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ミステリの祭典

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ロビンさんの登録情報
平均点:6.56点 書評数:130件

プロフィール| 書評

No.10 3点 虚無への供物
中井英夫
(2008/09/07 19:07登録)
読後に、実際に起こった事件から着想を得たということを知り、「犯人の御見物衆に対する指摘」の意味が分かった。アンチってこういうことですか。
古典のわりには読みやすいという感想が多いが、現代っ子の自分には言葉も世界観も、登場人物たちが次々と披露する見当違いの迷推理も、ほぼ理解できませんでした。
ただ、最後の最後にようやく明かされる真相だけが唯一論理的だったので、それが救いです。

ちなみに久生は大嫌いです。


No.9 9点 プレーグ・コートの殺人
カーター・ディクスン
(2008/09/04 15:47登録)
あり得ない!と、メインの密室トリックが解明されたときは思わず心の声で叫んでしまった。こういう現代人の常識って、古典ミステリーを読むときは邪魔な存在なんです。すごくトリッキーだと思いました。
他にも様々なトリックが随所に連発。死体入れ替わりや、特に二重の共犯という仕掛けが個人的にはグッド。

毎度のごとく、事件の裏で起こっていた出来事が複雑に絡み合って、不可能犯罪をより不可能犯罪に仕立てている。こういった、フーダニット物にはない物語としての面白さも、カーの好きなところです。


No.8 1点 そして二人だけになった
森博嗣
(2008/09/02 22:53登録)
交互に視点が変わっていたので、これは何か叙述トリックが仕掛けられているなと思ったら……まんま「あの作品」と同じトリックじゃん。

ラストも最早どうでもいいです。


No.7 7点 魔女の隠れ家
ジョン・ディクスン・カー
(2008/09/02 13:12登録)
オカルト風味の雰囲気や、偶然や他人のちょっとした行動が事件を複雑にするというカーらしいトリック。
ただ、登場人物も少なく極めてシンプルなプロットだったため、分かりやす過ぎた。まあ、犯人は意外な人物だったんですけど。ちゃんと伏線もあったし。

ラストはできれば、フェル博士の推理ショーで解決して欲しかったなあ。


No.6 6点 不連続殺人事件
坂口安吾
(2008/08/28 22:57登録)
あまりにも多い登場人物、読解困難な会話、ごちゃごちゃした館の見取り図。つい不平を並べてしまったけど、そんなことはどうでもよくなるくらいトリックは秀逸……だったら良かったんですけど。
ある些細な事象に対する、人間心理的に考えるホワイも、完全に納得できるものではない。「そういうことだってあり得る」と思わずにはいられない。二つの出来事を比べてみて初めて見えてくる違和感には、なるほどと思えるんだけど。

それに、いくらフィクションとはいえ、男尊女卑や人格侵害の言動(中にはトリックの伏線も含まれてはいたが)のオンパレード、殺人が起きているのに冗談を言って笑いあう無能な警察と容疑者たち。正直、終始腹が立ったままでした。(それも時代性なのか?)


No.5 6点 生ける屍の死
山口雅也
(2008/08/28 03:43登録)
ホロリとくるラストは良かったんですけどねえ。
「何故、死者が蘇る世界で殺人が行われるのか?」に対する論理も、結局はアレですか。まるで後期クイーンのようでちょっと……。
それに、蘇っても時間が経てば結局は再び死ぬことになるのなら、↑の命題もあまり意味を成していないのでは?


No.4 9点 異邦の騎士
島田荘司
(2008/08/27 04:24登録)
いやあ、感動!何も前情報がない状態で読んでよかった。

島田さんらしいトリック小説かと思いきや、記憶を失った主人公のサスペンス物語。途中からそう割り切って読んでいたので、御手洗の推理に驚き。やっぱりド本格。

でもこの作品の評価は、やっぱり小説としての部分にあるかと。『長いお別れ』でのマーロウとレノックスを彷彿とさせられた、主人公と御手洗の関係性。もしかして、あの人だったらいいなと読んでいたら、あの人でした。


No.3 8点 星降り山荘の殺人
倉知淳
(2008/08/24 21:20登録)
いやあ、良かったです笑
一応「新本格」作品なのであそこの文章は疑ってたんですけど、てっきりあのシーンのもう一人のほうを探偵役だと思い、登場人物表を見たら名前が載っていない。ってことは、探偵役は素直に彼なのか……。と信じてしまった。「見破ったつもりが騙されていた」という一番「やられた!」なパターンでした。

ヤカンと糸のロジックも素晴らしかったです。一つの些細な点から緻密な論理を繰り広げていく。トリックよりもロジック派の人間には楽しめました。
ただ、探偵役が交代してからはロジックの切れがいまいち。なのでちょい減点です。


No.2 6点 『クロック城』殺人事件
北山猛邦
(2008/08/24 20:54登録)
正にメフィストといった作品。
トリックに関しては、あの時計の存在が終始引っかかっていたため、閃いてしまった。それよりも、作中ほとんど問題にされていなかった首切りのホワイのほうが面白かったです。

だけど、ミステリーとファンタジーの世界観が綺麗に融合できていない点が残念。
「真夜中の鍵」と「スキップマン」って一体なんだったんだ!?


No.1 4点 笑わない数学者
森博嗣
(2008/08/20 23:38登録)
要はメタ作品、ってことでいいのかな?

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