| kanamoriさんの登録情報 | |
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| 平均点:5.88点 | 書評数:2516件 |
| No.796 | 7点 | ポオ小説全集3 エドガー・アラン・ポー |
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(2010/07/19 17:45登録) 「東西ミステリーベスト100」海外部門にはエドガー・アラン・ポオの短編が3作入っている。そのうち当全集第3巻収録で最初の推理小説といわれる「モルグ街の殺人」は36位。密室トリックとしてはツッコミどころもあるけど、今読んでも古さを感じない内容でしょう。 なお、第4巻の収録になるが、暗号解読ものの名作「黄金虫」は40位、逆説的な隠し場所トリックの代名詞「盗まれた手紙」は64位だった。 |
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| No.795 | 7点 | 寒い国から帰ってきたスパイ ジョン・ル・カレ |
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(2010/07/19 17:12登録) 東西冷戦時代のドイツを舞台にしたリアリズム・エスピオナージュの傑作。主役はある意味「ベルリンの壁」だろう。 読者サービスに徹したエンタテイメント小説とは対極に位置するような作品なので、重たい文章とシリアスなシーンの連続に、読了後ぐったり疲れてしまった。 |
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| No.794 | 8点 | 暗殺者 ロバート・ラドラム |
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(2010/07/19 16:58登録) 最近で言うと「ダ・ヴィンチ・コード」や「ミレニアム」などの位置づけに近い作品で、陰謀を中心にした総合エンタテイメント小説。 作者の他の作品と違うと思ったのは、主人公のボーンの造形がしっかりと書き込まれているところ。したがって、描かれる陰謀サスペンスに荒唐無稽さはあまり感じられないし、物語にどっぷりと嵌ることができた。 |
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| No.793 | 7点 | エジプト十字架の秘密 エラリイ・クイーン |
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(2010/07/19 16:36登録) 国名シリーズの中では「ギリシァ棺」と並んで、派手な展開をみせる作品。 エジプト十字架の特殊な形状によって、××ネタであることを隠蔽するというアイデアが創作の出発点だったと思われます。 初心者の頃に読んだので、気持よく騙された記憶があります。 |
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| No.792 | 8点 | 笑う警官 マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー |
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(2010/07/19 15:43登録) 「東西ミステリーベスト100」海外編の30位は、大河警察小説シリーズの代表作。 同じ北国でも北海道警ではなくて、ストックホルムが舞台。 全10巻でスウェーデン社会の10年間の変遷を描きながら、マルティン・ベックを始めとする個性豊かな刑事群像が読ませる(次作で大活躍するラーソン刑事がよかったなあ)。 第4作の本書は、冒頭から緊迫した展開を見せ、完成度ではシリーズ随一だと思います。 |
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| No.791 | 6点 | 赤い収穫 ダシール・ハメット |
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(2010/07/19 15:14登録) タイトルが「血の収穫」となっている東京創元社版で読みました。 過激なバイオレンス描写が、硬質で省略の多いハードボイルド文体に合っていて、「マルタの鷹」よりハメットの作風がいくらか分かったような気する。 しかし、発刊当時はともかく、現在では歴史的意義しか感じない作品でした。 |
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| No.790 | 7点 | 初秋 ロバート・B・パーカー |
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(2010/07/19 14:48登録) 私立探偵・スペンサーシリーズの代表作といわれる作品。 ひょんなことから預かった自閉症気味の無気力少年を、私立探偵がハードボイルドの心でもって自立させる物語。 シリーズとしては全くの異色作で、ハードボイルドを超越しているというより、逸脱しているようにも見える。しかし、最後はなかなかの感動ものでした。 |
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| No.789 | 8点 | Xの悲劇 エラリイ・クイーン |
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(2010/07/19 14:18登録) ドルリー・レーン四部作では「Yの悲劇」と人気を分けあう傑作ですが、この2作はテイストがだいぶ異なるので、プロットはそれぞれ別のクイーンが考えたように思えます。 作品の舞台は、「Y」の古典的閉鎖空間と「X」の現代的広域空間で対照的ですし、真犯人の意外性は、「Y」は人物の属性そのものの意外性ですが、本書は物語の状況設定の中で意外性を出そうとしていると思います。 証拠・伏線に関しては、「Y」では明白に提示しその解釈を推理する方式に対して、本書もその傾向が多少あるものの、証拠と明示せずに伏線としておき、解決編でロジカルに提示されているように感じました。 好みでいえば「Y」ですが、パズラーとしては本書のほうが出来がいいのではないでしょうか。 |
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| No.788 | 9点 | ブラウン神父の童心 G・K・チェスタトン |
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(2010/07/18 21:54登録) 本格ミステリの短編集として、その中で使われたアイデアが後のミステリ作家に与えた影響はホームズ譚を凌ぐでしょう。 なにせ、「Xの悲劇」や「ABC殺人事件」もある意味では、本書収録作の追随作品でしかないのですから。 作者は、他の作品でも”逆説=意外性”という命題を徹底して追求していますが、ブラウン神父シリーズが一番ストレートで理解しやすいと思います。 この第1作品集では、「見えない男」や「折れた剣」という有名作品や、「イズレイル・ガウの誉れ」が好みです。 |
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| No.787 | 8点 | さむけ ロス・マクドナルド |
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(2010/07/18 21:34登録) 「東西ミステリーベスト100」海外部門の24位というのは意外と評価が低いですね。 私立探偵のアーチャーが尋問マシーンの如く行動するのは、たしかにハードボイルド小説の形態なんですが、本格ミステリもびっくりの真相が用意されていた。最後の一行はタイトルに呼応して読者を震撼させるものがあります。 事件が現在・過去の3件ある上、いつも通り人物関係が錯綜しているので、途中の交通整理が大変でしたが。 |
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| No.786 | 7点 | わらの女 カトリーヌ・アルレー |
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(2010/07/18 20:52登録) 億万長者の遺産めあてに結婚する女性・ヒルダガルデが主人公ですが、いわゆる悪女ものではないですね。 主要登場人物は3人しかおらず、タイトルから大凡のプロットが読めるのが難点ですが、花嫁募集広告に応募する際の手紙文などから覗える30代女性の造形は、いかにもフランス人女性作家が書いたサスペンスという印象でした。 |
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| No.785 | 8点 | グリーン家殺人事件 S・S・ヴァン・ダイン |
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(2010/07/18 18:17登録) 「東西ミステリーベスト100」海外編の22位に入った本書は、館ミステリの代表格として、戦後の日本ミステリ界に与えた影響は甚大でしょう。 「そして(犯人以外)誰もいなくなった」と揶揄されるように、フーダニットとしては大きな欠点もありますが、次々と殺人事件が発生し家人が少なくなるにつれ、屋敷を蔽う陰惨な雰囲気とスリルが増殖していく所は、いまでも読み応え充分だと思います。 |
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| No.784 | 6点 | 高い砦 デズモンド・バグリイ |
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(2010/07/18 18:01登録) 正統派の冒険小説。 山中に墜落した飛行機の生き残りの乗客と、ある武闘集団の戦いを描いているだけですが、いわば素人集団VSプロ集団という構図が面白い。乗客側の専門分野を駆使した反撃、とくに古代の投石機を再現した武器などが印象に残っています。 |
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| No.783 | 6点 | マルタの鷹 ダシール・ハメット |
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(2010/07/18 17:48登録) 私立探偵を主人公としたハードボイルドという点と、「マルタの鷹」の争奪戦というプロットがちょっとミスマッチだという印象。 文体は新しいのに、物語が旧いタイプの小説と言う感じです。 主人公にもあまり魅力を感じなかった。 |
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| No.782 | 7点 | 興奮 ディック・フランシス |
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(2010/07/18 17:26登録) 「東西ミステリーベスト100」海外編の19位は、英国スリラーで競馬シリーズの代表作。 ミステリ趣向として、ある小道具を使った不正レースのトリックは推理クイズ本などで有名になってしまいましたが、テーマはいつもどおりで、男の不屈の精神。 今回の主人公は純粋な巻き込まれ型でないのが不満点ですが、一旦屈服した男の再生の物語はやはり読ませます。 |
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| No.781 | 8点 | 赤毛のレドメイン家 イーデン・フィルポッツ |
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(2010/07/18 17:10登録) この作品も読了時の感動と現在の客観的評価の狭間で揺れる微妙な立ち位置の古典本格ミステリ。 レドメイン家兄弟を被害者とする連続殺人のプロットは、真相が透けて見えるのですが、登場人物の造形(特に真犯人)や中心となる舞台の一つ、イタリアのコモ湖畔の情景描写など、非常に文芸臭が漂い印象に残っています。 |
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| No.780 | 7点 | 死の接吻 アイラ・レヴィン |
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(2010/07/18 16:54登録) 「アメリカの悲劇」をテーマをしたこういったサスペンスは当時としてもそれほど斬新さを感じなかったと思いますが、三部構成でそれぞれ視点を変えて、物語の様相を一変させるスタイルが目新しかった。 もはや、新本格以降の読者が読んで、感心するようなプロットではないと思いますが。 |
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| No.779 | 8点 | 黄色い部屋の謎 ガストン・ルルー |
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(2010/07/18 16:40登録) 現在読むとどうか、という思いもありますが、書かれた時代を考慮すると、この密室事件の謎とトリックは非常によく出来ていると思います。人間消失のトリックと意外な犯人は中学生が読んでもミエミエでしたが。 物語は終決していないのですが、続編の「黒衣婦人の香り」をどれだけの人が読んでいるだろうか。 |
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| No.778 | 7点 | さらば愛しき女よ レイモンド・チャンドラー |
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(2010/07/18 16:29登録) 「東西ミステリーベスト100」海外部門の13位は、再び私立探偵フィリップ・マーロウの登場。 前科者・大鹿マロイのある女性への愚直の愛というテーマは覚えていますが、印象に残る場面とかセリフはあまり覚えていない。 ただ、哀切すぎるラストシーンは印象的だった。 |
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| No.777 | 7点 | ジャッカルの日 フレデリック・フォーサイス |
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(2010/07/17 21:29登録) 「フォーサイス、見てきたような嘘を書き」という川柳まで出るほど、ドキュメンタリー風サスペンスで一世風靡した作者ですが、後年発表された近未来風IFポリティカル小説は社会性を持たせた分、風化も早かったようです。 本書は、現代史を題材にしたサスペンスのためか、今読んでも古さはそう感じません。しかし、ベスト12位というのは現在ではありえないでしょうね。 |
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