皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ ハードボイルド ] ブルー・ベル 私立探偵バーク |
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アンドリュー・ヴァクス | 出版月: 1990年05月 | 平均: 6.75点 | 書評数: 4件 |
早川書房 1990年05月 |
早川書房 1995年04月 |
No.4 | 7点 | ROM大臣 | 2022/06/16 14:41 |
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ベルは近親相姦で生まれた子供だが、バークと知り合い彼に自分と近い匂いを感じ取って親近感を抱く。やがてなくてはならない存在になった二人に悲劇的な別れが。
アウトローの世界に生きて死ぬと思い定め、バークにすべてを投げ打つ覚悟で愛を傾けるベルのキャラクターが出色。クライマックスは万感胸に迫り、落涙を禁じ得ない。 |
No.3 | 5点 | レッドキング | 2019/02/23 17:10 |
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ローレンス・ブロックの痛いアル中探偵よりは、グッと楽しい生活を持った主人公にホッとする。彼の仲間達と巨大雌犬ペットがまた実によい。これシリーズ物のアニメかドラマにできるんじゃないか。
ところでこの作家、妙に「小児性愛」への憎悪にこだわっているね。なんかあったのかな。 |
No.2 | 7点 | 空 | 2012/08/18 12:11 |
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ヴァクスの代表作と言われる作品なので、期待して読み始め、確かにアウトロー世界の迫力は充分なのですが、うーん。
第1作のフラッド(本作でも回想されています)はバークの依頼人であったわけですが、本作のベルは、バークに事件依頼の連絡はしてくるものの、本来の依頼人に頼まれて電話をかけただけです。それがきっかけでバークと知り合い、関係を深めていくことになります。一方にバークとベルのラブ・ストーリーがあり、もう一方に「幽霊ヴァン」と呼ばれる娼婦連続殺人事件がある、という並行構造になっているわけで、そこが今ひとつのめり込めなかった理由でしょう。 ベルや、バークの仲間たちについての描写が多く、事件そのものはごく単純というところは『フラッド』と同じです。訳者あとがきでも書かれている少年少女に対する虐待のテーマは、本作では中心となる事件よりもベルの過去に強く表れています。 |
No.1 | 8点 | kanamori | 2010/04/11 22:02 |
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「このミス」91年度版の海外部門ベスト3には三つの花が咲いた。
「薔薇の名前」「ブラック・ダリア」に挟まれて第2位に入ったこの作品は、無免許の私立探偵バークとそのファミリーを主人公としたバイオレンス・ハードボイルドの第3作で、著者の代表作です。 シリーズいずれの作品も印象に残る女性が登場しますが、今回の依頼人はストリッパーのブルー・ベル。 少女売春婦を狙う幽霊ヴァンを追って壮絶な戦いが繰り広げられ、それも読みどころに間違いありませんが、悲惨な過去と無垢で純情なブルー・ベルの造形がすばらしく、それゆえにあまりにも哀切なラストシーンが感涙ものでした。まさに名作です。 |