皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格 ] 大空に消える ヘンリ・ティベット |
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パトリシア・モイーズ | 出版月: 1980年01月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1980年01月 |
早川書房 1980年01月 |
No.1 | 5点 | nukkam | 2015/09/12 10:26 |
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(ネタバレなしです) 1965年発表のヘンリ・ティベットシリーズ第6作の本格派推理小説です。ヘンリの活躍は当然ながらヘンリの妻エミーの存在感もなかなか。エミーの独身時代の思い出話にやきもきしたり、彼女が容疑者になったりとヘンリの心は休まる暇がありません。さらに彼女が行方不明になって誰かに危害を加えられたのではと心配でたまりません。エミーは「沈んだ船員」(1961年)でも行方不明になってますが、その時に冷静沈着に対応したヘンリとはまるで別人です。そしてユニークなのは終盤にヘンリが容疑者を一堂に集めた場面。いよいよ名探偵による謎解き説明かと思ってると意外な展開になりました。ということでプロットは大変面白かったのですが、謎解きとしては少々問題あり。動機はわけわかんないし、トリックメーカータイプの作家でないとはいえあまりに稚拙なトリックには拍子抜けでした。 |