皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
HORNETさん |
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平均点: 6.32点 | 書評数: 1148件 |
No.88 | 4点 | 葉桜の季節に君を想うということ- 歌野晶午 | 2011/01/11 02:40 |
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このトリックをなしえることを最大の目的として(というかそのためだけに)書かれた小説という気がします。確かに「そいういうことか!」とも思いましたが,そのためだけにここまで読まされたのか,とも思ってしまいました。ただ,私の狭いミステリ見識の中では誰もやったことのない方法だとは思いますので,それなりの厚みをもって提示したかったという思いも分かる気がします。良くも悪くもミステリ史上の話題としては残るでしょう。
歌野氏の作品を読むのはこれが最初でしたが,このあとしばらく間が空いてしまいました(そのあと「信濃譲二」のシリーズに会い,好きになりましたが)。そう思うと,これが著者の代表作という扱いをするのはどうかと思ってしまいます。 |
No.87 | 7点 | 犯人に告ぐ- 雫井脩介 | 2011/01/11 02:30 |
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理屈抜きに面白かったです。ヴァン・ダインの二十則にも思い切り反しているし,ミステリというよりエンタメ小説でしょう。主人公巻島の生き様には共感できますし,「劇場型捜査」と銘打った,小説の中でしか実現し得ない世界を味わわせてくれたのもよかったです。
きっと,ミステリではない普通の読書好きにも好まれる作品でしょう。(だから映画化までされて人気なのか。言うまでもないですね) |
No.86 | 5点 | 新宿鮫- 大沢在昌 | 2011/01/11 02:23 |
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「鮫島」のキャラクターがたっている。何よりもそれです。よって,自分としてはミステリの要素は薄いように感じました。
以前,何かのアンソロジーでこのシリーズの短編(タイトルは忘れましたが・・・何か雨の日にバーに立ち寄る話)を読み,そのかっこよさに魅かれてこの作品を読みましたが,そこでイメージしたよりも鮫島は軽い感じがしました。もちろんそれもまた魅力的でした。 |
No.85 | 5点 | 46番目の密室- 有栖川有栖 | 2011/01/11 02:04 |
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皆さんの評価に「無難」という言葉が多い,その通りだと思います。タイトルがそれらしく,長編なので本格的な密室ものとしての期待が高まってしまいますが,このトリックならいつものように短編でもよかったのでは,と思います。解明をしていく手順というか展開は,筋道だった論理が大切にされているとは感じました。 |
No.84 | 7点 | 毒物殺人- 今野敏 | 2011/01/11 01:59 |
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シリーズ最初の作品を読んで,期待してこの第2弾を読みましたが,期待を裏切りませんでした。フグ毒,ニュースキャスターの恋愛,全てが絶妙に結末に結びついていき,ミステリとしても一定の評価を得られると思います。基本的にキャラクターで楽しめるので,エンタメ小説としても「はずれ」はないように思います。 |
No.83 | 7点 | 黒いモスクワ- 今野敏 | 2011/01/11 01:54 |
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モスクワへ古武道の師範をしに行くことになった黒崎と,偶然そこでの爆弾テロ捜査に加わることになった百合根,赤城ら。今回は特にキャップ・百合根の推理が光ります。卓越した能力をもった5人だけれども,キャップの百合根に一目置き,立てているのが感じられてなんとなく嬉しい気分になります。 |
No.82 | 6点 | 黒の調査ファイル- 今野敏 | 2011/01/11 01:49 |
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<ネタバレあり>
中国マフィアが科学的な現象を利用した自然発火を利用した殺人を計画。そんなにうまくいくものだろうか・・・とは思いましたが,難しいことは分かりません。「人間ガスクロ」の異名をもつ黒崎の嗅覚が事件解明に大きな役割を果たします。それにしても黒崎は強すぎる。人間離れしていますね。 |
No.81 | 7点 | 緑の調査ファイル- 今野敏 | 2011/01/11 01:45 |
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オーケストラのヴァイオリン盗難事件の捜査にあたり,翠の超人的な聴覚が活躍します。ヴァイオリニストや指揮者の辛島もいいキャラクターを演じており,楽しめました。 |
No.80 | 5点 | 黄の調査ファイル- 今野敏 | 2011/01/11 01:44 |
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ある宗教団体で起きた集団自殺の謎を,僧籍をもつ山吹が解いていきます。禅宗僧の山吹が中心となる話とあって,心理的な要素が強く,ミステリとしては真相解明の流れがイマイチでした。 |
No.79 | 7点 | 赤の調査ファイル- 今野敏 | 2011/01/11 01:41 |
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医療事故の原因解明にかかわって,赤城の過去も明らかになっていきます。赤城自身の最後のセリフが読んでいてうれしい。 |
No.78 | 7点 | 青の調査ファイル- 今野敏 | 2011/01/11 01:39 |
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文書担当であり,プロファイリングを得意とする絶世の美少年,青山を主人公とした話。心霊番組収録中に起きた自己を殺人と見抜き,理論的に犯人を解明していく中心となり活躍します。才能がありながらいつもやる気なさげで,かといって嫌味な感じがせず,5人の中でも好きなキャラクターの一人です。 |
No.77 | 8点 | ST警視庁科学特捜班- 今野敏 | 2011/01/10 20:48 |
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今や警察小説の御三家の一人とも言える作者ですが,本シリーズはそうした警察テイストとエンタメ小説としての要素がうまく融合した作品といえるでしょう。特殊能力をもつ5人と,その扱いにとまどう一応キャリア・百合根チーフを主役とした物語。ミステリの要素もきちんとあります。5人の能力は非現実的(?)でありながら,謎についてはきちんと現実的に解決されていくので,ミステリファンとしても楽しめます。
ミステリファンでなくても,たいていの人が「面白い」と思える,読みやすく楽しい作品です。 |
No.76 | 4点 | 疑心- 今野敏 | 2011/01/10 20:34 |
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ここまでの皆さんの書評を読ませていただき,「だろうなぁ」です。原理原則を貫く揺るぎない竜崎の生き方,これこそが本シリーズの人気を支えている要素だっただけに,恋慕の情に揺れる竜崎には「人間らしさが見られてよかった」の是,「こんな竜崎は見たくなかった」の非にまっぷたつに分かれるでしょう。
私は後者です。こんな竜崎は見たくなかった。ミステリに関して全く触れない書評ですみません。 |
No.75 | 8点 | 果断- 今野敏 | 2011/01/10 20:25 |
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「竜崎氏のキャラクターだけ」と言われれば確かにその通りかもしれません。しかし逆に言えば,それだけで読めてしまう魅力が竜崎にはあるということ。キャリアでありながら原理原則を貫くその姿勢,「わざとらしいほど」そのギャップにとまどい感じ入る周りの人間とその描写,読んでいて思わずにんまりしてしまう文章です。
ミステリ要素は入れ込まんとして入れ込んだ感があるので,それでこれならば十分満足。今野敏および隠蔽操作シリーズにはまった作品です。 |
No.74 | 6点 | 死者が飲む水- 島田荘司 | 2011/01/10 20:23 |
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一介の刑事・牛越が,トランクで贈られてきたバラバラ死体殺人事件の謎に挑む。ご丁寧に,捜査が空回りしている段階も全て描かれていて,退屈といえば退屈でしたが,現実味があるといえばそうともいえます。またそれにより,牛越刑事の愚直さが描かれていると考えれば,物語として無駄な部分とは感じませんでした。 |
No.73 | 9点 | 斜め屋敷の犯罪- 島田荘司 | 2011/01/10 20:17 |
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<ネタバレの要素あり>
トリックとしてはすごいというかバカバカしいというか・・・ですが,この発想がすごいと私は思います。タイトルが秀逸という他の方の意見にも同感です。ところで,本当にこのトリックは現実的にうまくいくのでしょうか・・・? ただ,トリックの仕掛けの部分は,読んでいるときから「何か匂うな」とは思っていました。 何かのイベントで,この屋敷の模型が披露されたそうで。是非見てみたかったです。 |
No.72 | 7点 | Pの密室- 島田荘司 | 2011/01/10 20:12 |
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御手洗潔を知っているか,知っていないかで評価が分かれる作品だと思います。ということは,言い換えれば純粋にミステリ要素での評価はそれほど・・・ということでしょうか。私は島田荘司および御手洗潔が好きですので,その幼少期の話というだけで面白く読めました。こんな園児がいたら怖いですけど。
コナンみたいでした。・・・ところで「Pの密室」のPは何なのでしょうか。「ピタゴラス」? |
No.71 | 7点 | ビター・ブラッド- 雫井脩介 | 2011/01/10 20:08 |
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「裏のシャドーマン」なる組織内部の裏切り者探し。二代に渡って刑事をしている警官親子の子が主人公。親父に反発を感じながらも,やはり血は争えない,という感じ。そう思うとうまいタイトルですね。 |
No.70 | 7点 | 「ABC」殺人事件- アンソロジー(出版社編) | 2011/01/10 20:04 |
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「『Y』の悲劇」と同じようなコンセプトで作られた短編集だと思われますが,出来としては随分こちらのほうがよい気がしました。個人的には恩田陸の「あなたと夜と音楽と」と,法月綸太郎の「ABCD包囲網」がよかったです。 |
No.69 | 5点 | 「Y」の悲劇- アンソロジー(出版社編) | 2011/01/10 20:02 |
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本格を自称する作家たちの競作ですので,メンバー的には豪華。しかし,企画により依頼された作品だと思われるので,各作品は「おつまみ」的な出来栄え。著者たちもそれほど評価を気にせず好きなことをやっている感じがするので,そういう意味で楽しんで読めます。 |