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臣さん
平均点: 5.90点 書評数: 655件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.55 7点 世界の名探偵50人- 事典・ガイド 2009/07/15 10:16
ぜひ、もう一度読みたいガイドブックです。
タイトル通り、内外の探偵とトリックが紹介されています。ホームズ、ルパン、メグレ、明智小五郎などはもちろん、当時聞いたことのない探偵も紹介されていました。たしか、半七や87分署も載っていました。ただし、ネタバレもあったように思います。
そして、最大の収穫は、ノックスの十戒が説明されていたことです。30年ほど前に読みましたが、これには目から鱗でした。
表紙は、拳銃と赤いバラという派手で俗っぽい構図。装丁やイラストなどは安っぽさがあり、内容も初心者向けの稚拙さがあるガイド本だったように記憶していますが、私にとっては思い出の書です。
もう家にはなく、図書館にもなく、絶版なので古書を探すしかなさそうです。
点数は思い入れの部分がだいぶ入っています。

No.54 6点 松本清張を推理する- 評論・エッセイ 2009/07/15 07:09
『点と線』『ゼロの焦点』『黒い画集』『砂の器』など(11作品)を、作品ごとに批評しています。少しコメントを抜粋。

・「小説はすべてミステリーだ」 小説にはなんらかの謎が提示され、なんらかの解決がある。(大賛成)
・『ゼロの焦点』には、戦後の鄙びた風景の描写が、日本人の原点に属する懐かしさを表現している。(納得、戦後すぐのことは知らないが、その描写だけで心打たれる)
 冒頭の引き込み方がうまい。(これも納得)
・『黒い画集』所収の『遭難』の動機が、清張社会派ミステリーにしては弱い。(大好きな作品。考えもしなかった。この一文を読んで、実は私は社会派に向いていないのかなと思った)

こんな感じで、様々な角度で分析してあります。紹介された全作品を読んでないので評価が難しいですが、清張ファンなら楽しめると思います。
ところで著者の阿刀田高は、このサイトでは登録されていないようですね。

No.53 5点 もう一人の乗客- 草野唯雄 2009/07/10 12:27
草野唯雄の代表作といわれている。冒頭の、殺人現場から逃げ出した女性の「もう一人の乗客」とのタクシー相乗りシーン、後半の法廷シーンなど、プロットは巧く書けている。でも、はっきりいって中身は、叙情に欠けた叙情ミステリであり、中途半端なハードボイルドという感じだ。

この作品、大昔にテレビドラマで放映され、たまたま最終回のタイトルバック(しかもエンディング)を観て、その雰囲気に惹かれたのが、初読のきっかけです。タイトルにも惹かれましたが、草野氏の場合、『女相続人』『山口線貴婦人号』のように、ストレートなネーミングのほうが作風に合っているように思います。

No.52 8点 十角館の殺人- 綾辻行人 2009/07/10 12:13
某名作を超えようとするあまり、本格要素(作中の図面や探偵の推理、アリバイ工作など)を取り入れすぎた感がある。ミスリード目的のものもあるけど、やりすぎ。作者の勇み足?また、ストーリーからして本土編は必要なんだけど、それを挿入することで『そして』ほどのサスペンスフルな雰囲気は出ていない。

それから、本格要素が多くなると、その解決編を十分に開示しなくてはいけないが、その量が多すぎるとサスペンスの雰囲気がくずれてしまうし、少なすぎると動機が弱いとか、批判を浴びてしまう。本作はそれを適量にした結果、中途半端になってしまっている。

それに、挑戦、オマージュ、翻案という言葉にだまされそうだけど、結局は真似。ストーリーが違っていても、孤島CC、見立てという枠組みを取り入れてしまえば、それはやはりモノマネでしかない。
というわけで、絶対に『そして』は超えられませんね。

と、批判しましたが、実は15年ぶりの再読で大きな収穫を得ました。『十角館』って、こんなよくできたミステリだったんですね。あの台詞には度肝を抜かれるし(既読なのに覚えてなかったのか!)、その他、傍点の使い方など、会話文、地の文ともに巧いですね(傍点は少しくどいかな)。初読時は、なんて古めかしいテーマなんだと馬鹿にしていたせいか、真剣に読まなかったようです。
若干20数歳で本作を書いた綾辻氏の才能には感服しました。

No.51 6点 人間の証明- 森村誠一 2009/07/09 16:12
森村氏の代表作といえば、『高層の死角』と本作です。前者は本格派推理で、本作はどちらかといえば人間ドラマ風ミステリです。
当時、小説、映画ともにあれだけ話題になったのに、本サイトでコメントがゼロというのは、あまりにもさびしいですね。ミステリとは思われてないのかな。
30年以上前に、2作とも読んだ時点では、間違いなく『高層』派だったのですが、年を重ねた今なら、だいぶ嗜好が変わってきているので、果たしてどちらなのかわかりません。それに、本作はわずかに記憶に残っているのに、『高層』はほとんど記憶にありません。私の場合、本格物は読了時点で面白いと思っても、記憶には刻まれないのかもしれません(笑)。

さて、書評ですが、再読していないので要点だけです。
西条八十の詩や方言、外国人の訛りなど、細かな手掛かりから真相を手繰り寄せていく推理プロセスは読みごたえがあり、ストーリーとしては人間ドラマであるというものの、リアリティのある刑事物(社会派?)ミステリの要素を十分に備えているように思います。さらに犯人側にもスポットが当てられていて、清張の『点と線』に『砂の器』の要素を加味したような(逆かもしれません)欲張りな作品だったように記憶しています。当時は『高層』の印象があまりにも強かったので、森村氏らしからぬ作品だなと感じたものです。

No.50 7点 浅見光彦殺人事件- 内田康夫 2009/07/09 16:00
内田氏は本サイトで人気がないので、少しだけ盛り上げてみます。
トリックが面白いですね。叙述トリックではありませんが、書き手には、読み手を意識した文章テクニックを必要とします(という意味では叙述トリックなのかもしれません)。勘の良い人なら、これだけでわかってしまうかもしれませんね。でも私は、読みが浅かったのか、あるいは勘が悪いのか、内田作品を3冊以上読んでいるのに解けませんでしたね。だまされたせいか、印象に残っている作品です。

内田作品といえば、作品数が多すぎて安っぽく見られがちですが、本作は秀作の部類ではないでしょうか(再読が必要かもしれませんが・・・)。本作だけではなく、初期の作品群もミステリ的に面白いものが多いですね。

内田氏は、私がミステリを休止している時期に、年間、数冊読んでいた数少ない作家のひとりです。なにしろ読みやすいので、忙しい時期に細々とつなぐにはピッタリでしたね。氏の量産作家という肩書きは、質が低いという意味合いにとられがちですが、氏の作品のように展開が良いものばかりだと、ストーリーテラーという称号に値すると思います。私にとって最高のストーリーテラーといえば、内田氏と、横溝正史、その他2,3人しか思い浮かびません。

No.49 10点 そして誰もいなくなった- アガサ・クリスティー 2009/07/06 10:03
名探偵の代名詞であるホームズと同様、ミステリファンでなくても、本作のタイトルを知らない人はいないのではないでしょうか。円熟期に書かれた、クローズドサークル&見立て殺人物であって、他の追随を許さない超傑作です。
孤島に招待された人たちが、童話になぞられて一人ずつ殺されていくストーリーには、クリスティーの文章表現も手伝って、恐怖感が指数関数的に増大させられます。作中の人物といっしょに読者も味わえるこの恐怖感は最高です。
この作品は、プロットはもちろん絶品ですが、実は文章の巧みさが際立つ作品だと思います。その巧みさは、たんに叙述トリックの巧さということだけではなく、むしろ、会話文と、地の文と、話者が特定できない心情吐露の独白文とによる表現力の豊かさにあると思います。そして、その表現力でもって、登場人物の心情変化が発現されて、サスペンスに満ちた作品となっています。
翻訳(誤訳)のせいで多少のアンフェア感が出ていましたが、作品を楽しむうえではほとんど問題はなかったように思います。かりに、翻訳文ではなく原文にアンフェアな記述があり、本格派推理小説として認められなかったとしても、これほどのアイデアと構成を考え出したことと、秀逸なサスペンス作品に仕上げたことに対して満点の評価は変わらないと思います。
映画も懐かしいですね。たしかラストが原作とは違っていたように記憶しています。

No.48 9点 検察側の証人- アガサ・クリスティー 2009/07/06 09:55
フレンチ婦人殺人事件の嫌疑をかけられたレナード・ボールの裁判において、アリバイを証明するはずの妻ローマインが、なぜか検察側の証人として証言台に立つ。これが最大の謎です。そしてラストには、重なるどんでん返しが待ち受けています。これには背筋が震えます。人物描写にすぐれた作品で、ローマインが魅力的で、人間的に描かれています。
本作を読めば、物語性重視の私にとっては、トリックや謎解きだけでなく、プロットや文章表現を重視した作品こそがミステリの名作になりえるのだなということが再確認できます。映画『情婦』も良かったですね。

No.47 5点 ソクラテス最期の弁明- 小峰元 2009/07/01 12:29
青春推理シリーズ第3弾。登場人物が『アルキメデス』よりもさらに虚無的です。そういった虚無的なところは、僕にとって、ユーモア系の『ピタゴラス』よりも好みなのですが、ミステリ要素についても物語性についても、それまでの2作品よりも劣っていますね。ただ、地元の話だったので友人たちとの間で話題になり、その結果、楽しく読めたように記憶しています。

No.46 5点 ピタゴラス豆畑に死す- 小峰元 2009/07/01 12:25
青春推理シリーズ第2弾。ミステリとしても、ストーリーとしても『アルキメデス』と同程度ですが、登場人物の会話は軽妙で、物語全体としても軽めでユーモアに富んだ作品になっています。ただ、軽妙なやりとりでもって、面白いストーリーに花を添えているつもりなんでしょうが、アホらしさも感じられますね(笑)。また、作中の関西弁は、作者だったら得意なはずなのですが、これも変です。時代が変わればユーモアの感じ方は変わるもので、私の場合、今なら絶対ダメ、当時も許容範囲ぎりぎりだったと記憶しています。
当時、世間を騒がせていた「ツチノコ」という架空の動物が懐かしいですね。

No.45 6点 眠りの森- 東野圭吾 2009/06/25 16:03
バレエ団というクローズドな空間での殺人事件を取り扱った作品です。
こういう設定は好みだし、ミステリとしてもまずまずの出来だし、読後感も悪くはなかったのですが、なぜか印象は薄いです。好みの問題なんでしょうね。評価が分かれて当然、という感じの作品でした。ただ、この作品も再読要かな?

No.44 8点 放課後- 東野圭吾 2009/06/25 16:02
青春推理は好きな分野。予想を裏切らず、ストーリーもトリックも上質で、まとまりの良いバランスのとれた作品でした。乱歩賞は伊達じゃないと思います。
動機に問題があるという評価が多いようですが、全く気になりませんでした。というよりも、違和感がなかった、という記憶しかありません。でもみんなの書評を見ていると、再読の必要がありそうだなと感じました。再読後、再評価するかもしれません。

No.43 5点 虚構の殺人者- 今野敏 2009/06/22 15:04
安積警部補を中心とした警察内の人間模様がていねいに描かれています。キャラ的には、他シリーズの竜崎や樋口ほどの個性はありませんが、その分、心理描写がしっかりしていて、主人公の心情が細やかに表現されています(すこし鼻に付く感じもしますけど)。この種の書き方だと、「人間が描かれていない」なんて評価は、絶対にされないでしょう。小説修行を相当積んできたことがうかがえます。しかも、三人称一視点で、主人公の心理と、主人公の目を通した同僚たちの個性とが、一人称小説なみに十分に描かれているので、すぐに感情移入もできます。ミステリを書かかせるのがもったいない感じさえします。いやこういう作家だからこそ、すぐれたミステリが書けるのかもしれません。氏には謎解き中心の「本格物」も書いてほしいですね。ハードボイルドも面白いかもしれません。
ところで、肝心のミステリとしての本作の評価ですが、はっきりいってイマイチでした。謎の提起の仕方はよかったのですが、謎解きロジックにひねりがありません。あまりにもあっさりしていて、謎解きをするほどではありません。人間を描きすぎたことの代償でしょうか。連続ドラマを想定して書いたのでは、という気さえします。

No.42 6点 虹の舞台- 陳舜臣 2009/06/22 14:54
陶展文シリーズも本作が終盤なんでしょうか。探偵役である陶展文もやや老いて、ストーリー自体もゆったりとした、落ち着いた感じがします。もっとも陶展文は安楽椅子探偵なので、シリーズのどの作品を読んでも、ある程度そんな印象を受けますが。。。
物語の背景にはインド独立があり、歴史ミステリーっぽいところがあって興味が惹かれましたが、謎解きには物足りなさを感じます。陶展文が襲われるというサスペンス展開が案外読みどころかもしれません。

No.41 7点 五瓣の椿- 山本周五郎 2009/06/17 12:33
(動機についてネタバレを含みます)



ミステリ仕立ての復讐劇、と一般的には言われていますが、ミステリ仕立てというよりも、間違いなく本物のミステリだと私は思います。周五郎ですから時代物です。だから、本格ミステリというわけにはいきませんが、文章力、プロットは抜群で、どちらかというと物語性を楽しむミステリ作品だと思います。個人的には「復讐」という言葉を聞くだけでワクワクするほうなので、もちろん申し分なく楽しめました。

No.40 7点 ユダの窓- カーター・ディクスン 2009/06/17 12:28
(少しネタばれ気味です)
今までに評価された方の書評のとおりで、申し分なしと言いたいところですが、一つだけ疑問点があります。
犯人がどのようにして凶器を持ち出したか、という点です。これは、後半、犯人がわかってからずっと疑問に感じていたものなのですが、その真相は最後の最後に、軽く、素っ気なく説明されていただけで、あまり納得できませんでした。
実は、ほかにも突っ込みどころはあるのですが、徐々に真相が解明されてゆく見事なストーリ展開と、読みやすさと、記念碑的トリックを生み出したことに敬意を表して、みなさんよりは少し低めですが、高得点の評価をしました。

No.39 8点 罪と罰- フョードル・ドストエフスキー 2009/06/12 11:51
これぞミステリの原点。ポーと2つの系譜をたどって現代の推理小説の形に到達したのでは、と思っています。
老婆を殺害した主人公ラスコーリニコフの心理を描いた倒叙ミステリです。
心理描写は実に巧みで、ストーリーも良く、時代、文化の全く異なる国の話でも違和感なく引き込まれてしまいます。
特に、判事ポルフィーニがラスコーリニコフを心理的に追い詰める場面は読み応えがあります。この場面は「刑事コロンボ」スタイルの原型といえますし、また、予定のない殺人をしてしまったり、善意の人間に嫌疑がかかったりして、犯人が思い悩むところ(勧善懲悪を重視し、犯行自体が読者に共感されないようにしているところ)は、我が国の2時間ドラマ風ミステリの原型であるともいえます。
このサイトで評価するのに少しためらいましたが、思い切って登録してみました。ぜひ感想をお聞かせください。

No.38 6点 白い夏の墓標- 帚木蓬生 2009/06/11 16:55
(少しネタばれあり)
主人公がパリの学会で、旧友が海外で自殺していたと見知らぬ老人から聞かされ、その旧友の墓参りと、その墓の墓守の女性へ封筒を渡してくれとの依頼を受ける。こんな謎が提示され、物語はミステリ感たっぷりに進行します。実は本作、細菌兵器の開発という政治的背景があり、そんな重い雰囲気に包まれた恋愛物語と評することもできるのですが、旧友の死の真相を追うストーリーは、ミステリとして十分に堪能させてくれます。
帚木氏の作品は、冒頭からミステリ要素をたっぷりと出してくれます。しかし、ミステリ作品とは限らないのが氏の特徴です。本作は、まちがいなくミステリだと思います。
本格にしか興味のない方にはお奨めできませんが、広義のミステリなら何でも、という方にはぜひ読んでほしい作家です。決して読みにくくはありません。

No.37 4点 殺人の花客- 森村誠一 2009/06/08 12:54
偶然性に頼りすぎるきらいがあります。それに、氏の多くの作品にいえることですが、登場人物や雰囲気がクールすぎるのが、いまだに抵抗を感じます。
ただ、展開は巧みで読みやすく、森村氏の特徴が十分に出ている作品だと思います。ミステリとしては小粒でしたが、カタセタムというランの花粉の謎は興味深かったですね。

No.36 6点 冷たい密室と博士たち- 森博嗣 2009/06/08 12:26
ごく普通の本格ミステリという感じです。トリックの派手さはありませんが、全体的にバランスのとれた良作品だと思います。また、今まで読んだ森作品は、犀川がニヒルなだけで、探偵としてのやる気が感じられませんでしたが、今回はやる気が出ているのがいいですね。好印象です。
動機については概ね良いのですが、なぜ服部珠子を殺さなければならなかったか、という点だけは気になります。それと、ムダというかアソビというか、ダラダラした感じが本作でもありますね。森氏の遊び心なのでしょうか。

ところで、森氏もこのような典型的な本格作品を書けるのですね。氏は多くのミステリを読んできた結果、奇をてらった理系ミステリしか書けなくなったのではと想像していましたが、これだけ普通の本格を書ければ十分です。真っ向勝負をしてもいいのでは、と感じました。
本作は理系らしくないとの評価ですが、本作のトリックは広い意味で物理的といえます。そもそも、密室殺人なんてものは、ほとんどが物理的、機械的な理系トリックを必要とするわけですから、一風変わった、多くの読者がわからないような(例えば化学)理系トリックを使ったからといって理系ミステリと騒ぐのはおかしいと思います。(そういうことで注目を集めようとする出版社の意図には理解できるのですが。)
とにかく、理系でない読者が理解できない理系知識は、薀蓄等のミステリツールとして利用するだけで十分で、トリックには本作程度の誰もが理解できるものを使うほうが小説として楽しめるように思います。

以上、氏について結論めいたことを書きましたが、まだ3作目なので、えらそうなことはいえませんね。『F』、『笑わない数学者』などを読んでみないといけません。

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臣さん
ひとこと
あいかわらず読書のペースが遅い。かといってじっくり読んでいるわけではない。
好きな作家
採点傾向
平均点: 5.90点   採点数: 655件
採点の多い作家(TOP10)
ジョルジュ・シムノン(14)
東野圭吾(12)
アガサ・クリスティー(12)
松本清張(12)
横溝正史(11)
今野敏(11)
アーサー・コナン・ドイル(11)
連城三紀彦(10)
森村誠一(9)
内田康夫(9)