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ミステリの祭典

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塔骨虫さんの登録情報
平均点:7.12点 書評数:8件

プロフィール| 書評

No.8 9点 魍魎の匣
京極夏彦
(2002/08/20 17:35登録)
「今日はこの辺でやめとこう」と思いつつも結局最後まで徹夜して読んだ作品です。
まあ正直な所消失トリックは古い手ですね。でもそんなのはどうでもよいのです。京極作品においてはトリックなんてのは彩りに過ぎず、とにかく彼の作品は単純に「面白い話」なのですから!挿入された怪奇小説、霊能者との対決、そして匣の中での対決と何と見どころのあることよ。怪奇趣味抜群のラストは中々気に入ってます。


No.7 4点 倒錯のロンド
折原一
(2002/08/14 15:43登録)
読んでる間なんか気持ち悪くなるのはこの作品が精神異常物として成功してる証なのだから、別にいいです。
しかし、トリックの方はすでに多くの折原作品をよんでいたので大体見当がついてしまいました。
折原一さんの最大の弱点は彼が叙述トリックの書き手であることが広く知れ渡っていることだと思います。これは叙述トリックものだ、と知っていて読むのと何も知らないで読むのでは結末の驚きが大きく違ってくるのは間違いありません。この作品にしても何も知らないで読めばもっと面白かったでしょうに。叙述トリックは好きですが、「誰が実は誰だった」みたいなのはもううんざりしました。


No.6 10点 斜め屋敷の犯罪
島田荘司
(2002/08/05 13:58登録)
私にとってこの作品は文句のつけようが無いどころか、いくら誉めても飽き足らない傑作です。正統的、物理的トリックでありながら、真相のしっぽも掴めないのは凄い。しかしながら最も私が感心したのはあの大技を成立させるための小技の数々。この奇抜な着想こそ本格推理ですねぇ。


No.5 6点 占星術殺人事件
島田荘司
(2002/08/05 13:40登録)
私も例のマンガを読んだクチでして・・しかもあのマンガじゃこの作品の一番おいしい部分をあっさりばらしちゃってるんですよね。すぐにふてくされる御手洗なんか面白かったのですが、不要な部分も多いなと思いました。


No.4 8点 迷路館の殺人
綾辻行人
(2002/07/31 16:26登録)
この作品のトリックは他の作家も結構、応用して使っているあたり、かなり画期的な新発明だと思うし(ルーツが無いとは断言できないが)、私もかなり驚かされた。しかし、問題なのはやはり動機で、登場人物の意思ではなくあからさまな作者の都合になってしまった所が不満でした。


No.3 6点 水車館の殺人
綾辻行人
(2002/07/31 13:29登録)
何だか古典本格で使われた色んなトリックを掻き集めたようなトリックだ。したがって、犯人はすぐわかった。まあこの作品は解決で明かされる様々な伏線を楽しめばよい。館シリーズの中でも特にクラシックな雰囲気は好き。


No.2 6点 十角館の殺人
綾辻行人
(2002/07/31 13:10登録)
犯人は何となくわかった。しかし、ミスディレクションにはまんまと引っ掛かってしまった。なんせ「ルパン」の愛読者だったもので。しかし、犯人わかるとこのトリックは補足的な物になるのが弱い。伏線なんかも後の館ものと比較するとちょっと不満かな。


No.1 8点
麻耶雄嵩
(2002/07/29 15:06登録)
単に「びっくり」したくて読んでみたのですが     正に「びっくり」してしまいました。         村で起こる殺人に面白味が欠けるのが難点ですが、ラストで明かされた真相には愕然。             久々に「作者の罠に嵌められる」ことの喜びを味わわせてくれました。いやはや、私、この作者を少々見くびっていたようです。                    メルカトル鮎はなぜか経歴が変わってますね。この辺も次回作への伏線だったりして。    

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