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[ サスペンス ]
虹の悲劇
皆川博子 出版月: 1982年01月 平均: 5.00点 書評数: 2件

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徳間書店
1982年01月

徳間書店
1987年01月

柏書房
2020年04月

No.2 5点 虫暮部 2021/12/19 10:34
 二つの話がラストで一つに、と言うのはよくあるパターンだが、本作はかなり強引。それぞれの事件や心理描写は悪くないのに、それを嚙み合わせちゃったせいで首を捻らざるを得ない読後感に。
 なにしろ事件同士はまぁ無関係。その割にバッタバッタと人が死ぬ。“蔓でつながれた小芋” との感慨はなかなかインパクトがあった。
 アイ子の遺体発見時、施錠された玄関の蝶番を外からはずしてドアを開けた、ってそんなドアが普通にあったの?

No.1 5点 nukkam 2017/05/07 01:04
(ネタバレなしです) 1982年発表のサスペンス小説と社会派推理小説のジャンルミックス型です(こういうのを社会派サスペンスと呼ぶのでしょうか?)。祭りに参加した観光客が将棋倒しの群集に押し潰されて死亡します。被害者が事件前から何かに怯えていたことを知ったツアーコンダクターと被害者の息子が調査を始めます。すると場面は大きく変換し、復讐のための殺人を企てる女性(既に1人を殺した模様)が登場してきます。見事に目指す相手を殺害して現場を去りますが後に発見されたのは何と別人の死体です。これは一体どうなっているんだ、殺したはずの相手はどこに行ったのかと(読者と共に)混乱します。もつれにもつれた2つのプロットは絡み合い、戦時中の社会問題を読者に突きつけるという、予想を超越した展開を見せます。複雑な因縁が悲劇の連鎖を生み出すこの物語、一体どこに正義はあったのでしょうか?


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皆川博子
2021年06月
インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー
平均:7.00 / 書評数:1
2016年04月
クロコダイル路地
平均:5.00 / 書評数:1
2013年12月
アルモニカ・ディアボリカ
平均:6.86 / 書評数:7
2013年07月
冬の雅歌
平均:7.00 / 書評数:1
2013年03月
ライダーは闇に消えた
平均:6.00 / 書評数:2
2012年04月
双頭のバビロン
2011年07月
開かせていただき光栄です
平均:7.00 / 書評数:12
2007年11月
倒立する塔の殺人
平均:4.00 / 書評数:2
2007年04月
聖餐城
平均:7.00 / 書評数:1
2006年08月
伯林蝋人形館
平均:7.00 / 書評数:1
2004年09月
薔薇密室
平均:7.00 / 書評数:2
2004年03月
猫舌男爵
平均:7.00 / 書評数:1
1999年10月
鳥少年
平均:4.50 / 書評数:2
1998年11月
結ぶ
平均:7.00 / 書評数:1
1997年10月
死の泉
平均:6.67 / 書評数:3
1991年04月
たまご猫
平均:5.00 / 書評数:1
1990年05月
薔薇忌
平均:6.33 / 書評数:3
1988年08月
聖女の島
平均:6.00 / 書評数:3
1987年08月
花闇
平均:8.00 / 書評数:1
1986年04月
妖かし蔵殺人事件
平均:6.25 / 書評数:4
1986年03月
世阿弥殺人事件
平均:4.00 / 書評数:1
1985年08月
巫女の棲む家
平均:8.00 / 書評数:1
1984年09月
壁-旅芝居殺人事件
平均:6.67 / 書評数:3
1984年07月
相馬野馬追い殺人事件
平均:4.33 / 書評数:3
1984年01月
知床岬殺人事件
平均:5.00 / 書評数:3
1982年09月
霧の悲劇
平均:7.00 / 書評数:1
1982年01月
虹の悲劇
平均:5.00 / 書評数:2
1981年12月
トマト・ゲーム
平均:6.50 / 書評数:2
1979年12月
花の旅 夜の旅
平均:5.50 / 書評数:4