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[ 警察小説 ]
風の墓碑銘
女刑事 音道貴子シリーズ
乃南アサ 出版月: 2006年08月 平均: 7.00点 書評数: 1件

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新潮社
2006年08月

新潮社
2009年01月

No.1 7点 E-BANKER 2018/01/03 11:09
2019年。そして平成最後の年となる30年。明けましておめでとうございます。
今年最初の書評ですが、実際に読了したのは昨年末ということで、新年一発目は未読の状態・・・(どうでもいいことですが)。では、今年もよろしくお願いします。

“女刑事 音道貴子シリーズ”の長編。
「凍える牙」以来になる、滝沢刑事との“迷”コンビが復活!
2006年の発表。文庫版で上下分冊の大作。

~貸家だった木造民家の解体現場から白骨死体が発見された。音道貴子は家主の今川篤行から店子の話を聞こうとするが、認知症で要領を得ず収穫のない日々が過ぎていく。そんな矢先、その今川が殺害される・・・。唯一の鍵が消えた。捜査本部が置かれ、刑事たちが召集される。音道の相棒は滝沢保だった! 『凍える牙』の名コンビが再び、謎が謎を呼ぶ難事件に挑む傑作長編ミステリー~

またまた音道貴子である。
葉村晶も好きだが、音道貴子はもっと好きなのだ。
なぜだろう?
健気だからかな?
ついに三十六歳になった貴子。でも寒い冬の日も、暑い夏の日も、靴底をすり減らして歩き回る毎日。
今回は信頼していた先輩にも裏切られ、ついに恋人にまでも・・・
『頑張れ!!』って思うではないか!!

でも、やっぱり女は強いしかなわない。
男ってどこか割り切れないもんだけど、割り切った女ほど強いものはない。
本作でも、並み居る刑事たちを差し置いて、貴子の推理&直感が冴えまくる。
そして、ついに姿を現す鬼畜のような真犯人!
コイツは実にふてぇ野郎だ!!
終章の取調室で、彼女の怒りが爆発する場面こそ、本作の白眉かもしれない。
そして、薄日が差すかのようなラスト・・・
『よかったなぁ・・・』と肩を撫でてやりたいような気分にさせられた。

分かりましたか? 本作の内容?
分からないでしょうねぇ・・・
(本作以来続編が発表されていない! 何とか続編をお願いできないものか! 切に願う)


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乃南アサ
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