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シャーロット・アームストロング | 出版月: 1990年11月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
東京創元社 1990年11月 |
No.1 | 6点 | 空 | 2016/12/18 00:11 |
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アームストロングを初めて読みました。この作家と言えば、マーガレット・ミラーやヘレン・マクロイ…
しかし本作の巻末解説にも、代表作と言われている『毒薬の小瓶』についてその二人のような「サスペンスは希薄」と書かれていますが、特に本作の印象は全く違います。ミラーやマクロイが、謎をはらんだストーリーで本気で不安感をあおってくれるのに対して、本作は陽気なスリラーであり、伏線はあっても、推理可能な謎として提示されるものは全くありません。何しろ悪役が出てくれば、そいつが悪役だよということはその都度ちゃんと説明してくれるのです。どの豚の貯金箱にメッセージが入っているのか、それがどんなメッセージかなんて謎は、手に入れてみなければわからないこと。最初に訪ねた家族が買った豚が目当てのものだったなんてことは小説構成上当然あり得ない、そんな楽しい作品です。 |