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[ サスペンス ] 真犯人 ケイ・スカーペッタ検屍官 |
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パトリシア・コーンウェル | 出版月: 1993年12月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 3件 |
講談社 1993年12月 |
No.3 | 6点 | 空 | 2020/05/16 22:39 |
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以前に読んだコーンウェルの2作は、邦題が原題の意味を汲んだものになっていましたが、本作は全く違っていて、”Cruel & Unusual”。しかしこの邦題は内容に即しているとはとうてい言えません。
10年近く前に起こった殺人事件で死刑判決を受けた男の処刑が行われる(刑の確定後ずいぶん経ってからなんですね)ところから話は始まります。その過去の事件によく似た状況の殺人事件が処刑当日夜に起こり、さらに続いて起こる殺人では、処刑された男の指紋が発見されるという、ミステリアスな展開です。当然ドイルやフリーマンの作品が思い浮かびますが、真相は全く違った現代的方法をとっています。しかし読んでいる間は登場人物たちの魅力もあって非常におもしろいのですが、振り返ってみるとそんなトリックを弄して捜査を混乱させる必要が全くなく、ただ手袋をしていればいいだけじゃないかと思えてしまうのが、難点です。 |
No.2 | 5点 | 蟷螂の斧 | 2014/04/07 13:18 |
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シリーズ4作目。1作目から読まないと背景(人物関係)が判らないのが欠点(説明が後付)。人物像描写(前回作より数年後?)で、主人公の姪、大学時代の教授の様子・変化は細かく描かれているが、肝心の相棒の刑事と元恋人のことがよくわからない。コンピュータ(指紋システム)の話が冗長であった。全体として死んだ人間の指紋が新たに殺人現場で発見されるという謎で引っ張り過ぎの感。主人公ケイが犯人として疑われる場面は盛り上がるが、真相部分はあっけない幕切れとなる。黒幕的存在は暗示されているので判り易い(動機は不明)が、真犯人の動機・心理などは触れられていないので、すっきり感がなく物足りない。結局次回作?へといった感じになり、単独で読むのはお勧めできない作品ですね。 |
No.1 | 7点 | あびびび | 2010/03/20 17:30 |
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すでに日本で900万部売れていると言われる検屍官シリーズ。そのせいか、ブックオフなどに安値であふれている。
そのシリーズの中で1,2を争う出来と言われるのがこの真犯人との評だったので購入して読んでみた。 検屍官局長のケイが寡黙で強情なため、連続する変死体事件の犯人とマスコミなどに叩かれるが、無二の親友である性格分析官、殺人課刑事らとともに、難事件を解決する。 今では検屍官が活躍するミステリは巷にあふれているが、それでもこの話は濃厚である意味、意外性にも富んでいた。次は「私刑」も読んでみたい。 |