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[ 本格 ]
間に合わせの埋葬
ABC3部作
C・デイリー・キング 出版月: 2018年04月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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論創社
2018年04月

No.1 5点 nukkam 2018/04/20 09:10
(ネタバレなしです) 1940年発表のABC三部作(出版はCABの順)の最終作となった本格派推理小説で、ミステリー作家としてのキング(1895-1963)はこの後は短編を散発的に発表したのみでした。英語原題が「Bermuda Burial」とあるように舞台は北大西洋のバミューダで、情景描写はそれほどでもありませんがプロットの中でバミューダを選んだ理由づけがしっかりしています。誘拐予告に端を発していますが事件がなかなか起きない展開はやや冗長に感じました。論創社版の巻末解説は不可能犯罪、フェアプレイ、多重解決を期待する読者には不満の残る内容と厳しい論調ですが、確かに殺人事件に関する説明があまりに短くて推理説明として不十分だったりしてますが「いい加減な遺骸」(1937年)のように(トリックの)ひどさが突出しているほどではありません。ロード警視が女性にめろめろになって捜査に冴えがないのが印象的で、探偵役の恋愛を絡めたミステリーの先駆的作品であるE・C・ベントリーの「トレント最後の事件」(1913年)が頭に浮かびました。


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C・デイリー・キング
2018年04月
間に合わせの埋葬
平均:5.00 / 書評数:1
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