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文生さん
平均点: 5.85点 書評数: 456件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.56 6点 扉は閉ざされたまま- 石持浅海 2010/01/23 14:09
多くの指摘があるように、動機に違和感がありすぎる。
動機は気にしなくていいという人もいますが、なぜ頑なに死体を発見させたくないのかという謎はこの物語の大きな牽引力となっているので気にするなという方が無理でしょう
というわけで、特異な設定下でのロジカルな本格ミステリとして非常に面白い作品なんだけど、先の動機の件と扉を開けない理由に無理があるので点数は6点がせいいっぱいだなあ。

No.55 8点 そして扉が閉ざされた- 岡嶋二人 2010/01/23 14:05
閉鎖空間での推理合戦。
独創的なトリックとかはありませんが、本格ミステリとして完成度の高い作品です。

No.54 9点 ある閉ざされた雪の山荘で- 東野圭吾 2010/01/23 11:56
東野圭吾流クローズド・サークル。
吹雪の山荘ものとしてはかなり変化球でバカミス一歩手前だけど、最後のどんでん返しは世界が反転するような衝撃を覚えました。
個人的には『そして誰もいなくなった』『方舟』と本作がクローズドサークルミステリーのベスト3です。

No.53 4点 虚無への供物- 中井英夫 2010/01/22 13:27
日本ミステリー史上に残る名作だが、私には得々として迷推理を語る登場人物たちについていけませんでした。

No.52 5点 ホッグ連続殺人- ウィリアム・L・デアンドリア 2010/01/22 13:22
途中でトリックがわかった人が多いようですが私も、唯一犯行シーンが描かれる場面を読んでピンときました。
ちょっと伏線の張り方が下手なんじゃないかと思う。
ミッシングリングものとしては屈指の作品だけに残念です。

No.51 4点 不連続殺人事件- 坂口安吾 2010/01/22 13:06
本格ミステリの名作ということで期待して読んだのですが、とにかく癖のある文章、会話が読みにくいことこのうえない。その上、登場人物が変人ばかりなので感情移入できず、バタバタと殺されてもサスペンスをまったく感じないのはまいった。
トリック自体はクリスティばりの巧妙なものだが、作者の押し付けがましいミステリー観が鼻について今ひとつ感心できない。
これならばクリスティの平均作を読んだ方がよっぽど面白いと思う。

No.50 7点 リピート- 乾くるみ 2010/01/22 12:54
時間をリピートした人間が次々と怪死を遂げる。
一体、なぜ?
この謎がミッシングリンクものとして秀逸。
だが、本作品はそこに重点をおいておらず全体に冒険サスペンスっぽい構成になっている。
そのためミッシングリンクの解明自体にあまりカタルシスはない。
その点が残念。
冒険サスペンスとしてはそこそこの出来。

No.49 7点 イニシエーションラブ- 乾くるみ 2010/01/22 12:45
意表をつく結末は素直に驚いた。
これを見抜いたという人が予想以上に多いのも驚きだが。
ただ、恋愛小説としてはごく普通の話。
あのラストがなければ4点か5点の作品だろう。

No.48 7点 占星術殺人事件- 島田荘司 2010/01/22 12:38
御手洗と石岡の会話は楽しいし、あの大トリックも凄いと思うけど、ニセ札作りのくだりでトリックの概要がわかっちゃったよ。
よけいなヒントのために素直に驚けなかったのが残念。

No.47 7点 クドリャフカの順番- 米澤穂信 2010/01/22 08:43
本格ミステリとしてはたわいもないが、登場人物が魅力的で学園小説として楽しい作品。

No.46 8点 犬はどこだ- 米澤穂信 2010/01/22 08:40
軽妙な登場人物のやり取りが楽しく、事件の展開も意外さがあって引き込まれる。
そしてヒネリの効いたラストがいい。
軽ハードボイルド本格風味の傑作。

No.45 8点 りら荘事件- 鮎川哲也 2010/01/22 08:25
日本本格ミステリーにおける代表的傑作。
大がかりなトリックを仕掛けるタイプの作品ではない。
小さなトリックの積み重ねによる隠蔽工作とそれを打ち破るロジックの構築が美しい。

No.44 6点 笑う警官- 佐々木譲 2010/01/22 08:15
殺された婦人警官。
濡れ衣を着せられた刑事。
汚職の暴露を恐れ、彼を射殺しようとする警察上層部。
彼の汚名を晴らすべく立ち上がる警察内部の有志たち。

警察対警察の構図が独特の緊張感を生んで面白い。
登場人物もそれぞれ魅力的に描かれている。
ただ、警官の間では公然の秘密となっている程度の事実を隠すために警察幹部が現職の刑事を殺そうとするだろうかという点に疑問が残る。
謀殺の事実が露見したら汚職どころの騒ぎじゃすまないだろうに。

後、タイトルの改題も不満。
文庫本のあとがきに元の『うたう警官』は意味がわかりにくいと言われたと書いてあったが、どう考えても『笑う警官』の方が意味不明だ。
明らかに『うたう警官』の方がこの小説のタイトルとしてしっくりくると思うのだが。

No.43 6点 暗い鏡の中に- ヘレン・マクロイ 2010/01/21 13:53
ヒロインのドッペルゲンガーが出没するという怪奇性はなかなかのもの。
しかし、その謎に対する解答はちょっと無理があって、オーソドックスな本格ミステリーとしては失格かなと思うけれど真相をぼやかせることでこの作品をミステリーとオカルトの中間的な作品に仕上げ、その無理をうまく中和している。

ただし、事件の発端となる部分は容疑者がその事実を認めちゃってるからそこに関してはオカルト的解釈はできないんだよな。
あのトリックも突っ込みどころ満載だと思うんだけど。

No.42 3点 東京空港殺人事件- 森村誠一 2010/01/21 13:43
空港での二重の密室の謎が中心になっているが、ひとつは古典的すぎるし、もうひとつはこのくらいすぐに気づけよと言いたくなるしょぼいもの。
これはちょっと評価できない。

No.41 8点 高層の死角- 森村誠一 2010/01/21 13:40
密室殺人とアリバイ崩しを組み合わせたトリック尽くしの作品。
特にアリバイトリックは二重、三重、四重と仕掛けられており、その執拗さに唖然とする。
ひとつひとつのトリックは小粒だが、その物量に脱帽。

No.40 6点 人形はなぜ殺される- 高木彬光 2010/01/21 13:28
トリックは独創的でいいのですが、この作者の本格ミステリーは言い回しが大げさでどうも鼻につく。

No.39 4点 八つ墓村- 横溝正史 2010/01/21 13:24
冒険譚としての評価が高いですが、私はこれを金田一の推理ものとして読んだので失望感が大きかった。
海外の有名作品を劣化再生させた動機の謎は新味のかけらもないし、何より金田一の「私は最初から犯人を知ってたんですよ」という台詞はあんまりだ。
8人も殺されたのに・・・。
冒険譚をメインにするならば中途半端な本格要素は削った方がよかったのではないだろうか。

No.38 5点 Xの悲劇- エラリイ・クイーン 2010/01/21 13:17
さすがにクイーンの代表作だけあって推理の部分は素晴らしいのですが、いかんせんストーリーに起伏がなく、読んでる間は中だるみを感じました。
ロジックに関しても、その中核になる部分は早い段階で気づいてしまったので自分の中ではこの作品に対する評価は低めです。

No.37 8点 名探偵 木更津悠也- 麻耶雄嵩 2010/01/21 13:14
よく出来た本格短編集です。
そしてさらにそこに幽霊の存在を仄めかせてホラー風味を加えたところが秀逸。

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文生さん
ひとこと
本格脳なので本格度が高いほど評価も高くなります。ただし、本格好きと言ってもフェアプレーなどはどうでもよい派なのでロジックだけの作品は評価が低めです。トリックやプロットを重視した採点となっています。
好きな作家
ジョン・ディクスン・カー、土屋隆夫、竹本健治、山田正紀
採点傾向
平均点: 5.85点   採点数: 456件
採点の多い作家(TOP10)
ジョン・ディクスン・カー(18)
アガサ・クリスティー(17)
横溝正史(12)
エラリイ・クイーン(11)
西尾維新(11)
カーター・ディクスン(11)
森村誠一(10)
東野圭吾(10)
米澤穂信(10)
竹本健治(9)