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ミステリの祭典

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ずっとあなたが好きでした

作家 歌野晶午
出版日2014年10月
平均点6.17点
書評数6人

No.6 8点 ミステリーオタク
(2020/01/30 20:53登録)
本書を今後読むかもしれない人は、以下読まない方が宜しいかと。

13のストーリーが収録された短編集だが、10作目までは読みながら「とにかく長い」「そんなネタでこんなにダラダラ引っ張るなよ」「こんなんでポケットにも入りにくい分厚い文庫にすんじゃねえ」・・・・・
全て恋愛絡みだが、訓話っぽい御託も入ってたりするし、『正月十一日、鏡殺し』のような血も涙もない残酷さは微塵もなく、「晶ちゃんも歳をとったのかな~」と少し淋しさすら感じてくる。
例外的に第5話「ドレスと留袖」は秀作ミステリーと感じたが、表題作などは最後の一行まで騙された読者がどれほどいるのだろう。
全く意味不明あるいは意図不明の作品もある。

し・か・し、第11話「女!」のラストで「ん!?☆」と来る。
そして最後の2話。本書のタイトルの意味が分かった気にさせられた上で、更に裏切られる。

やはり歌野は晶午であった。(何のこっちゃ)

No.5 4点 虫暮部
(2018/07/30 10:37登録)
 どれもこれも中途半端なところでぶった切ったような結末なのはどういうことか。“大きなパズルのピース”としての役割に傾注し過ぎで、個々の短編としての純粋な満足度がいまひとつ。その割に分厚いので読み進めるのがちょっときつかった。
 私の場合は、「匿名で恋をして」“ロレッタ”の由来が推測出来たので、次の「舞姫」を読んだところで全体の仕掛けがなんとなく見えた。収録順に一考の余地あり?

No.4 5点 makomako
(2018/02/24 20:56登録)
こんな表題で歌野氏の作品なのですから、きっとすごいどんでん返しがあるのだろう、と思って読みました。当然単なる恋愛小説のわけないよね。
それにしても連作というにはあまりにつながりがなさそうなお話が並んでいるので、どうなることかと心配もしました。
最後はやっぱりといった感じでしたね。あんまり驚くことはなかった。
それにしても長いなあ。
好きな話もあるが、はっきり言って興味なさそうな話も結構ある。
連作と信じていなければ途中で放り出していたかも。
私としてはもうちょっと短くしてほしかった。

No.3 5点 yoshi
(2015/03/12 16:36登録)
kanamoriさんの
「いくつになっても男は男。どいつもこいつもみな一緒w」
という言葉を帯に使うべきだと思う。

No.2 7点 まさむね
(2014/12/28 22:37登録)
 恋愛小説短編集。って言いながら歌野氏だからなぁ…と念頭に置きながら読み進めますと,やっぱり表題作や「舞姫」のような捻りの効いた作品もありつつ,あれ?純粋な恋愛小説もあるし,ははぁ,今回はこういった雑多感を楽しむ趣向なのかねぇ…などと結構中だるみを感じた頃に…ねぇ。
 スラスラ読ませつつも結構な分厚さ。ソコも狙いなのでしょうが,なるほどねぇ。ははぁ,なるほどねぇ。

No.1 8点 kanamori
(2014/10/26 18:31登録)
「葉桜~」に比肩し得る、歌野晶午の新たな代表作!--------というような、ミステリ系のブログやその筋の方々のTwitterの感想をよく見かけたので、目いっぱいハードルを上げて読みましたw

流行りの言い回しだと、”恋愛小説集に擬態した〇〇ミステリ”で、600ページに近い分量に13編の様々な形の恋愛話が収められています。すっきりした文章なので、長尺のわりには読みやすく、また一気に読んだほうが良いように思います。
内容は、美少女転校生に初恋する小学5年生、年齢を偽りバイトに励む中学生、ラジオの告白番組を利用しようとする高校生、演劇サークルの先輩女性に惑わされる大学生、パリでヌードダンサーと同棲する新米会社員、ネット掲示版で知り合った女性に恋する中堅会社員、集団自殺寸前にメンバーの女性に惚れる中年男、ビラ配りの仕事中に美魔女に魅せられる落ちぶれた初老の男などなど、主人公の年齢はバラバラですが、やはり何歳になっても男は男、どいつもこいつも皆いっしょですねw
純粋な恋愛小説もありますが、ミステリ趣向やオチが施された作品のなかでは、第1話の表題作と、「舞姫」、そして最終話の「散る花、咲く花」の3編がとくに印象に残りました。

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