home

ミステリの祭典

login
天使はモップを持って
清掃員探偵キリコシリーズ

作家 近藤史恵
出版日2003年03月
平均点5.14点
書評数7人

No.7 5点 まさむね
(2022/08/23 20:34登録)
 連作短編集。女性視点でのお話が多く、好き嫌いは分かれそう。個人的には、若くお洒落な清掃人キリコと、社会人1年生の大介のキャラもよく、二人の会話も楽しめました。でも、ミステリとしては薄味か。
 最終話「史上最悪のヒーロー」で、短編集として一応の区切りはついているのだけれど、何と続編もあるようですね。そのうち読んでみようかな。

No.6 6点 人並由真
(2020/01/31 04:43登録)
(ネタバレなし)
 忙しくて長編が読めない日のミステリ中毒者を慰めようと手に取っていた、就寝前にチビチビ読むための連作短編集。
 日常の謎ベースの仕様だが、違和感のない仕上げで連作の中に殺人事件の謎まで織り込み、バランスの良いバラエティ感が心地よい一冊だった。
 ある一編では、大好きな渡辺多恵子先生の少女コミック『ファミリー』の某エピソードを思い出す。ベスト編は『ロッカールームのひよこ』あたりか。
 なお、こういう形質だからこそ可能な、フツーの連作謎解きミステリではできない(とてもやりにくい)犯人の設定を、ある話で用意していた趣向も印象深い。

 しかしラストの話はまんまとダマされた(笑・汗)。おかげでおそろしく、読み終えた今でも後を引いている。というわけでシリーズの続編も、そのうちに読んでみたい。

No.5 5点 nukkam
(2015/08/22 07:58登録)
(ネタバレなしです) 1997年から2001年にかけて発表された短編をまとめて2003年に出版された連作短編集です。場違いなファッションに身を包んだ若き清掃作業員キリコがオフィスを騒がす事件の謎を次々に解いていきます。殺人事件を扱った作品もありますがほとんどは小犯罪レベルで、中には犯罪一歩手前で終わったような作品もあります。ハッピーエンドの作品ばかりではなく、またキリコ以外の人物が謎解きに成功する作品もあったりと意外と多面的です。一応は本格派推理小説にジャンル分けできますが、それほど論理的な推理が披露されるわけではないので解決に唐突感があります。最後に収められた「史上最悪のヒーロー」(これはミステリーでさえありませんが)で物語として一つの締めくくりを迎えますが、人気があったのかこのシリーズは続編が書かれるようになりました。

No.4 5点 makomako
(2014/09/23 08:20登録)
 話が軽いのですらすら読めるが、特別に面白かったり感動したりというものではないようです。
 ビル掃除はほとんどおばさんがやっているものと思っていたので、こんな設定はびっくりするとともに何となく違和感があります(私が古いのかもしれませんが)。
 でもこのお話を読むうえでは許せてしまう範囲でしたが、主人公の大介の優柔不断さと、女性目線からのストーリー展開がどうもなじめませんでした。

No.3 6点 itokin
(2011/03/10 09:16登録)
どんな環境でもミステリーが発生し、本が書けるという見本の作品です。さらっとして読みやすいが、それ以上はそれ以上は設定上望めないか。

No.2 3点 江守森江
(2009/08/01 17:20登録)
以前テレビ朝日で放送のドラマ「モップガール」に似た設定、しかも「モップガール」が海外ドラマ「トゥルー・コーリング」(詳細不明)のモロパクリ問題でDVD化&キー局で再放送されない。
この作品の書かれた時期と海外ドラマの放映時期が気になる(面倒くさいから調べない)
偶々、図書館の棚で見つけて棚の前で小一時間立ち読みして読了した。
その程度の軽い読み物で印象が薄い。

No.1 6点 なの
(2004/09/18 18:13登録)
近藤史恵さんの作品を初めて読みました。
『日常の謎』系の作品は好きですので、楽しく読むことが出来ました。
しかし、人の心の歪みが産み出す事件・・・の割にはちょっとおとなしい感じもします。
良くも悪くも読み易いあっさり風味ですね。
まぁ、そう考えるのは西澤氏や若竹さんの作品を読み過ぎた所為かも知れませんが(笑)
ラストは流石に予想できましたが、オッケーです。

7レコード表示中です 書評