皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
文生さん |
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平均点: 5.85点 | 書評数: 456件 |
No.10 | 5点 | 捜査線上のアリア- 森村誠一 | 2024/09/26 08:58 |
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1981年の作品であり、森村本格としてはかなりの異色作です。
得意のアリバイ崩しなどもあるものの、それらはあくまでも前振りで本番は終盤明らかになる大技。 しかし、これがいたずらにこねくり回しただけの代物で意味がよくわからない。 新しいことにチャレンジする意欲は買うものの、なんとも評価に困る作品です。 |
No.9 | 5点 | 青春の証明- 森村誠一 | 2022/08/21 08:37 |
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暴漢に襲われていた自分と恋人を救おうとした警官を見殺しにした贖罪として自ら警察官となって事件を追い続ける老刑事の話です。
証明三部作第2弾なのですが、著者の代表作でもある『人間の証明』や『野性の証明』と比べるとあまりにも地味。これだけ映画化されていないのもうなずけます。ただし、著者の脂が乗っていた時期に書かれた作品だけあって人間ドラマとしてはそれなりに読み応えあり。また、証明三部作といいながらもそれぞれ全く異なる作風であることから、続けて読むとギャップ的な面白さが味わえるかもしれません。 |
No.8 | 7点 | 野性の証明- 森村誠一 | 2022/08/19 10:46 |
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寒村での大量殺人という、まるで八つ墓村のような凄惨な事件の描写に引き込まれ、それに続く地方都市の首領と生き残りの少女を引き取った自衛隊員との暗闘も読み応え十分。加えて、皮肉な結末がインパクト大です。多少荒唐無稽な点は否めないものの、エンタメ性の高さでは著者の代表作である『人間の証明』を上回る力作です。
ちなみに、高倉健&薬師丸ひろ子主演の角川映画とは全くの別物で、原作では主人公が自衛隊と闘ったりはしません。 |
No.7 | 6点 | 人間の証明- 森村誠一 | 2020/08/16 05:49 |
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本作を本格ミステリとしてみた場合、解くべき謎が「ストイハ」「キスミー」などといった一種のダイイングメッセージぐらいしかなく、極めて薄味です。
しかし、その一方で、西條八十の詩に絡めた悲劇とそれに伴う人間ドラマは非常に読み応えがあります。 森村誠一による社会派ミステリーのひとつの到達点です。 |
No.6 | 7点 | 密閉山脈- 森村誠一 | 2020/07/29 09:35 |
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雪の降り積もった山頂で男が殺され、死亡推定時刻以降に雪は降っていないはずなのに犯人の足跡が見当たらないという、いわゆる雪密室ミステリーです。
分かってみれば単純なトリックながらも、ディクスン・カーの『白い僧院の殺人』や『貴婦人として死ぬ』などと全く異なるアプローチに創意工夫の跡が見られ、好感が持てます。 |
No.5 | 5点 | 致死海流- 森村誠一 | 2017/11/10 21:36 |
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森村誠一が本格色の強い作品を連発していたのは「高層の死角」から「日本アルプス殺人事件」までのわずか3年間であり、1972年に「腐蝕の構造」で日本推理作家協会賞を受賞してからは社会派に大きく舵を切っている。したがって、1978年の発表の本作は久しぶりの本格ミステリということになる。密室殺人とアリバイ崩しを盛り込んだ相変わらずの展開で楽しませてくれるものの、やはり初期作品と比べるとトリックが小粒になっており、アイディア枯渇の感は否めない。 |
No.4 | 6点 | 新幹線殺人事件- 森村誠一 | 2017/11/10 21:18 |
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第1の殺人と第2の殺人にそれぞれ鉄壁のアリバイが用意されているという初期森村作品らしいトリック大盤振る舞いの作品。ただ、最初のアリバイの方は凝った作りではあるものの、アリバイに共犯者が必要だという点がちょっとマイナス。第2のアリバイの方はアイデアはユニークだが、それを実行するにはあまりにもリスキーな気がする。力作ではあるけれど、傑作と呼ぶにはあと一歩及ばないといった感じです。 |
No.3 | 7点 | 日本アルプス殺人事件- 森村誠一 | 2017/11/10 09:00 |
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写真を利用した古典的なアリバイ崩しものですが、山岳を舞台にした愛憎サスペンスとアリバイ崩しのプロセスがうまく絡まり合って、存外楽しく読むことができました。 |
No.2 | 3点 | 東京空港殺人事件- 森村誠一 | 2010/01/21 13:43 |
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空港での二重の密室の謎が中心になっているが、ひとつは古典的すぎるし、もうひとつはこのくらいすぐに気づけよと言いたくなるしょぼいもの。
これはちょっと評価できない。 |
No.1 | 8点 | 高層の死角- 森村誠一 | 2010/01/21 13:40 |
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密室殺人とアリバイ崩しを組み合わせたトリック尽くしの作品。
特にアリバイトリックは二重、三重、四重と仕掛けられており、その執拗さに唖然とする。 ひとつひとつのトリックは小粒だが、その物量に脱帽。 |