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[ ハードボイルド ] 俺のなかの殺し屋 |
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ミッキー・スピレイン | 出版月: 1979年11月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1979年11月 |
No.1 | 6点 | 空 | 2017/10/17 22:34 |
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表題作および『孤独の男』の長めの中編2編が収録されています。
表題作の語り手スカンロンは警部補で、自分が生まれ育った地区で起こった連続殺人の捜査をすることになります。しかし主役が警察官でも警察小説っぽい感じはありません。この作者らしく、いやマイク・ハマーもの以上に、街の雰囲気や住人たちの描き方等まさにハードボイルドです。プロローグにクライマックス直前のシーンを持ってきていて、「わたしは自分自身を殺さねばならないのだ」なんて思わせぶりな表現も出てきます。犯人の意外性はマニアックな本格派作家が考えそうなものですが、伏線不足なのが残念なところ。 もう1編『孤独の男』は、罠にかかって殺人罪で裁判にかけられ、それでもなんとか無罪を勝ち取った元刑事の話です。真相は表題作とは逆にすぐに予想のつくものですが、スピレインらしいハードなおもしろさはさすがでした。 |