黄金色の祈り |
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作家 | 西澤保彦 |
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出版日 | 1999年03月 |
平均点 | 6.33点 |
書評数 | 12人 |
No.12 | 4点 | ミステリ初心者 | |
(2019/06/01 06:23登録) ネタバレをしています。 ちょっと好みではない作品でした(笑)。 主人公の半生が書かれていますが、少々嫌な奴で、興味を持てませんでした… ここいる??っていうページも多かったです。教子さんにしても、何がしたかったのかよくわからず…(性格のいい奴しかみとめないというわけではありません)。 自分は、音楽の知識がまるでなく、楽器の名称が出るたびにyoutubeで見てみました。が、意味がなかったような気もしました(笑) 推理小説としてみた場合も、あまり好みではありません。読み始めから、"僕"の主観がなにか隠しているが、文として嘘を書いていないような、叙述特有の臭いがぷんぷんしていました。さらに、そういう類の小説にありがちな、"部分的な要素は隠してはいるが、主観(犯人)自身も事件の全体像を把握していない"や"偶然が絡む"のはパターンとしてよく見るし、マンネリしています。最初に"僕"が盗んだアルトサキソフォン?の事柄ははっきりとは書かず、"僕"のトランペット盗難は犯人以外の仕業、殺人は偶然(ほぼ事故死)と、私が好みではない要素がてんこ盛りでした。似た作品を見たことがありますが、そちらのほうがハイレベルだったことも、この小説がイマイチに感じてしまう一因かもしれません。 もしかしたら、私の頭がパープリンのせいで、この小説特有の大トリックを見逃していたら大変申し訳ありません。 |
No.11 | 6点 | E | |
(2010/09/11 19:50登録) 事件の謎というより一種の自叙伝じゃないか?と思う作品だった。最後まで後味の悪いものだったが、主人公の心理など妙なリアリティがありました; |
No.10 | 8点 | spam-musubi | |
(2008/08/11 13:50登録) 恥ずかしいほどの自意識過剰→勘違い→自己嫌悪の無間地獄。 あまりの痛々しさに、「何これ?オレの自伝?」と思ってしまった。 男子中高生なんて、バカで単純で、自意識過剰で、自己評価は高くて、 どうしようもない生き物である、ということを久しぶりに思い出した。 この主人公、大好きだ。 女性はこの主人公には感情移入できないのではないかなぁ… ※2011/4/24再読 この主人公は、エンディングの段階でも何も進歩していないと思う。そーいうヤツだ。 教子さんのラストのセリフに対しても、「ラッキー。やっぱりオレっていけてるのか」 くらい思ってそう。教子さん、甘やかさないほうがいいよ、ホントに。 |
No.9 | 9点 | dei | |
(2008/07/22 21:41登録) 重い 主人公と感情移入すればするほど重くなる |
No.8 | 4点 | ナオキ | |
(2005/06/22 17:00登録) この主人公のことは、最後まで好きになれなかった。 自己欺瞞、自己欺瞞っていい加減にして欲しかった。リアルかもしれないけど、別にそんなリアルなお話を読みたいわけじゃない。 教子さんは、どうしてこんなに主人公に構うのだろうか。恐らく、主人公の人格を最も早いときから最も良く理解していたのは教子さんだっただろう。放っておけば良かったのに。 ラストも何か切ないし、ちょっと不条理だ。 教子さんは、主人公に一体何を求めたのだろうか。 バックの黄金色の夕焼けだけが美しい・・・ |
No.7 | 9点 | Q | |
(2005/04/21 19:47登録) 太宰が『人間失格』を書いたように 西澤も書いた……。 そう思わせるのが最大のミスリードなのかも。 |
No.6 | 6点 | しゃんテン | |
(2004/07/05 16:40登録) 全編を覆うものは、後悔。 「過去の僕は傲慢で思いやりがなく人に迷惑ばかりかけていておまけにそのことに気づかず格好をつけて、人を恨み妬み…。そういった傾向が歳をエルにつれてますます強くなっていく…」 という内容のことが延々と語られる。嫌悪感を感じさせる。そして、読み進みにつれて嫌悪感が増していく。 痛々しさを感じるが故に、嫌悪感を感じる。中学生のパート辺りでは「何だこんな程度なら誰にでもあるよな」という笑って澄ますことが出来るレベルで描かれているのだが、ページを読み進むにつれ、主人公が成長していくにつれ、語り手が自分自身を見る目がさらに厳しくなっているように感じられる。嫌悪感を感じるのに、読みすすめてしまう。 今まで読んできた西沢さんの作風とは大分違うな、と。でも、たまにはこんなのもいいかな、と思う。 |
No.5 | 8点 | バファックス | |
(2004/07/03 00:21登録) 読んだ人の状況によると思いますけど、私は自分が自意識的にかなり恥ずかしい状況のときに呼んでしまって、ああもう、恥ずかしさで、食中毒に似た症状になりましたよ。その辺、自分がだめな人間だと思っている人に読んでほしい。もっと別の、さらにひどく、本質的なところで、だめさ加減が見えてくると、私は思う。 |
No.4 | 7点 | 春雨食い | |
(2003/10/26 01:40登録) 謎は置いといて、置いてちゃダメですけど。主人公の劣等感やプライドが痛いくらいに伝わってきた。忘れられない話です、僕にとって。 久しぶりに西澤さんのクールネスが見れてよかったです。 |
No.3 | 4点 | 流破 | |
(2002/09/03 16:31登録) ミステリとしてはそれほど評価できない。ただ主観と客観を考えさせられた。 |
No.2 | 5点 | KANNO | |
(2002/04/14 22:55登録) 痛い。ただひたすらに、痛い。そして、うすら寂しい。青春小説でしょうか。ミステリーとは、ちょっと趣が違う気が・・・? |
No.1 | 6点 | 葉 | |
(2001/04/25 03:06登録) 重いし痛い。 ミステリ度は低めだけど「青春の物語」 としてはよくできてるんじゃないかと思います。 まーこんなんもアリかな、と。 |