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viviさん
平均点: 6.50点 書評数: 327件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.27 8点 水車館の殺人- 綾辻行人 2007/06/03 02:36
2作目であり、館の設定にまだ免疫がないので、
あの独特の世界観を十分楽しめなかった記憶があります。
再読すると濃いな~と感心しますけど。

しかし、現代日本にあんな館を存在させる強引さに脱帽でした。

No.26 9点 十角館の殺人- 綾辻行人 2007/06/03 02:32
しばらくぶりに読んでみたミステリがこれでした。
意外な犯人にすっかり騙されましたが、快感でした(笑)
ややロマンチックに流れすぎる展開、文章の流れの悪さ等はデビュー作ならでは。
中村青司にまつわる「館」の世界の始まりとしては、文句ないです。

No.25 7点 モロッコ水晶の謎- 有栖川有栖 2007/06/03 02:23
世間にとっての真実が個人にとっての真実ではないというズレを見事についたのが表題作。
世間の目で見たら見えないことも、個人の立場になって見ると見えてくるのでしょう。
後書きを見ると、もっと長く書き込みたかった作品らしいですね。
ロングバージョンを読んでみたい気がします。

シリーズもここまで来ると、火村のキャラクターにかなり同調して読んでしまいますね。
素敵な探偵役です。もちろんアリスも。

No.24 7点 白い兎が逃げる- 有栖川有栖 2007/06/03 02:12
火村シリーズの短編集。
『不在の証明』は非常にロジカルな作品。ああいう風に言われたら、言い逃れはできないですね。
表題作はアリバイトリックもので、中編とも言える作品。
ドラマがよく書かれていて、とても面白かったです。
火村と犯人の対決前で物語が終わると言うのは、かなりカッコいい構成でした♪

No.23 10点 スイス時計の謎- 有栖川有栖 2007/06/03 02:02
これは表題作の素晴らしさだけで満点です。
残念ながら短編集なので、本格ミステリ大賞を逃したのだと思います。
しかし、表題作は短編だからこその作品でしょう。
これをだらだら長編にしたら、いかにも間延びしてしまう。
ロジックの行き着く先は、まだまだ奥が深いと感じました。

叙述トリックや大掛かりな機械的トリックと違って、
ロジックは元来長編に向かないんじゃないかな。
本1冊分の長大なロジックを読みきれる読者はまずいないだろうし、
小さなロジックやトリックの組み合わせで作品を構成するしかないでしょう。
そのロジックが短編向きなら、短編で書くほうがいい。
これを読んで有栖川作品の作風の謎が分かったような気がしました。

No.22 5点 まほろ市の殺人 冬- 有栖川有栖 2007/06/03 01:49
あまりにも低い評価に苦笑。
まあコンセプトがコンセプトなだけに、仕方ない部分もあります。
枚数も舞台も決まっているわけですし。
しかも「まぼろし」じゃないといけないんですから。
現実味に欠けているのは、演出・・・と考えましょう(^^;

これは謎解きの論理を中心に据えた本格推理ではなく、
主人公の幻惑を体験するミステリなのです。

No.21 8点 マレー鉄道の謎- 有栖川有栖 2007/06/03 01:41
実際の殺人事件の謎と、大きな意味の仕掛け。
ミステリ界では乱発気味の叙述トリックほど派手な展開にはならないけれど、
小さなトリックの積み重ねで構成された作品の上に、もう1つひねりが。
個人的には「端正」という一言で片付けられてしまうのは納得できませんね。
激辛にない味を持った作品ですから。

No.20 7点 絶叫城殺人事件- 有栖川有栖 2007/06/03 01:28
暗い読後感の物語が多かったですけど、後味が悪いと言うのとはちょっと違います。
ミステリを読むときの楽しみ方は人によって様々だと思いますが、
謎があって、トリックが意外で、犯人が意外で、びっくりして終わり。
というだけがミステリじゃないと私は思います。
純文学とは別のアプローチで「人間」を描けるのがミステリ。
そんな趣向にはぴったりの作品集でした。

No.19 6点 作家小説- 有栖川有栖 2007/06/03 01:20
ミステリではない・・・かもしれませんが。
実際「奇妙な味」の分類はミステリの範疇だからいいのでは?
作家という職業の「謎」に取り組んでいるのでしょう。
スリラーあり、幻想小説あり、お笑いあり。
最後の『夢物語』にこそ、この作品集のメッセージがこめられていると思います。

No.18 7点 暗い宿- 有栖川有栖 2007/06/03 01:14
館シリーズならぬ、宿シリーズ。
これはその宿の持つ空気のようなものが作品のミソですから、ロジックがどうのというのはあんまり考えてはいけません。
『ホテル・ラフレシア』の明るいのに怪しいムードがたまりませんね。
『201号室の災厄』では、ダイハード火村が見られますが、
ある意味一番ロジカルな作品だったかも。

No.17 9点 幽霊刑事- 有栖川有栖 2007/06/03 01:05
これはファンタジー本格ミステリ恋愛小説とも言うべき作品。
とっても欲張りな意欲作ですね。
幽霊だから何でもアリと言うのではないのがいいです。
むしろ不自由で何もできないからロジックに頼るしかないわけで。
伏線もしっかり書かれているし、謎も興味深いものだし。
何より「幽霊」気分が味わえるというのが、楽しすぎます。

多分、題名で損をしてるんだと思います(ちょっと恥ずかしい^^;)

No.16 6点 ペルシャ猫の謎- 有栖川有栖 2007/06/03 00:59
火村シリーズの中でも異色作ばかりの作品集。
火村というキャラクターを別の角度から見るには興味深いと思います。
キャラクターというのは、小説には必要なもの。
本筋では語られない部分を知ることで、より小説世界を楽しむことができる気がします。
そのための、手引書のようなものかな。

No.15 8点 ジュリエットの悲鳴- 有栖川有栖 2007/06/03 00:53
ノンシリーズ。しかも純然たるミステリの範疇ではないです。
ですが、だからこその色んな試みが楽しかったです。
ショートショートやギャグ、悲劇、奇妙な味の物語。
ロジックは薄くても、素敵な「謎」の一場面を楽しめる作品集でした。

No.14 9点 朱色の研究- 有栖川有栖 2007/06/03 00:46
ミステリは単なるパズルで終わってはならないという作者の挑戦かと。
ジグソーパズルのピースの数が多ければそれでいい、という人はあんまりいないでしょう。
1000ピースでも2000ピースでも、出来上がった図柄から予想外の感銘を受ければ、なお嬉しい。
これは組みあがった後の余韻に浸れる作品だと思いますよ。

No.13 7点 英国庭園の謎- 有栖川有栖 2007/06/03 00:40
ジャバウォッキーのスピード感は素敵でした。
こういうスピード感を「すがすがしく」描ける人は少ないと思います。
このあたりから火村&アリスのコンビも定着してきたので、キャラ好きな人には楽しめる作品かな。
キャラを記号に置き換えてでもロジックに徹したい読者には、物足りないかもしれません。

No.12 7点 ブラジル蝶の謎- 有栖川有栖 2007/06/01 02:21
一番唖然としたのは『人喰いの滝』ですね。
ちょっとすごすぎてコメントしにくいほど。
足跡トリックの好きな有栖川氏ですが、これは普通ばれるのでは??
好きなのは『蝶々がはばたく』です。
これは心にしみる名作です!

No.11 8点 山伏地蔵坊の放浪- 有栖川有栖 2007/06/01 02:16
どっしりと重いテーマに取り組んだ作品ではないけれど、犯人当てをゲーム感覚で楽しめる作品ですね。
ものすごいトリックも炸裂しているんですが、フェアといえばフェアです。
一番の名作は『毒の晩餐会』ですね。これは、ロジカルな作品で傑作だと思います。

No.10 9点 幻想運河- 有栖川有栖 2007/06/01 02:12
ノンシリーズなのですが、非常に楽しめました。
ご本人は本格ミステリの範疇に入らないとおっしゃってますが、伏線もきちっと張ってあってミステリとして十分楽しめました。
さらに、作品全体が醸し出す不安定な空気。
それが読者に幾通りもの読後を与えるようで、うまい!と思いました。

No.9 8点 スウェーデン館の謎- 有栖川有栖 2007/06/01 02:08
これは孤絶した舞台でのオーソドックスなミステリという感じでしたね。
巷に溢れるアクロバティックな作品群になれた人には地味に映るかもしれませんが、WH0とHOWという謎をじっくり書いた佳作だと思います。
難点を言えば・・・あのトリック、私が犯人ならやりたくないということですけど(笑)

No.8 7点 海のある奈良に死す- 有栖川有栖 2007/06/01 02:03
伏線等は割りと丁寧に書かれていたんじゃないでしょうか。
日本列島を精力的に駆け巡る火村たちという珍しいシチュエーションですし。
初の連載作品ということで、ちょっと苦労している感じは見えますが、そんなにひどいとも思いません。
私は、楽しめましたよ。

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viviさん
ひとこと
本格推理が大好きです。
作品中で作者が仕掛けた罠にハマることは大好きですが、最後に世界をぶち壊して終わりなだけの作品はあまり好きではありません。
ジグソーパズルを組み上げた瞬間、違う世界が見えるのが...
好きな作家
有栖川有栖、綾辻行人など
採点傾向
平均点: 6.50点   採点数: 327件
採点の多い作家(TOP10)
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