海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
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江守森江さん
平均点: 5.00点 書評数: 1256件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.556 7点 どんどん橋、落ちた- 綾辻行人 2009/12/14 00:05
表題作を初出時(アンソロジー)に読んでいた為に叙述系バカミスの短編集だと放置していた。
実際は、作者が本格ミステリを書く苦悩をパロディにした連作短編集で、5編中4編に読者挑戦が付された本格フーダニット作品集だった。
叙述やバカミス的騙しも、本格ミステリの巨匠達(鮎川・高木)のフーダニットに特化した傑作でも使用されているので問題ないと思う。
バカミス的結論に至る解答編だが、伏線を見事に回収しながら叙述をロジカルかつネチっこく紐解いて素晴らしい!
人間が描けていない、動機に納得出来ない、リアリティがない等、デビュー当時に散々貶された新本格だが、私的に娯楽として本格ミステリに特化したなら上記要素は必要ないと考えている。
上記要素を削ぎ落とし「本格ミステリは娯楽」を体現し嗜好のド真ん中なので本来なら満点(8点)
しかし、全編叙述傾向が同じな為、フーダニットとして弱さを生じているので減点(-1点)した。
※余談
結構目にする第五話「意外な犯人」のトリックだが、最初はこの作品(ドラマの方)だったのだろうか?

No.555 5点 秒奪- 管野ひろし 2009/12/12 22:20
限定出版して少しだけ話題になった作品を大幅に改訂して出版した犯罪小説。
映画化するには安っぽいがテレビのスペシャル・ドラマなら丁度良いかもしれない(どの道、脚本次第かも)
事件の発端、捜査側の動向、犯人側の動向が交差しながら収束するベタな展開。
更に結末がホームドラマに着地する辺りが日本的だと云える。
それ故に、本来なら小難しい交通管制システムやハッキングの話を軽く読めるので欠点になっていない。
本格ミステリの合間の息抜き的読書に適していた。

No.554 4点 8の殺人- 我孫子武丸 2009/12/12 04:07
デビュー当時に読み、“島荘推薦”への期待感が急速に萎んだ作品の一つ。
NHKの推理企画(探偵X~)の影響で再読してみた。
作品の基本線であるベタなドタバタや小ネタギャグを受け入れるかで評価は微妙。
本格ミステリ部分の○を用いたトリックは使い古し感がある。
更に、ドンデン返しな犯人隠蔽の手口も前例があり、見せ方が格段に上手い訳でもない(裁判物などにもっと上手い作品がある)
#ボヤキ
プロローグがないとドンデン返しが活きない反面、ある故に狙いが透けるジレンマがある、この手のジレンマがある作品に良く出会い悩ましい#
初読時の印象が間違いでなかったと再認識して終わった。
オマケに付いている島荘「本格ミステリー宣言」は独り善がりで読者を蔑ろにしている(←我孫子の作品よりも罪深いと思う)

No.553 3点 壁抜け男の謎- 有栖川有栖 2009/12/12 03:20
バラエティーに富んでいるが、それが作品レベルにまで及んでいる。
しかも、これは凄い的な作品は一編も無いと断言できる。
更に残念な事に、楽しめた作品が「鮎川哲也読本」「気分は名探偵」で以前に読んでいた。
思い起こしてみても、褒められるレベルの作者の短編を読んだ事がない。
未だに、火村シリーズを書かれた当初に読んだ時「学生アリスシリーズだけ書けば良いのに!」と思った気持ちを引きずっている。

No.552 4点 SOSの猿- 伊坂幸太郎 2009/12/12 02:50
読売新聞連載中に読んでいたので内容を知っている為、本を入手していない。
作者は基本的に一般文芸作家でミステリー風味な作品もある、と認識している。
新聞連載で読んだからか細切れ感が強く楽しめなかった。
細切れで読んでは作者の上手さは活きない。
一冊通しで再読する気になる程好きな作家ではないので、大幅加筆修正部分中心に立ち読みしてみたが繋がりは良くなっていた。
しかし、ミステリー風味も薄く低評価にした。
世間一般の評価や人気に関係なく、私には肌の合わない作家の一人になっている。

No.551 4点 時間の習俗- 松本清張 2009/12/08 09:30
清張には珍しい本格ミステリ寄りな作品。
清張作品は「点と線」のアリバイや「砂の器」の殺害方法にゲンナリし、社会派作品はドラマで観ると決めているので見落とす所だった。
書かれた当時は写真によるアリバイ崩しが流行ったのだろう(カメラ自体が貴重品な時代だった)土屋隆夫や鮎川哲也にも同系統な作品があったと思う(読み比べも一興かも)
しかし、今読むと西村京太郎の量産されたトラベル・ミステリーと本格ミステリとして大差ない気がするのは私だけだろうか?
※因みに、このサイトの採点では、文学としての格調なんかは一切考慮していない。

No.550 3点 本格ミステリ・ベスト10 2010- 雑誌、年間ベスト、定期刊行物 2009/12/07 12:54
所詮ランキング雑誌なので一律の3点だが、国内本格ミステリに軸足を置く読者には、一番気になるランキングではある。
しかし近年、国内本格ミステリの主流の明らかな変化を痛感し残念な思いを喚起させるランキングでもある。
それ故、この種の本の存在意義はランキングではなく、注目する作家達の今後の予定やインタビューだと考える。
一般販売せず、ランキング本を統一し、各出版社が協力しミステリーの新刊本にランキング投票応募券を付け、投票者に無料配布すれば良いと思う。
自腹を切って新作を読む人間の意見を反映させるのがランキングとして一番信頼出来ると考えるが、如何だろう!
ミステリーのランキングも、協会乱立で世界中にゴロゴロいるボクシングの世界チャンピオン同様に全く有り難みがなくなってしまいそうだ!
本格ミステリに明日はあるのだろうか!
※今年度の国内ランキングに対する評価の分岐点が3位・綾辻「Another」にあるのは間違いない。
※海外ランキングは興味無くスルーしている。
※年度別書評の意義付け的お遊びで、本年度・私的国内本格ミステリ・ベスト3(単に、このサイトの高得点順)を記す。
1位:古野まほろ「天帝の~」9点
2位:倉阪鬼一郎「三崎黒鳥館~」8点
3位青井夏海「シルバー~」7点(7点同点では一番と判断)

No.549 3点 ミステリが読みたい! 2010年版- 雑誌、年間ベスト、定期刊行物 2009/12/07 12:03
この種のランキング本は、ミステリーを扱っているのでミステリーの範疇外な作品扱いな2点にはしないが、所詮雑誌に過ぎず一律3点(特例を除く)
ランキングだけざっと眺めたが、海外作品の流行に興味が無いので、この種の本で国産に弱い早川が一番どうでも良い。
先々、確実に古本屋の百円棚に並ぶ(出版不況の影響で地方では無理かも)が、それすら買う気が起きない。
この手のランキング本全般に言える事だが、これだけエコな時代に、わざわざ出版して紙ゴミを増やさず、各出版社のホームページ等でランキングだけ発表すれば良いと思うのだが(ランキングの宣伝効果は、出版物とさほど違わないと思う)
最近の流行を知る為だけなら、ネットの書き込み、立ち読み、少し遅れて図書館のいずれかで不買対応したい。
「このミス」が不要希望に屈せず短編小説を掲載するのは上記な不買対応の対抗手段だと思っている。

No.548 5点 ボーン・コレクター- ジェフリー・ディーヴァー 2009/12/02 13:59
現実世界でのプロファイリング捜査と違い、その手法を本格ミステリのメインにすると表裏一体な欠陥を露呈する。
主要登場人物外(作品上の一般人)をプロファイリングで犯人特定してもカタルシスを齎さない(倉知淳「壷中の天国」など)
それ故に主要登場人物内に犯人設定すると、どんなに筆力があっても察せてしまう。
概ね映画より原作の方が高評価だが上記の思いが拭えなかった。
映画は本格ミステリとして観た訳ではないので上記の欠陥を感じなかった。
原作を読むより一般的感覚で映画を観る方が楽しめる気がする。

No.547 4点 探偵の夏あるいは悪魔の子守唄- 岩崎正吾 2009/12/02 12:31
読んだ事は間違いないのだが・・・・・。
折原一「オニが来たりて~」本家・横溝「悪魔の手鞠唄」と三冊まとめて読んだ為なのか非常に印象が薄かった。
本家「悪魔の手鞠唄」ですら金田一シリーズのテレビドラマの印象が一番なのだから仕方がないのかもしれないが、何か本家を越えるインパクトがないと、この手の作品は埋もれてしまう。

No.546 5点 鬼面村の殺人- 折原一 2009/12/02 12:00
「オニが来たりてホラを吹く」がタイトルだった時に読んだ記憶がある。
タイトルは横溝「悪魔が来たりて笛を吹く」のパロディに対し、内容の一部は「悪魔の手鞠唄」のパロディ。
又、鬼面村は鮎川の鬼貫警部をパロディにしたのか、はたまた漫画の奇面組か・・・・・。
元カノが住んでいた白岡(特に白岡駅←シリーズの違う作品と勘違いしているかも?)の描写にニヤリとしながら読んだ印象が残っている。

No.545 6点 匿名商社- 清水一行 2009/11/29 00:21
不景気で業績悪化した商社が裏で馬券のノミ屋をして稼ぐピカレスク小説。
ネット発売もなく枠連時代のノミ屋の話なので現在では全く通用しない話になった感はある。
しかし、賭博の裏の構図は基本的に変わらず、時代背景さえイメージ出来れば非常に面白く読める。
馬連までしか販売していなかった時期までは、この小説に書かれた馬券理念の応用で何度も美味しい思いが出来た。
私には、打ち出の小槌と云えた本。

No.544 6点 朱の絶筆- 鮎川哲也 2009/11/29 00:04
水増し前の元になった同タイトルの中編と読み比べてみた。
絶妙なタイトルからトリックを察せる「読者挑戦物」な中編は実にスッキリしている。
スッキリし過ぎて犯人が当て易く、今では傑作とまで云えないのが惜しい。
長編では、わざわざ余計な事件を増やした印象が拭えず、名探偵も凄さを強調する登場で非常に淡白。
この作品に関しては加筆せねば良かったと思う。
※余談
何故か高木・鮎川と私の好きな巨匠はデキの良い中・短編を水増し加筆(して凡作に落とす余計な事)が好きだった。
その一方で加筆により傑作になった「りら荘」等もあり、比較しながら読む楽しみもあるので複雑な心境ではある。

No.543 3点 闇の中の猫- 麻生荘太郎 2009/11/28 11:19
何で‘島荘’は今頃こんな作品を推薦するのだろう?今では新鮮さに欠けると思うのだが・・・。
新本格初期の荒削りな作風で、ネットとサイコホラーとミッシングリンクを絡め二段階に捻った作品。
最初に提示されるドッペルゲンガーの謎を限定された会員サイトの予告連続殺人で読者の脳裏から消し去り、早々に一段目の捻りの(何処か既読感ある)密室&不連続殺人を解決し、更にダミーな‘猫(犯人)’まで用意してドンデン返しする。
しかし、消化不良な登場人物の存在から真犯人が察せてドンデン返しに驚きがない。
‘島荘’推薦で綾辻・歌野・我孫子がデビューした当時にタイムスリップした感があった。
※注記
当時の私は、あの「占星術」の島荘推薦ならと大きな期待感を抱いていた。
しかし、上記3氏のデビュー作を読んで期待感が急激に萎んだ記憶がある。

No.542 5点 午前零時のサンドリヨン- 相沢沙呼 2009/11/27 15:19
文章が老成しているが表面はラノベミステリ青春ラブストーリー風な連作短編集。
この手の作品が本格の代名詞である鮎川哲也賞を受賞した辺りに本格ミステリの主流の変遷が伺える。
前3編は、細かな気付きに見所はあるが非常に薄味なミステリで、こんな単なるラブストーリーが受賞作か?と疑問に感じる。
しかし、それも作者の手で、前3編は伏線としての捨て駒で、最終話での細かな気付きと伏線の回収は(東京創元社の短編集らしい構成で)シッカリした本格ミステリだった。
但し、私はマジックを扱うミステリでストーリーに絡んだマジックに関しネタワリしないのは反則だと思っているので減点する(-1点)
ネタワリがポリシーに反するならミステリのストーリーにマジックを絡めないでほしい。
読まされたマジックの謎が解決しない侭読了なんて消化不良は断じて嫌だ!!
※余談
名前と作風から受ける印象と違い、作者が男性なのが「乾くるみ」と並ぶ最大の叙述トリックだろう!
※更に余談
主人公の名前を焼鳥屋で思いついたと考えていたら、ニュートリノが元ネタだと作者がインタビューに応えていた。
焼鳥のハツのが馴染み易いのに・・・。

No.541 4点 奇想、天を動かす- 島田荘司 2009/11/25 13:04
「占星術~」は初出時即読でパクリによるネタバレ被害は無く漫画の金田一少年を「これって問題ないの?」とニヤつきながら楽しんだが・・・。
吉敷シリーズは出版時即読ではなかった。
その為に、此方は金田一少年(トリック丸パクリ)を先に読んでしまっていた。
本格ミステリをトリックを知りながら読むのも偶には悪くないが(仕事に忙しい最中にトリックを知っているからサラッと読めるとナメていた自分が悪いのだが)社会派部分をメインに読む事になり苦行になった記憶がある。
そして‘島荘’が私の好みから離れてしまった事を強く認識した。
※辛めの採点になったがこの作品になんら罪はなく、丸パクリした金田一少年の原作者及び講談社のモラルの低さに問題がある。

No.540 7点 鹿男あをによし- 万城目学 2009/11/23 22:40
大衆文学の旗手と云える作者だが作品がどんな分野に属すのか判断出来ない。
一応ファンタジーになるのだろうか?
この作品はドラマを観て原作を読んでみたくなった。
歴史、SF、青春(学園)、ミステリーをごちゃ混ぜにしたドタバタコメディファンタジーとでも称せばよいのだろう。
上記の要素全てが程よくマッチして読書の楽しさが満喫出来た。
「サンカク」とは何?とか鼠の使い番は誰?とか、随所に謎が提示され、伏線も回収しながら大団円を迎える点で素晴らしい妄想ミステリーだと判断して、ここに書評を記載する気になった。
自分がドタバタ物好きである事も再認識した。
作品に登場する「マイ鹿」だけでなく「マイ馬」も合わせ「マイ馬鹿セット」なんて如何だろう!
※余談
ドラマでマドンナ役の柴本幸が真野響子の娘と知って、色々な意味で溜め息が出た。

No.539 6点 悪意- 東野圭吾 2009/11/22 14:37
※いきなりネタバレ御免!!
手記から始まる点で読む前から「アクロイド」の技法が頭をよぎる。
よってフーダニットとしては厳しい採点になる。
その一方で、作品の本質はホワイダニットで、クリスティーに喧嘩を売るが如く「手記」&フーダニットを捨て駒に使い、結末でのドンデン返しの伏線(刷り込み)として効果的に機能させている。
それでも「この手の構成」は、どんなに作者の筆力があっても使用した時点で結末の捻りまで一気に到達する可能性が高まり、秀逸な“悪意”と云うタイトルで更に可能性が増すジレンマがある。
作品構成以外では、犯人に誘導される部分もあるが加賀刑事の細かな気付きは本格ミステリとして素晴らしい。
それだけに、何とも勿体無い印象が残る。
※作品上の気になった点
PC執筆で文鎮を手元に置くか?
創作ノートのインクの古さを警察は何故?科学捜査しない。
短期間で立派なペン胼胝って出来るの?(経験上半年みっちりペン習字して普通なペン胼胝だった)
些細なのでスルーすべきなのだろうか?

No.538 5点 初恋ソムリエ- 初野晴 2009/11/22 06:48
「退出ゲーム」の続編で全4編の連作短編集。
前作では読者は主人公の推理を読まされる感覚だったが、今作は展開~結末までほぼ推理できる(私は3編で察してしまった)
そもそも青春小説に馴染ませた謎と展開を推理しても味気なく、ミステリー色が薄くなったと巷で評されるのも納得。
その一方で、青春‘部活’小説として次々に加わる変人キャラの描写と活躍は前作より優っていて次作以降に期待させる。
席替えの謎でグイグイ引っ張り一番ミステリらしい「アスモデウスの視線」だが、ゴリラの対応はぬるく甘んじて謹慎処分になっているが、そこ迄に描かれたレベルの教師なら生徒の恫喝には恫喝をもって対応し丸く納めると思えた。
丸く納めてしまうと話が成立しないジレンマが生じ残念でもある。
上記と薄まったミステリー色で前作より1点下げた。

No.537 8点 三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人- 倉阪鬼一郎 2009/11/21 03:56
※一部ネタバレの危険あり!
(読了後に、この書評を読んで脱力して下されば幸いです)
全編に渡り“戦闘”的に騙しに向かい疾走している!
バカミス・マラソンの“先頭”をひた走り、作者自ら著作リストにバカミスマークを付す拘りには開いた口が塞がらない。
「作者のことば」からタップリと仕込んだ五段仕掛けな構成には脱帽する。
半分過ぎで明かされる“先頭”の仕掛けは最も脱力感があり、最後の仕掛けの伏線でもある。
二段目の仕掛けは「この書評」にも組み込んでみた(笑)
三・四段目の泡坂的仕掛けだが、今回は徹底されず手抜きが感じられバカミスにマッチしている。
更に三段目から四段目に至る偏執振りは凄い。
そして、最後の五段目で再び脱力をもたらしながら“先頭”に還って幕を閉じる。
仕掛けの解説がやや冗長とは思うが、バカミス界を“先頭”で駆け抜ける作品で満点(8点)を献上する!!

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江守森江さん
ひとこと

※「読書(ミステリ)は趣味で娯楽」「相容れない主張(嗜好)は、どこまでも平行線」を標榜している。
※多くの作品に接する努力として、映像化作品で済ます等々、ファジーな方法を常に模索している(本質的...
好きな作家
高木彬光、天藤真、平石貴樹、古野まほろ (ミステリーに限定しなければ一番は梶山季之...
採点傾向
平均点: 5.00点   採点数: 1256件
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