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[ 本格 ]
蛇の形
ミネット・ウォルターズ 出版月: 2004年07月 平均: 6.20点 書評数: 5件

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東京創元社
2004年07月

No.5 5点 ボナンザ 2019/10/02 23:21
取り立てて意外な展開ではないが、それゆえに淡々と残酷な真実を告げていく感があってよかった。

No.4 7点 touko 2011/04/01 22:49
最初の引用からしてミスリードかあ……。
大風呂敷は広げられている時が一番楽しいのね。ちゃんとたたんではいるけれど、ふくらみすぎた期待よりはちょっとしょぼいかも。

ですが、主人公の偏執狂じみた正義漢ぶりに違和感があっただけに、最後の1頁でふにおちる感動は出色です。

No.3 7点 nukkam 2010/12/06 11:07
(ネタバレなしです) 2000年発表のミステリー第7作は主人公の1人称形式で語られる本格派推理小説で、これまでに読んだウォルターズ作品の中では最も本格派推理小説らしさを感じた作品です。とはいえ単純に謎解きを楽しむようなプロットではありません。主人公によって次々に明らかになる恐るべき真実(殺人の謎解きだけではない)は圧倒的というか衝撃的というか...。いやあ舞台となっているグレアム・ロードってまるで魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界ですね(笑)。事件関係者たちも主人公に抵抗します。覚えていないととぼける、威嚇する、嘘をつく、話をそらす...。そんな彼らを主人公がどうやって追い詰めていくのかが本書の見所の1つです。とにかく重苦しくて暗くて劇的で緻密な物語を堪能しました。もっともこういう疲れる作品を読むとウォルターズ作品は当分もういいや、という気分にもなってしまうのですが(笑)。

No.2 5点 あびびび 2010/05/14 16:01
女彫刻家もそうだったが、真相を求める女性(今回は主婦)の追求は並外れていて、厚かましく、やりすぎの感は否めないが、それでも最後の達成感は素晴らしい。

この作家は心理的描写が凄まじく、長編を読むには相当なエネルギーが必要。今回は意外な犯人だったが、驚きより、やっと終った…という読後感。

No.1 7点 kanamori 2010/04/20 21:29
普通の主婦が過去の黒人女性の不審死の真相を追求していくだけのお話。
被害者は周りから疎外された変人だったため、主人公の行動に対して、近隣住民のいやがらせや家族からの非難を受ける。
作者の小説の中では、比較的地味なテーマで筆致も重厚。
何故20年経過して彼女はこの事件の真相究明にこだわるのか?事件の真相もさることながら、この「探偵の動機」が肝で、最後の1ページで明かされるその真相は実に鮮やかです。


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