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ミステリの祭典

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照柿
合田刑事シリーズ

作家 高村薫
出版日1994年07月
平均点6.86点
書評数7人

No.7 5点 あびびび
(2015/06/18 01:06登録)
気温35度の夏、溶鉱炉の火、滴り落ちる汗、臙脂色の風景。男と女の愛憎…。この本を読んでいると絶対爽快な気分にはならない。

合田刑事も重い人間。何を考えても悪い方に行く。ただ、色々な描写は凄い。たとえば工場の溶解炉の能力、耐久力など、本職でもそこまでは知らないだろうと思う。

思えば「マークスの山」もこんな感じだった。重厚な物語だと思うのだが、同じような幼年期を送った人間は、別な本を読みたい。

No.6 8点 ボンボン
(2014/01/27 23:28登録)
とにかく強烈。
人間の痛いところを容赦なく抉ってくる。暑苦しく、息苦しく、ろくでもない出来事ばかりが執拗に詳述され、その果てのラストがとてつもなく哀しい。
やっと高村薫の読み方が分かった。凄い人だ。
(※単行本のほうを読んだ。)

No.5 7点 TON2
(2012/11/04 21:01登録)
「マークスの山」で登場した警視庁警部補合田雄一郎の公私にからむ物語です。
すさまじい夏の暑さの中で、平凡な生活を送っていたはずの男2人と女1人が破滅へと至る数日の物語です。
暑さの中で精神の均衡を崩していく様子に引き込まれます。

No.4 7点 itokin
(2011/11/02 10:47登録)
久しぶりに高村作品を読みました。物事を深く掘り下げ的確に描写する筆力はすごいですね。合田刑事のフアンだったのだけどこの人こんな性格だったかなと首を傾げたが重厚な作品で読み応えは充分です。

No.3 4点 tetrapot
(2002/01/07 09:50登録)
 これは失敗作でしょう。工場の描写や野田の日常など前半は面白いんだけど,後半のストーリーの暴走が・・・
 ヒロインの魅力がなさすぎるのも問題。
 ストーリーと文体,文章があっていない。
 まあそのいびつなところが魅力なのかもしれませんが・・・

No.2 9点 小太郎
(2001/05/28 18:07登録)
相変わらずリアルで重い。
ずしりと記憶に残ります。
ミステリではないような・・・・

No.1 8点 亜佐美
(2001/02/13 20:16登録)
とにかく暑い。むし暑い感じ。それが印象的。
ミステリというよりは恋愛小説な気がする。

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