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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ]
歪められた男
ビル・S・バリンジャー 出版月: 2005年07月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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論創社
2005年07月

No.1 5点 2021/02/28 11:12
バリンジャーと言えば『歯と爪』『消された時間』の全編カットバックを駆使した2作しか読んでいない人がかなり多いと思われますが、自分もそうでした。本作は作者最後期のスパイ小説で、上述2作のようなアクロバティックな構成を期待すべきではありません。冒頭の「読書の栞」にも北村薫の、バリンジャーの特質は意外性より「哀しみ」にあるとする意見を引用したりして、本作を読む人にそのことを警告しています。
しかし、実際に読み始めてみると、事故で都合よい期間だけの記憶喪失になり、さらに整形手術で顔が変わって(歪んで)しまった男の一人称で語られるプロットやケイツ少佐の正体は、なんとなく上記2作を思わせる感じもあります。しかし、次から次へと関係者たちが死んでいく展開は、おもしろいとは言えるのですがやはり相当なご都合主義ですし、あいまいな終わり方も今一つぴんと来ませんでした。


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ビル・S・バリンジャー
2006年09月
美しき罠
平均:3.00 / 書評数:1
2005年07月
歪められた男
平均:5.00 / 書評数:1
2002年05月
煙で描いた肖像画
平均:5.60 / 書評数:5
1959年08月
歯と爪
平均:6.30 / 書評数:20
1959年01月
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平均:4.75 / 書評数:4
1958年01月
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