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ミステリの祭典

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真夜中の探偵
ソラシリーズ

作家 有栖川有栖
出版日2011年09月
平均点5.00点
書評数9人

No.9 5点 HORNET
(2017/09/16 11:06登録)
 北海道が「日ノ本共和国」となり日本と対立し、警察の締め付けの中、探偵行為が違法とされた世界設定での、空閑純(ソラ)シリーズ第2作。

 探偵行為により投獄された父親を案じながら、失踪した母親の行方を追うソラは、依頼者と探偵との仲介役を務めていた男、押井照雅に会う。押井のもとで母親の最後の依頼について情報を得、母親捜索に向かおうと考えていたソラだったが、そんな折に押井邸に出入りしていた元探偵・砂家兵司が殺害される事件が起こる。
 砂家は、水を満たした棺のような木箱に密封され、溺死させられていた。なんのためにそのような方法で殺害されたのか?犯人は誰なのか?探偵をめざすことを決意したソラは、推理を巡らせる―。

 有栖川作品らしい、トリック解明に主を置いたオーソドックスなミステリ。トリックは看破できたが、犯人・動機は後出しの感があったので、分かりようがないかなぁ。でもまあ、中編レベルの長さで、サクサク読めるのでそれほど重厚な仕掛けでなくても満足できた。

No.8 5点 測量ボ-イ
(2014/04/02 19:05登録)
もう一つ話しに入っていきにくく、読後の印象が薄い作品。
トリックはユニ-クですが、現場の状況に図を全くいれて
いないので推理はやりにくかったです。

No.7 7点 虫暮部
(2012/08/08 16:10登録)
 ミステリとしてよりも、主人公の成長物語として、また架空の社会を描いた幻想味のないファンタジーとして、楽しみました。

No.6 6点 スパイラルライフ
(2012/02/16 15:13登録)
複数刊シリーズの二作目。
ストーリー進行と短編には丁度よいトリックを合わせたので中長編規模になっています。
ライトノベル好きな方は、ミステリーも楽しめて良い一冊かも。
個人的には、学生アリスシリーズの短編として読みたいトリックでした。キャラ像が作りかけなのもあり、単作としては物足りない。キャラの魅力を担保にした面白さはミステリーが好きな方は十分要件でしかないですよね。

とはいえ、乙一とか結構好きなので私は満点してます。次作、『論理爆弾』に期待。


ソラ(主人公)は、マリアに似てます。

No.5 4点 こう
(2012/02/10 00:03登録)
 前作は青春ミステリ的な楽しみもありましたが今作はストーリーはどんよりしていますし主人公がかわいげなく描かれているため共感しづらいです。トリックも感心するほどのものではありませんでした。伏線の回収のためストーリーは続いて行くんでしょうけど次回作を読むかは検討中です。もう少し明るいストーリーが希望です。

No.4 3点 白い風
(2011/11/18 22:27登録)
シリーズの2作目だったんだね。
それを知らずに読んだのが、悪かったんだけど、連ドラの第3話あたりを見た感じでしっくりこなかった。
それに主人公の空閑純を筆頭に誰も共感できる人物も居なかった。
この後も続くらしいけど、多分このシリーズはもう読まないと思うな。

No.3 5点 まさむね
(2011/10/27 22:05登録)
 北海道が分離独立し,私的探偵行為が厳禁とされている「日本」を舞台としたシリーズの続編。前作「闇の喇叭」を読んでからの方が,世界観に入りやすいと思います。
 で,この世界観,私にはそれほど魅力を感じないのです。特に「北海道」の設定はどう関係するのか?・・・と疑問に思っていたら,終末でその意図が判明。情報チョイ出し方式ですか。シリーズ全体の評価については,次回作以降を待つしかなさそうですねぇ。個人的には,現時点でのシリーズ評価は決して高くないので,今後の爆発に期待します。
 で,この作品自体の,ミステリとしての評価は,有栖川氏に期待するレベルからすれば,中の下といった印象です。

No.2 5点 makomako
(2011/10/17 19:09登録)
 どうもこのシリーズは余り面白くない。長いお話になるようなのでこれだけでは解決していないところが沢山あるが、これから読み進んでいこうという気になりにくいなあ。有栖川氏の小説は登場人物とトリックそれにかすかに臭う文学性に惹かれるのだが、本作品はトリックがいただけない。
以下ネタバレ気味。

 こんな大きな木箱で水も漏れないようなものを作れるなら犯人は間違いなく木材をあつかっている腕利きの職人でしょう。他人に依頼はしていないようだから自分で作ったんですよ。それに相当する人物は残念ながら登場していない。ああ無理だ。
さらにこれがとても丈夫なんだなあ。水が入っていたらすごく重いよ。このトリック絶対無理。
 作者が殻を破って大きく広がりたいのは分かるのだが、残念ながら成功しているとは言いがたい。ごひいきの作家さんなのでちょっと辛口となったかもしれないけど、こういった作品を書く時間があるのならぜひ学生アリスシリーズの続きを書いてほしいのだが。

No.1 5点 kanamori
(2011/10/09 23:12登録)
北海道が独立し敵対国となっている”もう一つの日本”を舞台にしたシリーズの第2弾。

前作「闇の喇叭」で作品世界を構築し、本書で物語が大きく動くのかと思っていましたが、”禁じられた私的探偵行為”というテーマの周辺で物語がグルグル空回りしているだけのように感じた。長期のシリーズ化を考えているためか、いくつかの伏線が未回収になっているため、これ単品で評価するのは難しいが。
本格ミステリとしても、ネタであるアリバイ・トリックの原理が前作と似ており面白味がなかった。

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