皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
viviさん |
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平均点: 6.50点 | 書評数: 327件 |
No.147 | 7点 | 法月綸太郎の功績- 法月綸太郎 | 2008/01/08 00:57 |
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本格を読んだ~という感じが嬉しい作品です。
ちょっと無理のあるダイイングメッセージなんかも出てきますが、 やぼなことは言いっこなしですね(^^) 「都市伝説パズル」はフーダニットの秀作ですが、 推理作家協会賞、というほどの衝撃は無かったかと。 よく考えれば、それしかないですよね。 ストーリー的には「ABCD包囲網」の迷走感が好きです。 |
No.146 | 5点 | 夢・出逢い・魔性- 森博嗣 | 2008/01/08 00:47 |
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密室のトリックは、あまり褒められませんが、
解決編で犯人を指摘する経緯については、かなりロジカルで、 その辺が私の好みではありました。 しかし今回は、犯罪の影が薄い(^^; 動機も殺人も犯人も、本当に記号のようで、魅力がなし。 そのかわり、阿漕荘の面々が大活躍。 そして・・・稲沢さんにはやられました。 |
No.145 | 5点 | 月は幽咽のデバイス- 森博嗣 | 2008/01/08 00:39 |
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こういうトリックは、もはや森ミステリには「アリ」になってますね。
あまりにも多く、ズッコケさせられましたから(^^; 伏線も辛うじてありましたし。(親切ではないけど) キャラもの好きとしては、今回も楽しませてもらいました。 このシリーズは、キャラだけで成り立っているといってもいいかも(^^; |
No.144 | 7点 | ハサミ男- 殊能将之 | 2008/01/08 00:34 |
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特殊な主人公設定も、のめりこむほどのドキドキ感は無かったです。
こういうタイプのミステリを読みなれてくると、 メインの仕掛けもかなり早い段階で分かってしまいました。 もっと初心者のときに読みたかったかも。 伏線がかなり親切でしたし・・・ しかし、ラストシーンには軽い旋律を覚えました。 この後、主人公は・・・ |
No.143 | 5点 | 新宿少年探偵団- 太田忠司 | 2008/01/08 00:29 |
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乱歩の少年探偵団のムードを現在に、という作品でしょうが、
現実から離れた独特の世界観があります。 主人公たちが中学2年生というのも、 子供と大人の間という位置づけで、自立心や成長をテーマにしています。 スゴイ!という話ではないけど、 キャラ好きとしては、続きを読んでみたい気がします。 |
No.142 | 7点 | 原罪の庭- 篠田真由美 | 2007/12/26 23:50 |
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圧倒的なドラマがそこにあり、
それを読むだけで、かなりの満足度。 過去に一体何があったのか、そして犯人は「彼」なのか。 伏線を丁寧に読み解けば、解答を求めることはできるのでしょうが、 その動機には、やられました。 |
No.141 | 7点 | 灰色の砦- 篠田真由美 | 2007/12/26 23:41 |
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建築探偵シリーズは、かなりキャラクター寄りの作品群ではありますが、
この作品は、密室やアリバイなど、細かな仕掛けがあり、 キャラ系が嫌いな人にも楽しめるのではないかと思います。 真相も、かなりの衝撃でした。 建築がらみの薀蓄も、面白かったです。 |
No.140 | 5点 | 翡翠の城- 篠田真由美 | 2007/12/25 00:59 |
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ミステリとしては・・・微妙な作品でした。
いや、謎はありますから、それも最後に解明されますから、 その点で不満は無いのですが。 登場キャラクターというか、巨椋一族のドラマの方に魅かれて、 事件の印象が薄かったので、殺された人の印象も薄い。 そんな不思議な読後感でした(^^; |
No.139 | 7点 | 玄い女神- 篠田真由美 | 2007/12/22 02:49 |
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10年前のインドでの密室殺人と、
現在の群馬の山奥のプティ・ホテルの殺人。 この2つの関係にやきもきしつつ、 建築探偵・桜井京介の動向に目が離せない・・・ 「解ける」作品ではありますが、 キャラクターの過去にも大きな興味を呼び起こす作品でした。 |
No.138 | 6点 | 未明の家- 篠田真由美 | 2007/12/22 02:40 |
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パティオを持つスペイン風洋館での不可解事件。
トリック的には今ひとつな感じではありますが、 この後も何かありそうなキャラクターたちの装いが、 非常に興味深い作品でもあります。 先入観なしに読むといい作品かもしれません。 「ことば」の恐ろしさを再認識する作品でもありました。 |
No.137 | 10点 | 獄門島- 横溝正史 | 2007/12/19 01:57 |
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見立て連続殺人というのは横溝作品には結構ありますが、
この「獄門島」が一番素晴らしいんではないかと思います。 また映像では味わえないテキストならではのトリックもあり、 この作品を読み終えたときに、そのあまりの大胆不敵さに慄然としました。 時代背景など、本当に今とは違いますが、 そのすべてを作品世界として楽しめば、 これほど面白いミステリはないんじゃないかとも思いました。 |
No.136 | 6点 | 焦茶色のパステル- 岡嶋二人 | 2007/12/18 01:32 |
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かなり競馬の世界に入ってはいるけれど、
主人公の香苗が「素人」という設定で、競馬ファンでない人にも親切。 ただ、犯人当てには適さない作品かな~と思いました。 血統の遺伝子型とか、ちょっと手にあまる感じでしたし(^^; でも、続編の競馬シリーズも読んでみたいと思わせる作品でした。 |
No.135 | 5点 | 灰色の仮面- 折原一 | 2007/12/01 01:06 |
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最後の1行まで真犯人が分からない・・・と背表紙に書いてあったけど、
そこまでの作品ではなかった感じです(^^; 登場人物も少ないし、事件の真相はある程度予想ついていたし。 それにしても、現実感があまりにも無さ過ぎて、 ユーモア小説にしか思えないところが残念ですね・・・ 枠組みで勝負する作品ではありますが、 もう少し迫ってくるサスペンスがあって欲しかったかも。 |
No.134 | 6点 | 冬のオペラ- 北村薫 | 2007/11/27 14:04 |
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何だか非常に透明感のある登場人物たちの間で繰り広げられる事件。
その分、やはりほのぼのしてしまうのが北村作品の特徴でしょうか。 トリックや謎も表題作以外はシンプルですしね。 ただ、こういう人物配置をされると、 「名探偵」という存在について、やっぱり考えさせられます。 孤独なのか、孤高なのか、それともある種のミステリに必要な機械なのか。 それを見せたくて書かれた連作じゃないかな~。 |
No.133 | 5点 | ガラス張りの誘拐- 歌野晶午 | 2007/11/20 01:52 |
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人物の設定にこだわった割りには、今ひとつ感情移入できませんでした。
トリックも、第1の事件が最後に来ている時点で、 何らかのトリックがあると教えてしまっていますから、 ある程度は予想がついてしまうのが悲しいところでした。 ただ、こういう道を通って「葉桜」へたどり着いたと思えば、 作家の足跡が分かるような感じで無駄ではなかったかと。 |
No.132 | 6点 | 慟哭- 貫井徳郎 | 2007/11/16 02:20 |
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メインのトリックがかなり初期にわかってしまったので、
その辺りが悲しいところでした。 色々読んでいくと、トリックに免疫ができてしまって、 疑いながら読んでしまうのですよね・・・ ちょっとキャラが立ちすぎてたかも。 救いの無い話で、ちょっとやりきれない思いがしました。 |
No.131 | 5点 | 人形式モナリザ- 森博嗣 | 2007/11/14 00:19 |
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これは森ミステリにしては伏線が親切だったですね。
トリック(というものでもないけど)も看破可能でしたし。 懐かしい感じのミステリかな~という感じでした。 ただ「ぬるい」というのはいかんともしがたいですが(^^; キャラは立ってますね。 紅子が前作と比べて非常に人間らしいのに驚きました。 本人は「人形」だとか言ってますが、十分人間くさいです。 保呂草の方が、ミステリアスですね。 |
No.130 | 6点 | ウロボロスの偽書- 竹本健治 | 2007/11/12 23:59 |
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すっきり爽やか!という作品ではありませんね(^^;
どちらかと言うと、こういうメタなのは苦手です。 作者の意図は、小説(虚構)と実作者の記述(真実)は区別できるのか?の証明かな。 だから実名登場人物はこの作品では必然なのですね。 で。こんなに混沌となると、読者には到底見分けがつきません。 竹本の記述部の存在が胡乱になってくるのですね。 虚構(頭)が真実(尾)を食ったと思ってたら、それはやっぱり虚構(頭)だった。 なのでウロボロスなのでしょうけど・・・ そんな難しいこと、わざわざ考えなくてもいいじゃん(笑) |
No.129 | 6点 | 生首に聞いてみろ- 法月綸太郎 | 2007/11/06 00:49 |
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う~ん。期待が大きかったせいで、拍子抜けの感が。
パズラーとしてなら『誰彼』の方が緻密だった気がしました。 ロジカルな作品ではあるのでしょうが、 その論理の土台となる遺作にまつわる話の説得力がいまいちだったかも。 私は文庫本になったのを買ったのですが、 未読の方、巻末の対談は読了後に読んだほうがいいです。 |
No.128 | 7点 | 生ける屍の死- 山口雅也 | 2007/10/30 01:24 |
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翻訳風文体は海外ミステリから遠ざかっている身には最初はきつかったです。
でも、慣れてくるとなんとも言えない味として楽しめました。 宗教観や死生観、そんなものが作品に大きく関わっているから、 やっぱり舞台は日本では無理なんですよね・・・ 生々しく殺人が起こっているのに、どこかコミカルな登場人物たち。 ドロドロとしたムードにならないのもお国柄かな~。 |