるでしょう。
本格ミステリファンを名乗る者ならば必読です……と言いきっても良いのではないでしょうか。

No.1 5点 VOLKS
(2008/07/30 21:17登録)
920余頁は無駄に長く、疲れた。

確かに密室オンパレードではあったが、蓋を開けてみれば明らかに「それは密室とは言えないだろうっ!」と叫びたくなる「からくり」もあり、また最後に証される犯人には、違う意味で声も出ない驚きが・・・(汗)
その中で「第二の密室」は、変化球ではあったものの個人的に哀愁を誘うその「からくり」には心が動かされた。

ラストの件、更なるダメ押しに項垂れた(泣)

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