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[ 本格/新本格 ] バスカヴィル館の殺人 探偵遊戯シリーズ |
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高野結史 | 出版月: 2025年01月 | 平均: 4.00点 | 書評数: 1件 |
宝島社 2025年01月 |
No.1 | 4点 | 文生 | 2025/02/05 00:19 |
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孤島に集めた人々を実際に殺してその犯人を当てるリアル犯人当て推理ゲームの第2弾。
前作の『奇岩館の殺人』は犯人役の主人公の反撃などによって当初のシナリオが狂い、運営側がなんとか辻褄を合わせようとしてぐだぐだになっていくところにブラックコメディとしての面白さがあったのですが、2作目で似たようなことをやられてもすでに飽きてしまってさほど面白みを感じられず。もちろん、まったく同じというわけではなく、今作では主人公が運営側に回っているという違いはあります。加えて、ミステリーの仕掛けは前作以上にいろいろ用意されているものの、マンネリ感を覆すには至っていません。そもそも、前作の面白さというのはミステリーの仕掛け云々ではなく、あくまでも毒のある笑いにあったことに改めて気づかされました。そういう意味では、さんざん殺人計画に加担しておいて急に良い人ぶる展開があるのもマイナス要因です。「いやいや、あなたの立ち位置で今さら良い人ぶるのは無理があるでしょ」って感じで。 |