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ミステリの祭典

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増加博士の事件簿
増加博士シリーズ

作家 二階堂黎人
出版日2012年05月
平均点2.60点
書評数5人

No.5 2点 モグラの対義語はモゲラ
(2021/05/28 01:01登録)
ショートショート集なので多くを求めるのは間違いなのかもしれないのだが、あまり人に薦められる作品では無かった。

ダイイングメッセージ系が多く、それも結構強引なものが大半であまり面白くなかったし、しかしダイイングメッセージで統一されているわけではなかったので、「次のを当てよう」というモチベーションも湧かなかった。そしてダイイングメッセージ以外のもすぐ看破できるものであったり強引な物であったりと、ミステリとして楽しんで読めるものではなかった。

せめてキャラ以外にもう一つ統一感が欲しいなあ。

No.4 3点 nukkam
(2020/12/17 23:11登録)
(ネタバレなしです) 2012年発表の増加博士シリーズ第2短編集は何と全部がショート・ショートという珍品で、250ページ程度の講談社文庫版に27作品が収められています。ショート・ショートづくしの本格派推理小説というと18作品を収めたエラリ・クイーンの「クイーン検察局(1953年)ぐらいしか私は思い浮かびません(但しクイーン作品には1編だけ普通サイズの短編「ライツヴィルの強盗」が混ざってますが)。ショート・ショートゆえに謎解きの完成度に期待をかけるのは間違いなのかもしれませんが、それにしてもダイイング・メッセージの謎解きが揃いも揃って「感想を考えるのも嫌になる」レベルです。そういった作品が全体の約4割を占めているのを多いか少ないかは意見が分かれるかもしれませんが、私は十分にうんざりしてしましました。トリック挑戦の作品も一足飛びにこうすればできるよという説明だけが多いです。クイーン作品も凡作が少なくありませんが本書よりは読者への推理説明が丁寧でした。本書は増加博士(と作者)の自己満足だけが目立っています。

No.3 3点 名探偵ジャパン
(2019/06/06 22:58登録)
収録作品のほとんどが、ダイイング・メッセージのこじつけクイズです。これだけの数をこなすとなると、こうなるのも仕方ないのかなと思いましたが、初出一覧を見ると、掲載されていた雑誌(?)は季刊で、つまり単純に考えて一本書くのに三ヵ月の猶予があったということです。これが一週間に一本、くらいのペースであれば、このクオリティに落ち着くのもやむなしと思えたのですが。三ヵ月考えて(もちろん別の仕事もあったのでしょうが)これはどうなの? というものばかりでした。

No.2 3点 メルカトル
(2019/05/17 22:10登録)
半分に千切られたトランプ、血染めの五芒星、握られた釣り餌、口の中の割れた茶碗、鼻の穴に突っ込まれた指…凶悪事件現場に遺されたあまりに不可解なダイイング・メッセージ。その真相に巨漢の名探偵・増加博士と痩身の羽鳥警部のでこぼこコンビが挑む!不可能犯罪、トリック、ユーモア、そしてウンチクがたっぷりと詰まった“頭脳刺激”系ミステリー誕生。
『BOOK』データベースより。

基本的にワンアイディアでお手軽に出来上がったショートショートの作品集。
それにしてもダイイングメッセージ物が多いですねえ。しかも、どれもこじ付けやダジャレみたいな感じのばかりで、総じて脱力系です。フェル博士をモデルにした増加博士なのに密室は僅かで、全く楽しめません。買う前にせめてAmazonでレビューを確認すれば良かった、失敗でした。ブックオフで100円だったから、まあいいか。でも時間の無駄遣いでした。
はっきり言って、やっつけ仕事感が半端ないですね。ちょっと頭を捻れば素人でも書けそうなものばかりで、これが二階堂黎人の作品集かと疑わしさすら覚えます。唯一面白かったのは『人工衛星の殺人』くらいでした。

No.1 2点 まさむね
(2012/08/11 09:19登録)
 二階堂氏としては初と思われる,ショート・ショート集。
 正直,決してオススメできません。いくらパズル雑誌の依頼に基づく作品とはいえ,これはないだろう…って感じです。「頭脳刺激系ミステリー」って言われてもなぁ。

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