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31944. | RE:RE:RE:ウールリッチとグルーバー 人並由真 2022/01/03 18:00 [雑談/足跡] |
弾十六さま あらら……やはり本当に御存じなかったですか(汗)。 いや、よりによって、このとにもかくにも 翻訳が出た直後に、そんな話題を振られるものだから あえて、正月らしいボケネタを おっしゃっているのかと……(大汗)。 妙に気を回しすぎて、失礼しました。 ミステリ関連のエッセイや資料本の類は順々に 寝床に持ち込んで、中身を少しずつ読み進めることが 多いので、グルーバーの本はもう少しだけ先になりそうです。 いま、シンポ教授の文庫本のあと、 別の書評&ガイド集を読んでいます。 弾さん、先日、井上良夫の『探偵小説のぷろふぃる』を 登録されましたが、もしすでにお読みでしたら、 ご感想、御所感をお聞かせください。 個人的には同書は、ほとんどが戦前に書かれたものながら それでも時代を超えて同好の士の心に響く ミステリ愛に満ちた素敵な内容だったと思っております。 人並由真 拝 > [ 弾十六さんのコメント ] > 人並由真さま おばんでした。 > > 情報ありがとうございます。 > > もちろんワザとではありません。 > 限定100部かあ。翻訳の出来はどうなんですかね? 良いものだったらぜひkindleとかで電子本に… って無理なのかなあ。 > 平明な英語なので、私は原文をぼつぼつ読むので我慢いたします… > > 追伸: あっウールリッチの話は、ほぼさっき書いたので終わりです。 |
31943. | RE:RE:ウールリッチとグルーバー 弾十六 2022/01/03 00:13 [雑談/足跡] |
人並由真さま おばんでした。 情報ありがとうございます。 もちろんワザとではありません。 限定100部かあ。翻訳の出来はどうなんですかね? 良いものだったらぜひkindleとかで電子本に… って無理なのかなあ。 平明な英語なので、私は原文をぼつぼつ読むので我慢いたします… 追伸: あっウールリッチの話は、ほぼさっき書いたので終わりです。 |
31942. | RE:ウールリッチとグルーバー 人並由真 2022/01/03 00:00 [雑談/足跡] |
弾十六さんへ 知ってて、わざと言ってられるのでしょうか?(笑) グルーバーの「Pulp Jungle」は昨年の後半、『バルプ地獄變』の題名で 綺想社から、少部数のほぼ同人出版、頒価も一冊6000円で高価ですが 翻訳がでています。webで検索すれば、すぐ分かるかと思います。 自分も「高い!」と思いながら、断片的に翻訳された当時のHMMの 部分訳が忘れられず、泣く泣く6000円で買いました。 ただまあ高価な一冊だけあって、買うだけ買って、まだ読んでいません(汗)。 読めばきっと、あれこれ得るものは多いと思いますが。 (そーいや、ウールリッチの『運命の宝石』およびその原型についても ここで、何か言及があるのでしょうか?) 人並由真 拝 > [ 弾十六さんのコメント ] > 人並由真さま おばんでした。 > > ウールリッチねたで、もう一つ。 > 最近、フランク・グルーバーのPulp Jungleをぼつぼつ読んでるんですが、ブラック・マスク時代のウールリッチが出てきます(1936年ごろの話)。 > 人づきあいが苦手でパーティに出てこないウールリッチをある時スティーヴ・フィッシャーとグルーバーが、パーティに連れ出すのに成功。翌朝、編集長のFanny Ellsworth(女性!)から電話がかかってきて、ウールリッチが今朝泣いてやってきて(came tearing in here)、グルーバーやフィッシャーやRoger Torreyには一語4セントも払ってるのに、どうして僕には1.5セントしか… だって。グルーバーはそんなこと言ったの覚えてなかったようですけど、悪い奴らがウールリッチをかついだんですね。(実際は原稿料2セントだったようだ) > そのあとYorkvilleに住んでた時、フィッシャーとグルーバーは家で飲んでて、ウールリッチを呼び出そう、と電話したら母さんが出て散々に罵られ電話にも出してくれなかったって… > (このエピソード、きっとネヴィンズも採用してると思います… なお私はネヴィンズのウールリッチ伝は持っていません。) > > Pulp Jungle、確かHMM連載「パルプ・マガジンの時代」で知ったと記憶していますが、念願の原文を最近入手出来てゆっくり読んでいます。これ何で翻訳されてないのかなあ… とっても楽しいのに。 |
31941. | ウールリッチとグルーバー 弾十六 2022/01/02 22:57 [雑談/足跡] |
人並由真さま おばんでした。 ウールリッチねたで、もう一つ。 最近、フランク・グルーバーのPulp Jungleをぼつぼつ読んでるんですが、ブラック・マスク時代のウールリッチが出てきます(1936年ごろの話)。 人づきあいが苦手でパーティに出てこないウールリッチをある時スティーヴ・フィッシャーとグルーバーが、パーティに連れ出すのに成功。翌朝、編集長のFanny Ellsworth(女性!)から電話がかかってきて、ウールリッチが今朝泣いてやってきて(came tearing in here)、グルーバーやフィッシャーやRoger Torreyには一語4セントも払ってるのに、どうして僕には1.5セントしか… だって。グルーバーはそんなこと言ったの覚えてなかったようですけど、悪い奴らがウールリッチをかついだんですね。(実際は原稿料2セントだったようだ) そのあとYorkvilleに住んでた時、フィッシャーとグルーバーは家で飲んでて、ウールリッチを呼び出そう、と電話したら母さんが出て散々に罵られ電話にも出してくれなかったって… (このエピソード、きっとネヴィンズも採用してると思います… なお私はネヴィンズのウールリッチ伝は持っていません。) Pulp Jungle、確かHMM連載「パルプ・マガジンの時代」で知ったと記憶していますが、念願の原文を最近入手出来てゆっくり読んでいます。これ何で翻訳されてないのかなあ… とっても楽しいのに。 |
31940. | RE:RE:RE:人並由真さんへ 『運命の宝石』の件 人並由真 2022/01/02 22:02 [雑談/足跡] |
弾十六さま 明けましておめでとうございます。 今年もどうぞよろしくお願いいたします。 >ネヴィンズの伝記に書いてあるんでしょうけど… 正にその通りなんでしょうけれど……。 くだんのネヴィンズの伝記は (以前にもこのサイトの投稿で、何かの機会に書いたことがありますが) もともとウールリッチはあの通りの偏屈で変人で、それまで インタビューを受けても、平気でウソの経歴を語ってきたそうで それゆえネヴィンズは伝記の冒頭で、この本は客観的な事実を担保できず かなり個人史としてはあやふやであるムネのことを、語っていたハズです。 だからネヴィンズは客観的な書誌の面から主に攻めるしかなかったそうで (おっさん様、だいたいそんな感じですよね?) 個人的には、好きな作家が創作者として一本立ちするまでの プライベートな部分にもかなりの関心があったわけですので (まあ普通そういうものでしょう)、なんかネヴィンズのその巻頭の イクスキューズを見ていっきに読む気が薄れてしまったのですね。 最初に手に取った時には。 まあそれでも今はもう一度、挑戦してみたい、何かしら 得るところはあるだろう、と思っているわけですが (でも本が見つからない~笑・涙~) >たった今思いついたんですが、人を狂わせる妖刀ネタが、 >都築原案のコルト・サラマンダーの由来かも、と思いました… いや、実際にそうだと思います。 自分は、少年時代に連作漫画『コルト・サラマンダー』に接したのち どっかの何かで妖刀ネタの連作もの(その作品の発表は『コルト~』に 先んじていたはず)を認めて、ああ『コルト~』の元ネタは これだったのかと驚いた記憶がありますので。 (たぶん、偶然の一致ということはないハズ。) そのあたりのメイキング事情も「推理作家のできるまで」に 書いてありそうですけどね。 面倒だから、そのうち、ウールリッチの伝記も 都筑の述懐エッセイも、図書館でまとめて リファレンスしてこようかと。 インドの宝石ネタのミステリといえば『月長石』のみならず 『緑のダイヤ』『四つの署名』……まだまだあるでしょうね。 人並由真 拝 > [ 弾十六さんのコメント ] > 皆さま おばんでした。 > > 毎回楽しい書評をアップされておられる人並由真さまのネタに参戦したいと思いました。なお、私はウールリッチの『運命の宝石』を読んでいませんので、資格がないかもしてません… > > まず、おっさんさまの情報に補足。私はネヴィンズ編 NIGHTWEBSの著作リストにあたって、四部構成のThe Eye of Doom (初出Argosy 1939-1-14〜2-4)のうち、第一部から第三部はそのまま(ほとんどそのままかも)で、第四部(1941年東京)だけ新たに書き直した、と理解しました。同著作リストを調べると、EQMMにウールリッチが新作を発表したのは1958年9月号が初めて。とするとダネイが、作家活動復活のウールリッチに「ほらあの宝石の長篇、単行本にしないんですか?」とそそのかして、ウールリッチが気に入らなかったラストを改訂して発表、という流れかも?と思いました。ネヴィンズの伝記に書いてあるんでしょうけど… > > 次に人並由真さまが問題提起した「もの」をテーマにした短篇連作ですが、なんかありそうなネタだと思いながら、具体例が全然思い出せません… 記憶力が弱りきったオジサンの脳には負荷が強すぎるようです。むしろ、凡百の「呪われた宝石」ネタの方に興味がいってしまいました。何世紀を経て、必ず人を不幸にしてしまう宝石が扱われたミステリ小説は、数知れず、だと思います。その話の嚆矢と歴史上の実話について、今回調べてみました。(たった今思いついたんですが、人を狂わせる妖刀ネタが、都築原案のコルト・サラマンダーの由来かも、と思いました… なお、コルト社では蛇ネーミングが一時期流行りましたので、ぽい感じではありますが、架空名称です) > > 呪われた宝石といえばコリンズ『月長石』(1868)ですね。コリンズはオルロフ(Orlov)ダイヤとコ・イ・ヌール(Koh-i-noor)ダイヤの話を参考にしたようです。いずれも英Wikiに項目がありますので、参考にしてください。Moonstoneの話はKoh-i-noorに出てきます。Orlovダイヤで注目すべきは、これが元は神像の眼だったという伝説があり、このネタも結構使いまわされていますよね… > > なおArgosyのThe Eye of Doom連載のデータを調べていて、原稿料の記載があるサイトを見つけました!(www.mysteryfile.com/Woolrich.html) > #1. 13,005 words $240 on Feb 3, 1938. > #2. 11,800 words $265 on June 9, 1938. > #3. 13,201 words $265 on Sept 1, 1938. > #4. 14,413 words $250 on Dec 1, 1938. > 平均1 word 1.9 cents… 原稿を届けてから二、三日後に支払われたようだ、とのこと。同資料によるとウールリッチのパルプデビュー時(1934)は7000語で$105。1 word 1.5 cents… > > 相変わらず小ネタばかりで申し訳ありません… > > 本年が平穏な年であることを祈りつつ。皆さまどうぞよろしくお願いいたします。 |
31938. | RE:RE:人並由真さんへ 『運命の宝石』の件 弾十六 2022/01/02 00:20 [雑談/足跡] |
皆さま おばんでした。 毎回楽しい書評をアップされておられる人並由真さまのネタに参戦したいと思いました。なお、私はウールリッチの『運命の宝石』を読んでいませんので、資格がないかもしてません… まず、おっさんさまの情報に補足。私はネヴィンズ編 NIGHTWEBSの著作リストにあたって、四部構成のThe Eye of Doom (初出Argosy 1939-1-14〜2-4)のうち、第一部から第三部はそのまま(ほとんどそのままかも)で、第四部(1941年東京)だけ新たに書き直した、と理解しました。同著作リストを調べると、EQMMにウールリッチが新作を発表したのは1958年9月号が初めて。とするとダネイが、作家活動復活のウールリッチに「ほらあの宝石の長篇、単行本にしないんですか?」とそそのかして、ウールリッチが気に入らなかったラストを改訂して発表、という流れかも?と思いました。ネヴィンズの伝記に書いてあるんでしょうけど… 次に人並由真さまが問題提起した「もの」をテーマにした短篇連作ですが、なんかありそうなネタだと思いながら、具体例が全然思い出せません… 記憶力が弱りきったオジサンの脳には負荷が強すぎるようです。むしろ、凡百の「呪われた宝石」ネタの方に興味がいってしまいました。何世紀を経て、必ず人を不幸にしてしまう宝石が扱われたミステリ小説は、数知れず、だと思います。その話の嚆矢と歴史上の実話について、今回調べてみました。(たった今思いついたんですが、人を狂わせる妖刀ネタが、都築原案のコルト・サラマンダーの由来かも、と思いました… なお、コルト社では蛇ネーミングが一時期流行りましたので、ぽい感じではありますが、架空名称です) 呪われた宝石といえばコリンズ『月長石』(1868)ですね。コリンズはオルロフ(Orlov)ダイヤとコ・イ・ヌール(Koh-i-noor)ダイヤの話を参考にしたようです。いずれも英Wikiに項目がありますので、参考にしてください。Moonstoneの話はKoh-i-noorに出てきます。Orlovダイヤで注目すべきは、これが元は神像の眼だったという伝説があり、このネタも結構使いまわされていますよね… なおArgosyのThe Eye of Doom連載のデータを調べていて、原稿料の記載があるサイトを見つけました!(www.mysteryfile.com/Woolrich.html) #1. 13,005 words $240 on Feb 3, 1938. #2. 11,800 words $265 on June 9, 1938. #3. 13,201 words $265 on Sept 1, 1938. #4. 14,413 words $250 on Dec 1, 1938. 平均1 word 1.9 cents… 原稿を届けてから二、三日後に支払われたようだ、とのこと。同資料によるとウールリッチのパルプデビュー時(1934)は7000語で$105。1 word 1.5 cents… 相変わらず小ネタばかりで申し訳ありません… 本年が平穏な年であることを祈りつつ。皆さまどうぞよろしくお願いいたします。 |
31937. | バードさんへ ご提案ありがとうございます 人並由真 2022/01/01 19:15 [雑談/足跡] |
バードさま 新年あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。 ご提案ありがとうございます。 有意義なアイデアと存じますが、個人的にはこの上、空さんの お世話になってお手数をかけるのも、申し訳ないような思いですので やるとしたら、「電子書籍のkindleって~」とか自分で質問して、 自分で「実はkindleには落とし穴があるんだよ」的な回答をするとか 教育テレビの児童向け番組にありそうな「なぜなに問答」みたいな 形式で記録に残させていただこうかと、現状で考えております。 その内、実行したいと思いますので、ちょっとお待ちください。 しかし今回の「ミステリの邦訳と思ったら原書だった」というのは 大昔、ハヤカワミステリ文庫の発刊前にポケミス版『時の娘』が 稀覯本だった時代に、ミステリマニア同士で高価で譲ってもらったら 原書のペーパーバックが送られてくるという、巧妙な詐偽事件があった、 という逸話を思い出しました。たしか紀田順一郎か誰かのエッセイで 書かれていた話題だったと思いますが。 それでは、改めまして今年もよろしくお願いします。 人並由真 拝 > [ バードさんのコメント ] > 空様、人並由真様 > > バードです。横から失礼します。 > 『赤毛のカーロッタ奮闘する』のご書評に関する一連のやり取りについて備忘のための記録ということであれば「みんな教えて」に項目を設けてやり取りを残されてはいかがでしょうか。 > > 今回以前から建設的な意見交換についてはそうしておくと後で見返しやすいのではと感じておりました。 > 傍観者からの一感想と受け止めていただけると幸いです。 > > バード |
31936. | RE:人並由真さんへ 『運命の宝石』の件 人並由真 2022/01/01 19:05 [雑談/足跡] |
おっさん様 昨年内はいろいろとご指導、ありがとうございました。 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。 > この長編は、1939年に雑誌「アーゴシィ」に四回にわたって連載された、「運命の瞳」The Eye of Doom を改稿したものです。フランシス・ネヴィンズJr. の例の本には、ウールリッチが、旧作掲載のバックナンバーの欠号をフレデリック・ダネイから借りて、「新作」を書き上げた経緯が記されています。 ふむふむ。さすがはおっさん様です。ちゃんとネヴィンズによる ウールリッチの伝記にも目を通されていて、すぐリファレンスされるとは。 「アーゴシィ(アーゴシー)」とは懐かしい名前を聞きました(実物は ほとんど手にしたことなどないですが)。ミステリ(冒険小説ふくむ)に 広く門戸を開いていた大衆向けの小説誌(パルプマガジン)で、 小鷹信光の「パパイラスの舟」なんかにもしょっちゅう話題が出てきたはずです。 先に(『運命の宝石』のレビューで)ウールリッチはアメリカのミステリ界と 距離があったような印象がある、と書きましたが、実際のところも ネヴィンズによる伝記をしっかり読めばいろいろとわかるのでしょうね。 そんな中で、ダネイなどEQコンビは「EQMM」主幹の立場からも、 ウールリッチを支援していたのでしょうか。 原型の方の『運命の瞳』も読んでみたいです (すでに邦訳があるのかもしれませんが、自分は知りません。) ウールリッチ=アイリッシュは邦訳されても書籍化されてない中短編も 多く、昔、国会図書館で「小説推理」に載った『幻の女』の原型の中編 『幻のアリバイ』のコピーをとってきたこともあります。こんなの あちこちからウールリッチの短編集を出すたびごとに、看板作品として 収録すればいいんだ、と思っているのですが。 > 「長編」ではありますが、いま小生がパッと思いつくのは、J・S・フレッチャーの『ダイヤモンド』(1904)です。論創海外ミステリの『楽園事件(パラダイス・ミステリ)森下雨村翻訳セレクション』に、戦前抄訳が再録されています。ちなみに、フレッチャー贔屓だった松本清張の、同作に対するオマージュが『絢爛たる流離』ですね。 > なるほど、この手の作劇パターンの始祖的な作品(もしくは黎明期のひとつ)は フレッチャーでしたか!? お話を伺うに、いかにもあの辺の職人的な一時代を 風靡した人気作家が創案しそうなアイデアだという感じです。 おっさん様の知見の深さ、厚さには本気で感嘆させていただきます。 (もしかしたら、さらに大昔からこの手のパターンの奇譚めいたものは ありそうにも思えますが、それは何とも言えません。いずれにしろ フレッチャーの該当作『ダイヤモンド』(1904)は文学史上の記憶に とどめるべき一作だったのでしょう。いつか完訳で実作を読んでみたいものです。 (清張がフレッチャーファンということは有名でしたね。『絢爛たる流離』が この手の連作ものということはどっかで聞いていましたが、その原型が フレッチャーということは初耳だと思います。その辺も踏まえて、さすが おっさん様の博識ぶりです。) いろいろと文学史的な情報や事実の教えを戴いて、興味深いです。 あとたぶん連作漫画『コルト~』についての当時の都筑のコメントは 「推理作家の出来るまで」あたりにあるのでは? と思い、そこでも 何か語っているような気がするので、近く覗いてみたいです。 これも例によって、すぐ手が届くところに本の現物がありませんが(汗)。 今回もまた、いろいろとありがとうございました。 今年も、今後ともよろしくお願いいたします。 人並由真 拝 > [ おっさんさんのコメント ] > 人並由真様 > > 本日付けの、コーネル・ウールリッチ作『運命の宝石』評を拝読いたしました。 > この長編は、1939年に雑誌「アーゴシィ」に四回にわたって連載された、「運命の瞳」The Eye of Doom を改稿したものです。フランシス・ネヴィンズJr. の例の本には、ウールリッチが、旧作掲載のバックナンバーの欠号をフレデリック・ダネイから借りて、「新作」を書き上げた経緯が記されています。 > > >ところで、この手の連作短編もの(キーアイテムが人から人の手に渡り、ステージもキャラクターも変遷しながらそれぞれのエピソードが積み重ねられる)の最初の作品は、フィクション史上なんであったのだろう。 > > 「長編」ではありますが、いま小生がパッと思いつくのは、J・S・フレッチャーの『ダイヤモンド』(1904)です。論創海外ミステリの『楽園事件(パラダイス・ミステリ)森下雨村翻訳セレクション』に、戦前抄訳が再録されています。ちなみに、フレッチャー贔屓だった松本清張の、同作に対するオマージュが『絢爛たる流離』ですね。 > > 以上、取り急ぎ用件のみで失礼いたします。 > > おっさん拝 |
31935. | 2022年 新年あけましておめでとうございます ≪人並由真 人並由真 2022/01/01 18:36 [雑談/足跡] |
本サイト「ミステリの祭典」の管理人さま 参加者、来訪者、それぞれのみなさま 旧年中はお世話になりました。 改めまして本年も、どうぞよろしくお願いいたします。 今年もまた、東西新旧の楽しい作品に 多く出会えますように。 本サイトのレビューの場では、各位から ミステリファンとしての豊富な知見や情報を 授かり、とても有難く存じています。 末永く本サイトの隆盛が続きますように。 (管理人様、改めまして、いつもありがとうございます。) 人並由真 拝 |
31934. | 人並由真さんへ 『運命の宝石』の件 おっさん 2022/01/01 13:31 [雑談/足跡] |
人並由真様 本日付けの、コーネル・ウールリッチ作『運命の宝石』評を拝読いたしました。 この長編は、1939年に雑誌「アーゴシィ」に四回にわたって連載された、「運命の瞳」The Eye of Doom を改稿したものです。フランシス・ネヴィンズJr. の例の本には、ウールリッチが、旧作掲載のバックナンバーの欠号をフレデリック・ダネイから借りて、「新作」を書き上げた経緯が記されています。 >ところで、この手の連作短編もの(キーアイテムが人から人の手に渡り、ステージもキャラクターも変遷しながらそれぞれのエピソードが積み重ねられる)の最初の作品は、フィクション史上なんであったのだろう。 「長編」ではありますが、いま小生がパッと思いつくのは、J・S・フレッチャーの『ダイヤモンド』(1904)です。論創海外ミステリの『楽園事件(パラダイス・ミステリ)森下雨村翻訳セレクション』に、戦前抄訳が再録されています。ちなみに、フレッチャー贔屓だった松本清張の、同作に対するオマージュが『絢爛たる流離』ですね。 以上、取り急ぎ用件のみで失礼いたします。 おっさん拝 |