皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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kanamoriさん |
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| 平均点: 5.89点 | 書評数: 2460件 |
| No.60 | 5点 | 蝦蟇倉市事件1- アンソロジー(出版社編) | 2010/03/16 18:48 |
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| 不可能犯罪の発生率が異常に高い架空の街を舞台にしたアンソロジーの第1弾。
道尾秀介、伊坂幸太郎の作品はそれぞれの持ち味である、騙しのテクニックと遊び心が出ていてまずまずの出来。あまり期待していなかった福田栄一の「大黒天」が物語の世界をキッチリ構成できていて、編中のベストだと思った。 しかし、蝦蟇倉市という共通の材料が与えられていながら、それぞれの作家が好き勝手なことをやっていて、共有化が出来ていない印象がある。作品間のつながりが希薄。 |
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| No.59 | 8点 | 叫びと祈り- 梓崎優 | 2010/03/16 02:01 |
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| 旅人・斉木が遭遇する4つの謎ともう一つの物語。
とてもデビュー作とは思えない高いクオリテイと完成度の連作ミステリ。 これは年末のベストテン上位に顔を出すでしょうね、ホワイダニットの秀作が満載です。 サハラ砂漠のキャラバン隊、ロシア正教の修道院、アマゾンの密林部落など、その土地その設定であればこその殺人の動機が秀逸、意想外で唸ってしまいました。 (以下ネタバレ) とくに第3話「凍れるルーシー」は傑作でしょう。 信仰をテーマにしたところはホックの「長方形の部屋」を彷彿させますが、その上をいってます。結末はカーのアレ、文句なし。「砂漠を走る船の道」もいいんですが、サブの叙述トリックが、この作品の場合は余分だと思いました。 |
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| No.58 | 6点 | ディオゲネスは午前三時に笑う- 小峰元 | 2010/03/16 01:37 |
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| 姉の不倫相手が北陸の列車事故で死んだ・・・。
これまでの小峰元というと、いかにもオジサンが書いた明るめの青春ミステリという感じで、トリックもイマイチなのが多かったですが、これはまあ感心しました。 作風もシリアスが入って、大人が読んでも楽しめます。 |
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| No.57 | 4点 | 予告探偵 西郷家の謎- 太田忠司 | 2010/03/16 01:21 |
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| 猫も杓子も叙述トリック。
時代は1950年、旧家の令嬢をめぐる連続殺人を特異なキャラの名探偵が謎を解く話・・と思わせて、最後にとんでもない仕掛けが。 でもこれはアイデア倒れ?それとも感性が麻痺したのか、あまり驚けませんでした。 |
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| No.56 | 9点 | 虚無への供物- 中井英夫 | 2010/03/14 22:09 |
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| ―――その人々に
「アンチ・ミステリの金字塔」はともかく「すべての探偵小説はこの一作を超えられない運命にある。」というのは、ちょっと大袈裟だと思いますが、物議をかもす怪物的小説であることはたしかでしょう。 連続密室殺人や五色の薔薇の暗合に引き込まれ、推理合戦に狂喜した段階で、作者の術中にはまっていることになるのかな。 読者をある方向に誘導するためだけに、小説のほとんどが費やされている感じです。 さしずめ、ミステリ書評サイトに投稿して好き勝手なことを書き、嬉々として点数をつけてるような輩は、まちがいなく、献辞に書かれた「その人々」の最前列に位置することになるんでしょうね。 |
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| No.55 | 4点 | 13人の殺人者- 多岐川恭 | 2010/03/14 14:40 |
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| ミステリ短編集。
倒叙もの、クライム・ミステリを主体にタイトルどおり13編収録。最後に意外な証拠物件の提示がある「過去から来た男」、容疑者の4人が次々殺人を自白する「4人の自白者」など。まあ、時代を感じさせる作品が多いですね。 |
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| No.54 | 7点 | あした蜉蝣の旅- 志水辰夫 | 2010/03/14 14:22 |
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| ゆっくり流れる大河のような小説。
財宝の引き揚げや大人の恋愛とかストーリーは一応あるけれど、なかなか物語が前に進まないのが却って心地よい。 ベタだけど男のロマン溢れるこの世界にいつまでも浸っていたくなった。著者久々の傑作。 |
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| No.53 | 6点 | ブラインド・フォールド- 尾崎諒馬 | 2010/03/14 14:01 |
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| 世界最強のチェス・プログラムが敗れた、謎の日本人チェス・プレイヤーの秘められた技とは?
一発ネタのトリックですが、まんまと騙されました。勝てるはずのない相手・最強コンピュータに勝つ、一種の不可能トリックですね、これは。 |
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| No.52 | 6点 | 捕物帳もどき- 都筑道夫 | 2010/03/13 23:53 |
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| 「名探偵もどき」に続く連作短編「もどき」シリーズ第2弾。
探偵役の吉原遊女屋の若旦那が、半七、人形佐七、銭形平次、むっつり右門、若さまの5大捕物帳プラス顎十郎に扮し大騒動。 捕物帳フアンにとってたまらない設定です。本格ミステリの趣向が弱いのが難点ですが、私的には全然問題ありません(笑)。 第3弾の「チャンバラもどき」までオススメです。 |
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| No.51 | 6点 | 天狗の面- 土屋隆夫 | 2010/03/13 21:42 |
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| 本格ミステリ長編第1作。
土俗宗教がはびこる信州の村での儀式中の毒殺トリックを扱っています。千草検事シリーズとは、まったく違うテイストで新鮮な感じを受けました。毒殺トリックの目眩ましもよく考えられていて、小品ながらこれは秀作ですね。 土田巡査は「物狂い」にでてきた人と同一人物? |
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| No.50 | 6点 | 四重奏- 倉阪鬼一郎 | 2010/03/13 21:15 |
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| 講談社ノベルスだから、例によって「館」もののバカミスです。
超絶技巧の大仕掛けはシリーズの中では一番まともかと思います。 まだこの時期、作者はバカミスと意識してないかもしれません。 |
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| No.49 | 6点 | 狂い壁 狂い窓- 竹本健治 | 2010/03/13 17:18 |
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| 古い病院を改築したアパートをめぐる怪奇ミステリ。
大量血の出現とかの連続する怪異現象と、秘密を持つ住民たちなど途中までの雰囲気作りは非常によかった。 (以下ネタバレ) 終盤、アパート住民の一人がシリーズキャラクターだと判明してシラケてしまった。「八つ墓村」に金田一耕助がいらないのと同様、この小説に牧場智久は必要ないと思った。 |
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| No.48 | 6点 | さよならは2Bの鉛筆- 森雅裕 | 2010/03/11 21:04 |
|---|---|---|---|
| 女子高校生を主人公としたハードボイルド?連作短編集。
初期の作品のせいか文章が生硬で、ウイットに富む会話もあまりなかった。最終話の表題作がまずまずかな。 鮎村尋深シリーズのようなミステリを期待していたが残念。 |
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| No.47 | 3点 | 贋作『坊ちゃん』殺人事件- 柳広司 | 2010/03/11 20:43 |
|---|---|---|---|
| 赤シャツ自殺事件の謎を追って、坊ちゃん再び松山へ。
タイトルから楽しいパロデイを想像するが、極めてメッセージ性の強いブンガク志向の問題作。 こういった暗い小説は趣味でないので、採点は厳しくなります。 |
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| No.46 | 5点 | 失踪- 松本清張 | 2010/03/11 18:58 |
|---|---|---|---|
| 未文庫化作品集<1>
清張も叙述トリックを書くのかとビックリさせてくれた中編「草」が質・量ともに編中のベスト。 というか、過去の作品の落ち穂拾いのようなラインナップで、清張はたいてい読んだという人が手を出す作品集。 |
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| No.45 | 7点 | 雪に花散る奥州路- 笹沢左保 | 2010/03/11 18:46 |
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| どんでん返しの見事さで定評のある笹沢の時代小説短編集。渡世人を主人公にした4編を収録。
ノンシリーズなので、予定調和を排した、よりスリリングな展開を見せてくれてます。 編中では「峠に哭いた甲州路」が、時代小説、ハードボイド、本格ミステリとして傑作だと思いました。終盤までは主人公が木枯し紋次郎でもいい展開ですが、意外な真犯人を提示した後の二度目のサプライズはノンシリーズならではのものです。 |
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| No.44 | 5点 | 半落ち- 横山秀夫 | 2010/03/10 22:20 |
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| 直木賞は完落ち。
警察小説の短編集のほうは、「臨場」など本格系のものも多々あり好きな作家なんだが、これはラストがピンとこなかった。読解力の問題かもしれません。 |
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| No.43 | 7点 | さらば長き眠り- 原尞 | 2010/03/10 21:16 |
|---|---|---|---|
| 私立探偵・沢崎シリーズ長編第3作。
「さらば」「長き」「眠り」。タイトルからしてチャンドラーへのオマージュですか。ギャグかもしれませんが。 前2作と比べて文体の緊密度が下がった感じは受けますが、その分読みやすくなっています。ミステリとしても満足いく出来だと思いました。 |
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| No.42 | 7点 | 銅婚式- 佐野洋 | 2010/03/10 20:52 |
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| 第1短編集。
50年以上ミステリを書いている作家だから短編集も相当数ありますが、この最初に出した作品集を超えるものがないというのは皮肉です。表題作は有名ですが「不運な旅館」も相当なもの。トリッキイな作品が満載ですね。 |
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| No.41 | 6点 | 繭の夏- 佐々木俊介 | 2010/03/10 20:34 |
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| 夏休みに姉弟探偵が遭遇する過去の眠れる殺人。
いわゆる「回想の殺人」テーマのオーソドックスなミステリ。 さきに「模像」を読んでいただけに、あまりの作風の相違にちょっとビックリした。 新人賞応募作にしては、目新しい趣向はありませんが、仁木悦子ファンであれば満足いく作品だと思います。 |
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