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kanamoriさん
平均点: 5.89点 書評数: 2460件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.1360 7点 緋色の囁き- 綾辻行人 2011/01/03 21:09
囁きシリーズの1作目。
全寮制の女子高を舞台にしたホラー風の本格ミステリというだけで嗜好のド真ん中。
読者の恐怖を煽るような、意味深な描写の挿入などやりすぎと思わせるところもありますが、雰囲気が好きなものでしょうがない。

No.1359 7点 霧越邸殺人事件- 綾辻行人 2011/01/03 20:51
幻想的雰囲気の”館ミステリ”、シリーズの番外編。
作者は、パズラーよりもホラーのほうの嗜好が強いのではと思うほど、美しい幻想物語に仕上がっていると思います。
本格ミステリの形で閉じる寸前の反転は、ディクスン・カーのあの名作を意識しているのではないでしょうか。

No.1358 4点 びっくり館の殺人- 綾辻行人 2011/01/03 20:39
館シリーズの8作目。
ミステリーランドの作品ですから止むを得ませんが、だいぶ他のシリーズ作品とテイストが異なり楽しめませんでした。
密室に関する誤認トリックはまさに子供だましレベル。

No.1357 6点 暗黒館の殺人- 綾辻行人 2011/01/03 20:29
館シリーズの7作目。
どこかゴチック風で幻想的な雰囲気はいいのですが、事件が発生するまでが長すぎました。無駄とも思える描写が多過ぎるように思います。
叙述トリックによる大仕掛けは、完璧に見抜けないにしても、これまでの作品と比べると判りやすいのではないでしょうか。

No.1356 6点 黒猫館の殺人- 綾辻行人 2011/01/03 20:16
館シリーズの6作目。
メイン・トリックが、同じ年に刊行された某巨匠の作品と偶然同じだったという話題性は充分(笑)。
しかし、ほぼその一発ネタだけで成り立っているミステリなので、あっさりした内容は物足りなさを覚える。

No.1355 8点 時計館の殺人- 綾辻行人 2011/01/03 18:47
館シリーズの5作目。
質量ともにシリーズの集大成的な作品。
奇妙な館がメイン・トリックに有機的に繋がっている点や、伏線の張り方が効果的なところを評価したいです。
基本となるアイデアは「十角館」と同じですが、本書のほうが、プレゼンテーションの仕方が優れているように思います。

No.1354 6点 人形館の殺人- 綾辻行人 2011/01/03 18:36
館シリーズの4作目。
一人称形式で語られるサイコ・サスペンス風のミステリで、舞台の屋敷も京都の普通の和風建築という異色作。本格テイストを求める方には不評というのは判ります。この形式の物語だと、すぐアッチ系の仕掛けとピンと来るでしょうし。
個人的には、雰囲気が好みです。

No.1353 7点 迷路館の殺人- 綾辻行人 2011/01/03 18:17
館シリーズの3作目。
奇妙な構造の屋敷、作中作などのメタな構成、アンフェア境界線上の叙述トリックなど、ある意味”新本格”のガシェットが幾重にも重ねられたような、稚気あふれる怪作でしょう。
今読むとどういう評価になるか心配ながら、本書初読時は結構はまりました。

No.1352 6点 水車館の殺人- 綾辻行人 2011/01/03 17:51
館シリーズの2作目。
本書のほうが”館ミステリ”の王道という感じです。岡山県北部にある屋敷や仮面などの小道具が、横溝風の古き良き探偵小説を読むようで好みでした。
トリックは確かに判りやすいのですが、全体の幻想的雰囲気や結末の処理が、後の「霧越邸」に通じるように思います。

No.1351 7点 十角館の殺人- 綾辻行人 2011/01/03 17:29
新本格派のレビューの一番手といえば、やはりこの人のこの作品ということになりますねぇ。当サイトでも書評数がダントツの200件越え、恐るべし。
うっすらした記憶とは違って、館ミステリの王道とはいえないし、孤島ものでもなかったです。多くの方が書かれている「あのひと言」はサプライズというより、フェイントに引っかかった感じでした。これは著者のパターンですね。

No.1350 5点 ニューウェイヴ・ミステリ読本- 事典・ガイド 2011/01/03 16:43
平成の新本格派とその周辺の作家の作品に絞ったミステリ・ガイド。
企画のなかでは、18人にもおよぶ作家のロング・インタビューが興味深かった。作品ガイドは内容紹介が詳細なぶん、収録作品がごく一部に限られているのが残念。
本書で取り上げられている作家は結構読んでいるつもりでいたが、何故かほとんど内容を覚えていない。むしろ、それ以前の昭和のミステリのほうが記憶が鮮明だ。本書を参考にこの辺の作品もアップしていこう。

No.1349 7点 死者との誓い- ローレンス・ブロック 2011/01/03 16:30
私立探偵マット・スカダー、シリーズの11作目。
シリアルキラーものでエンタテイメントを前面に押し出した”倒錯三部作”を経て、本書で再び初期の内省的で文芸寄りのハードボイルド小説に回帰したように思います。その辺が一部で本書の評価が高いのかもしれません。ミステリとしてのプロットが弱い様な気がしますが、職人芸といえる語り口はやはり読ませます。
しかし、アル中と無免許がウリの私立探偵が、酒を断ち免許を取得してどこへ行こうとしているのだろう。

No.1348 6点 新・本格推理05九つの署名- アンソロジー(国内編集者) 2011/01/03 15:50
アマチュア投稿マガジン、新シリーズの5年目。
昨年に引き続き、青木知己氏、園田修一郎氏、鷹将純一郎氏の3名が頑張っています。毎年安定した作品を入選させるのですから、実力充分と言っていいのでは。
収録作の好みでは、青木氏の「九人病」の独創的なプロットを買います。鷹将氏の「モーニング・グローリィを君に」が準ベスト。独自の作風と文章力ではプロレベルです。

No.1347 5点 新・本格推理04赤い館の怪人物- アンソロジー(国内編集者) 2011/01/03 15:36
アマチュア投稿マガジン、新シリーズの4年目。
青木知己氏、園田修一郎氏、鷹将純一郎氏など、入選者が常連化して多少マンネリ感があります。
なかでは、鷹将氏の「金木犀の香り」が篇中のベストで、文章がプロ・レベルに達しているように思います。
この時は、新しい感性をもった方の登場を期待したのだが。

No.1346 7点 新・本格推理03りら荘の相続人- アンソロジー(国内編集者) 2011/01/03 15:22
アマチュア投稿マガジン、新シリーズの3年目。
3作入選した小貫風樹氏の「とむらい鉄道」がズバ抜けた傑作だと思います。推理作家協会が選ぶ年間ベストミステリ選集にも入るくらいですから(この方は、その後の消息を聞かないがどうしたんだろう)。
ほかに、青木知己氏「Y駅発深夜バス」、園田修一郎氏「作者よ欺かるるなかれ」など、この年は印象に残る佳作が多く充実したラインナップだと思う。

No.1345 6点 新・本格推理02黄色い部屋の殺人者- アンソロジー(国内編集者) 2011/01/03 15:06
アマチュア投稿マガジンの新シリーズの2年目。
「樽の木荘の惨劇」の男女合作の方は、昨年の入選作ともども読ませる文章でプロレベルです。これが本書の個人的ベスト。
ほかには、天宮蠍人氏の不可能トリックもの「時計台の恐怖」、誘拐ミステリ「窮鼠の悲しみ」が印象に残った。
東川篤哉氏の家屋消失トリックも面白いが、独創性に欠けるように思います。

No.1344 6点 新・本格推理01モルグ街の住人たち- アンソロジー(国内編集者) 2011/01/03 14:45
編集長が鮎川氏から二階堂黎人に変わり、枚数制限が倍増したこともあり、旧「本格推理」時代と比べて投稿作の質が格段にレベル・アップしているように思います。
好みでベスト3を選べば、いずれも物語性豊かな「暗号名マトリョーシュカ」と「ガリアの地を遠く離れて」に、不条理な謎が魅力的な「白虎の径」といったところ。
東川篤哉氏のはこれが初登場でしょうか、当時からテイストは変わりませんね。

No.1343 7点 死は万病を癒す薬- レジナルド・ヒル 2011/01/03 13:48
ダルジール警視シリーズの21作目。
前作で九死に一生をえたダルジールが療養する医療施設がある中部ヨークシャーの町を舞台にした、アガサ・クリスティの作品世界を髣髴とさせる遺産相続がらみのフーダニット・ミステリです。
事件が発生するまでの200ページを費やして、土地の名士である老夫人を巡る人々のプロフィールをたっぷりと読まされます。町に滞在する女子大生と、ダルジール視点で交互に語られるこの部分が軽妙で面白かった。おまけに、あのパスコーの「旧友」が車椅子で登場し意外な役割を果たすとあっては。
なお、作中でパスコーが「ホロー荘の殺人」のネタバレを語っていますので注意が必要です。

No.1342 6点 クイーンの定員Ⅳ- アンソロジー(国内編集者) 2011/01/03 12:47
「クイーンの定員」の短編集リストから各務三郎氏がセレクトしたアンソロジー。
最後の第4集は、当初の106冊に後になって追加された19冊から選出された50~60年代の作品が対象です。
英国新本格派のクリスピン、イネスに、短編の名手ジョン・コリア、スタンリー・エリン、ロアルド・ダールなど多才な顔ぶれが並びます。個人的には、今年邦訳予定のクリスピンの短編集が楽しみ。

No.1341 6点 クイーンの定員Ⅲ- アンソロジー(国内編集者) 2011/01/03 12:24
歴史的に重要な個人短編集のリスト「クイーンの定員」からのセレクト・アンソロジー第3集。
黄金時代後期1930~40年代の作品を対象にしていますが、クイーン、C・デイリー・キング、カーター・ディクスン、アイリッシュ、ハメット、チャンドラーなど、第2集と同様に各作家の作品集で読める作品が大半で、もう少し収録作に工夫が欲しかった。
個人的には、デ・ラ・トーレの歴史ミステリ短編集の翻訳を期待したいですね。

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