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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ]
SAS/イスタンブール潜水艦消失
SASプリンス・マルコ
ジェラール・ド・ヴィリエ 出版月: 1979年02月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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東京創元社
1979年02月

No.1 5点 mini 2014/02/20 09:59
昨年の追悼特集を続ける、あと2人
昨年10月末にジェラール・ド・ヴィリエが亡くなった、ド・ヴィリエと言えばもちろん”SASプリンス・マルコ”シリーズである、SASは仏語で”殿下”の意、つまりマルコ殿下だね
このシリーズ、全100冊以上にも及ぶ膨大なシリーズだが、大河ロマン的なものでは無く、一話完結的ないわゆる時空を超越したヒーローがあまり歳をとらないタイプのもので、現実の世界的事件などに題材を採ったものも多く、言わばタイムリー時事ノベルって感じだろう

プリンス・マルコは敬称の通り欧州貴族の血筋で、代々伝わる古城の修復費用捻出の為にアメリカCIAの仕事を引き受けている
ここで注目なのはマルコの国籍はアメリカでは無く欧州人なので、アメリカという国家に対する愛国心や忠誠心などは無いのである
あくまでも請負契約なのであって、傭兵のように金の為に働くプロなのだ
ただし傭兵というとマッチョなイメージを抱きがちだろうけど、マルコは基本的に暴力は嫌いで腕っ節も強くは無い、腕力担当はアメリカ海兵隊上がりの2人のゴリラみてえな奴の担当
マルコは欧州貴族の末裔、どこまでも優雅なのである

この「イスタンブール潜水艦消失」はシリーズ第1作で、このシリーズ今回初めて読んだのだが、先入観ほど荒唐無稽な感じは無く、まぁ仏版007といったところか
作者ド・ヴィリエは偏った右翼思想者としても知られるが、たしかにアメリカの冒険小説の方がかえって単純な右翼思想に凝り固まっていない感じがする、トム・クランシーを除けばだが


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