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ミステリの祭典

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夏、19歳の肖像

作家 島田荘司
出版日1985年10月
平均点6.14点
書評数7人

No.7 4点 ボナンザ
(2019/10/22 10:18登録)
ありそうなあらすじ、ありそうな展開、ありそうな結末だが、最後までしっかり読ませるのは島田の筆力あってのことだと思う。

No.6 6点 メルカトル
(2013/03/22 22:25登録)
再読です。
とても詩的な部分と生々しい面とを併せ持つ、島田氏にしては珍しい青春小説。ミステリ的な要素もあるが、どちらかと言うと文芸作品に近い感じである。
だから、直木賞の候補に挙げられるのも分からないでもない。むしろ直木賞を受賞してもおかしくないような佳作となっている。
そして二度直木賞候補に選ばれながら受賞できなかったこともあり、乱歩賞も逃したりして、無冠の帝王と呼ばれ現在に至るわけである。
残念ながら、氏は賞には縁がなかったようである。
時代が彼に追いつけなかったのか、生まれるのがちょっとだけ早すぎたのか、もう少し後に生まれていたら、もっといろんな賞を受賞したいたのではないだろうか。
これだけ数々の傑作を生み出しながら、無冠だったのはまさに不運と言ってよいのではないか。

No.5 5点 蟷螂の斧
(2011/11/21 09:24登録)
本帯に青春ミステりーとあるので、ミステリー度は期待しないで読みました。25年前の”純”な青春物ですが、主人公は今では変質者、ストーカー扱いされるのでしょう。清純そうな小池理律子のギャップも、当時は驚きかもしれませんが、今では驚きではない?。時代の変遷を感じた一冊です。

No.4 6点 E-BANKER
(2011/08/12 23:54登録)
初期のノン・シリーズ作品。
新装版で超久々に再読。
~バイク事故で入院中の青年が、病室の窓から目撃した「谷間の家」の恐るべき光景。密かに思いを寄せる憧れの女性は、父親を刺殺し、工事現場に埋めたのか? 退院後、青年はある行動を開始する。青春の苦い彷徨、その果てに待ち受ける衝撃の結末!~

苦いレモンでも齧ったかのような、切ないラブストーリー。
やっぱり、男って奴は薄幸そうな美人には弱いってことだよなぁ・・・
ラスト前、敵のアジト(!)へバイクで勇ましく突っ込んでいく姿は、名作「異邦の騎士」で石岡を助けにきた御手洗を彷彿させます。
ミステリー部分は付け足しのようなもので、結末も見え見えなのでほとんど関係なし。
まぁ、こういう「純愛もの」が好きな方にはたまらないのかもしれません。
(新装版のあとがきでは、島田氏自身、作品のエネルギーの大きさを感じ、若き日の自身を羨ましいとの表現があり、なんだかその感想が本作のすべてを表しているような気がします。
さすがに、ここまで円熟してしまった現在の島田氏には、こんな荒削りな作品は書けないでしょうから・・・)

No.3 6点 こう
(2008/12/03 23:29登録)
島田荘司版青春ミステリです。数年前に再販されてから読んだのですが、もう少し若い時に読めば共感できたかもしれませんがあまりひきこまれなかった覚えがあります。占星術よりリアルタイムで読んでいるコアなファンには絶賛されると思いますが個人的にはまあまあでした。

No.2 9点 Tetchy
(2007/12/12 18:11登録)
ある男のひと夏の燃えるような恋の物語。
ストーリーはチープなんだけど、こういう感傷物に弱い私。
今の世の中では主人公はストーカー以外何者でもないんだけど。

No.1 7点 由良小三郎
(2002/02/15 21:17登録)
島田さんがスタイルをさがしていたと思う1985年の作品で珍しく「文芸春秋」社から出版されているからか、島田さんらしくない(?)青春物で、それなりにまとまっています。本格ものでない島田荘司はどうですかという意味で推薦します。

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